寂しさに潰されてしまうとき ~寂しさが教えてくれること~

寂しさについてリクエストを頂きました。寂しさは誰もが、もっている感情でありながら、私達はその感情をどこか遠ざけ、蓋をしてしまいがちです。

でも、寂しさを受け入れ素直に感じてみると、今の自身の状況や気持ち、人間関係のパターンなどに気付けたりもするのです。どれだけ、その感情を嫌がらずに受け入れるか、というのが寂しさを克服するポイントなのです。

寂しさを消し去るのは無理かもしれません。ただ、寂しさとうまく向き合い、自分の状態を知ることで毎日を安心した気持ちで穏やかに過ごすためのヒントを見つけることができるでしょう。今回はその寂しさという感情との向き合い方について説明させて頂きます。

◎リクエストを頂きました◎
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自分の心の中に、常に寂しさや不安があることに気付きました。このような寂しさや不安というのは、取り除いていけるのでしょうか。
専門的なセラピーを受ける以外にも、なにか方法はあるのでしょうか。それとも、取り除くという考え方がそもそも間違っているのでしょうか。
寂しさ、不安へのアドバイスをお願いします。

(一部、頂いた内容を編集させて頂きました)
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寂しさに気付く

私達が寂しくなるのはどんなときでしょう。

・誰ともつながりを感じらず孤独なとき
・大切な人や物を失ったとき
・私は誰にも必要とされていないと感じたとき

代表的な例をいくつかあげてみましたが、寂しさが好きという方はおそらくいないと思います。だから、私達はその感情を遠ざけ、感じていること自体、否定してしまうこともあります。
その中でご相談者の方はご自身の心の中に「寂しさや不安がある」と気付くことができました。その感情はつらく受け入れ難いかもしれませんが、まずは気付くことが大切なのです。

寂しさを受け入れる

では、どうすれば寂しさを克服できるのでしょう。
まずは寂しさを受け入れることです。

夏の暑い日、あなたは暑いと感じるでしょう。逆に冬の寒い日には寒いと感じますよね。夏の暑い日に「寒い」と手をこすり合わせている人がいたら違和感を感じるでしょう。同様に寂しいときは「寂しいと感じる」のが自然なのです。その感情を受け入れ「私、寂しいんだな」と思えたとき、その苦しみから幾分、解放され、安心できたりもします。自分の気持ちに逆らうのは物凄くエネルギーを使うので、そのままの感情を受け入れることが大切なのです。

以前、私はつよい喪失感を感じていた時期がありました。ただ、意識がしっかりしている日中はそれを感じないようにコントロールできていたのですが、人は眠っているときには無意識の感情があがってくるようで毎日、明け方3時から5時くらいに胸が痛くて起きてしまいました。

最初の内は「大丈夫、もう傷は癒えたのだから元気を出そう」
そう思い、自分を奮起させ踏ん張っていたのですが、何ヶ月経っても明け方、目が覚めてしまったのです。そして、ぐっすり眠れず、眠い目をこすったまま出社し、毎日悶々と過ごしていました。

でも、ある朝、こう思ったのです。
「僕はまだ、傷ついているんだ。そしてホントは寂しいんだな」...と

不思議なことに寂しさを受け入れた途端に力が抜け、自分に優しくなれたのです。
おそらく、自分の気持ちに寄り添い素直になれたことでいらない力が抜けたのでしょう。そして、その時、初めて、寂しくてもいいのだなと思えたのです。

理解してくれる人をひとりでいいからつくる

私達は寂しいとき程、賑やかな場所に行きたくなります。そして、たくさんの人と接したり騒いだりすることで「自分は寂しくなんかない」と思おうとします。
でも、そこから帰ってくると無理して人と合わせている自分に気付き、自己嫌悪に陥ったり、ドッと疲れを感じて、却って虚しくなったりはしないでしょうか。

まずはひとりでいいのです。たったひとりでいいので、あなたのことを心から理解し応援してくれる人を探してみましょう。あなたが心から安心できる人を見つけてみましょう。
たくさんの繋がりをもつのも大事ですが、一本の太い絆を結ぶことであなたが心から繋がりを感じられ、安らかな気持ちになれるような人がいれば、自然と寂しさは消えていくでしょう。

居場所は自分でつくる

私達の心は不思議なもので田舎にいて誰も人がいないのに寂しさを感じないこともあれば、都会で周りには人が溢れているのに強烈に孤独を感じるときもあります。そのことから分かるのは私達が感じている寂しさというのは、その時の環境や周りの状況ではなく私達の心の中にあるということです。

私は20代始め、バックパッカーをしていました。50ヶ国程を渡り、北はヨーロッパ最北の地、ノールカップ。南はオーストラリアの南に浮かぶタスマニア島の南端、コックル・クリークまで行きましたが、どこにいても寂しさは拭えなかったのです。

寂しさを感じたくなくて、たくさんの国を歩き回りましたがその感情が消えることはありませんでした。でも、約2年の旅を終え、成田空港に戻ってきた時、「もうこの生き方はよそう」と誓ったのです。

「寂しさを埋めるために自分の居場所を見つけ彷徨うのではなく、自分の居場所は自分でつくろう」
「今、ここが自分の居場所なんだ」...と

ちょっと格好つけていますが(笑)、そう決意したときから自分の居場所ができたように感じ、穏やかな日々が続くようになったのです。

自分を見つめる時間

ただ、そうは言っても寂しさに打ちひしがれそうな時もありますよね。
その時はとてもつらいと思います。でも、その時に「この寂しさは私に何を伝えたいのだろう。何を教えてくれようとしているのだろう。」と考えてみると、ただ寂しさに打ちひしがれるだけではなく、あなたにできることが分かってくると思います。

あなたの周りにいつも人がいてくれたら、あなたは寂しさを感じないかもしれません。でも、いてくれるのが当たり前になってしまうと感謝の気持ちを忘れ、どこか傲慢な態度を取ってしまったり、相手の気持ちを考えず、周りの人を粗末に扱ってしまうかもしれません。

だから、寂しさや孤独を感じるのはマイナスな要素だけではないと思うのです。

その分、周りに感謝し、仲間を大切にできるようになります。
寂しさをきちんと受け止め理解することができたら、やさしさに変えられるんですよね。

寂しさを嫌わずに受け入れてあげてくださいね。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

土肥 幸司

自信喪失のケアから夢やビジョンの実現サポート、幸せになれるコミュニケーションを得意とし、”お客様を笑顔に”をモットーに、お客様の気持ちに寄り添った心理分析と、今できることを分かりやすく提案している。 優しい口調からか、癒し系のイメージを与えることが多く、いつも笑顔が絶えない。