お誕生日の思い出

みなさま、こんにちは
岡田郁美(おかだいくみ)です。
12月になりましたね。
クリスマスシーズン真っ盛りですね。
12月は、私のお誕生月です。
お誕生日と言えば、まわりの人から祝ってもらうというイメージがありませんか?
約15年前の誕生日までは、私はそう思っていました。
15年程前の私は、田舎の自営業の長男に嫁ぎ、男の子を2人出産し、
自営業の経理担当として一応仕事もしながら、一見幸せな生活を送っていました。
実際は、嫁として、妻として、母としての役割にどっぷりハマり、
毎日死んだような生活を送っていました。
そんな時に、実家の母から、
「今日はお誕生日ですね。おめでとう! 生んでくれてありがとう!と、お母さんに言う日ですね」
と、メールが届きました。
私は、幸せを感じられず、辛い毎日を過ごしていましたので、、
「生んでくれてありがとう」なんてこれっぽっちも思えるはずもなく、
「今、こんなに辛いのに、生んでくれてありがとうなんて思えないから!」
と、返信しました。
この返信をしてから数日後、車の運転ができない母は、
父の仕事がお休みの日に、父と一緒に家を訪ねてきました。
私は、自分の誕生日に、母親に「生んでくれてりがとう」を言う代わりに、
「生んでくれなんて頼んだ覚えはない。バカ野郎!」
という気持ちを伝えました。
どうやら、私は「助けて!」というサインを送り、
母は、そのメールが、私からのSOSだと気づいたようでした。
その数年前から、私の兄は心の病いで、通院治療を受けており、
家庭がありながらも、仕事を休みがちになっていました。
母は、兄のことで頭がいっぱいで、私のことまで気が回らなかったと、私に謝罪しました。
これからは、兄のことも、私のことも、両方気にかけるようにするとも言ってくれました。
兄は子供の頃、とてもやんちゃで手のかかる子でした。
私は女の子だったこともあり、大人しくて、ほとんど手のかからない子だったそうです。
子供の頃、兄に手を焼いてはいるものの、気にかけ面倒をみている母を見て
「お母さんは、お兄ちゃんの方が可愛くて、愛しているのだな」と、思っていました。
子供の頃に母にかまってもらえなかった思いが、
大人になってから、このような形で出るとは、思ってもいませんでした。
このことがきっかけとなり、
誰にも頼ることできず、どっぷり役割にはまり、死んだように生きていた私が、
少しずつ母に甘え、頼ることができるようになっていきました。
心理学を学びはじめて、子供の頃、両親の夫婦仲が悪かったことや、
子供の私に父の悪口を話していた母に対し、とても怒っていたということに気づきました。
カウンセリングサービスの母体である神戸メンタルサービスの
ヒーリングワークでのグループワークでは、許せない人を許すという実習をしたりします。
ロールプレイという手法を使い、
参加者の1人に許せない人の役になってもらい、その人に感謝を伝えます。
(感謝には、許しの効果があるといわれています)
この実習をして、母に対する怒りが、ちょっぴり軽くなったような気がしました。
両親に、特に、母親に対して怒りがあると気づき、
ヒーリングワークでの実習で、心が少し軽くなったこともあり、
神戸メンタルサービスカウンセラー養成コースの受講生になって初めての自分の誕生日に、
形だけでもと「生んでくれてありがとう」と、両親に言ってみました。
すると、両親は、とても喜びました。
心から言っているわけではないのに喜ぶ両親を見て、
心からそう思えない自分を責める気持ちが出てきました。
そんな時、「本当の許しは、自分を許すこと」だと、教えてもらいました。
そして、両親を許せない自分を許すことから始めました。
すると、自分が感じていた罪悪感が、少し軽くなったような気がしました。
それからは、毎年、自分の誕生日には、
両親に「生んでくれてありがとう」と、言葉で伝えるようにしています。
言いたくない時もありますが、そんな時は、
「もしかしたら、明日交通事故で死んでしまうかもしれない(私、または父か母が…))と思い、
「悔いが残らないように」と、自分に言い聞かせながら、感謝を伝えています。
今年も、その時期がやってきたようです。
今年は、「生んでくれてありがとう」だけでなく、
「私が辛かった時、助けてくれて、今まで見守ってくれて、ありがとう!」
と、感謝の手紙を書いて、伝えたいと思います。
もし、あなたが
「親のことが許せない」と思っていたとしたら、
「自分は、親にとても怒っていて、許したくない」
そう思っているご自分を、まずは、許してあげてくださいね。
そして、今、辛いのだとしたら、どうか、SOSのサインを出してくださいね。
まずは、あなたが
・楽になること
・幸せになること
これを、一番に考えてほしいと思います。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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