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Lecture.817

変わりたいけど変われない〜新しいパターンへの変化〜

講師:大塚統子

変わりたいのに変われない時、何かしら現状に留まる理由があります。心理的な理由でいえば、現状で感じている感情を使ってバランスを取っている場合や、わかってほしい気持ちに気がついてもらえるのを待っている場合、未来への不安が変化へのオソレとなっている場合などがあるでしょう。
古いパターンを卒業して新しいパターンを取り入れていくには、古いパターン以上に、新しいパターンとその先で感じるいい気分に興味を向けていくことが重要です。新しいパターンは、一度決めただけでは定着しません。自分の意志で選択し、行動することを繰り返して、ようやく習慣となっていきます。
同時進行で、自分を肯定すること、未処理の感情を解放していくことに取り組んでいくと、過去の延長線上にある「現在の自分」が幸せになることに許可が出しやすくなるでしょう。
心の状態を新しいパターンに変化させて、より幸せを感じていただければと思います。

Keywords
パターン 変化 意志 選択 自己肯定 

◎リクエストを頂きました◎
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新しく明るいパターン、気分になっていてもいつものネガティヴなパターンに戻らなければいけない気がして、わざわざ心配事や嫌な気分を呼び込んでしまいます。
どうしたら、古いパターンに戻らなくては、という気持ちを手放せるでしょうか。
たとえば朝ぱっちり目が覚めた日でも、いつものように二度寝やベットの中でごろごろしなくてはいけない気がして、見たいページもないのにスマホでやることを探してしまったりします。早めに起き上がってやりたいことがあってもです。
なんだかいつもと違うパターンをすることに罪悪感があるのかもしれません。
別の例だと、せっかく恨んでいたことを気にならない気分になっているのに、恨んでいる気持ちを忘れると過去の自分(?)か何かを裏切る気がして、「でも許せないよね」とわざわざ恨みを思い起こしてその気分につかりこんでしまいます。
古いパターンを手放すことへの罪悪感をなくすためにアドバイスいただけたら嬉しいです。
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「変わりたいと思ってがんばるけれど、なぜかうまくいかない。」というご相談は多いです。意欲があって努力もしているのに成果が出ないのはもどかしいでしょうし、「なんで?」といろいろ考えますよね。

●現状に留まる理由

それがいいものでないとわかっているにもかかわらず、なぜかその状態に留まる場合、心理的にはいくつかの理由があります。ここでは3つ紹介しましょう。

・感情が目的

現状で感じている感情が何かの目的を果たしていると、変化を拒むことがあります。

例えば、自己否定が癖になっていて、「自分=できない人」といったダメな自分像が心の中にあると、無意識的にそのイメージと現実の自分を一致させようとします。「できなかった」と感じるのは不快なのですが、一方では「自分が思っている自分」と「現実の自分」が一致するので、妙な落ち着きや安心すら得てバランスが保たれることがあります。

・わかってほしい気持ちが満たされていない

「辛かった」「寂しかった」「悲しかった」「苦しかった」「しんどかった」「助けてほしかった」「認めてほしかった」など、「わかってほしかったのに、わかってもらえていない」気持ちがあると、わかってもらえるまで、気がついてもらえるまで、新しい一歩が踏み出せないことがあります。

本当にわかってほしい気持ちは、「許せない」というイカリや恨み、「どうせ無理」というあきらめ、「○○が悪い」という攻撃などの奥に隠れていることが多いです。例えば、「私がこんなに辛いのは、あなたのせい!」と怒っているなら、心の奥には「私がこんなに辛い気持ちをわかって!」と悲痛な叫びを抱えているのではないでしょうか。

・未来への不安

未来には「必ず成功する」という保証はありません。新しいことにチャレンジしようとすると、過去の傷ついた経験や失敗体験の記憶が警告を出してきます。変化へのオソレが強いと、「今より悪くなるくらいなら、少し不満はあるけれど、安定した現状を維持しよう。」と変化を遠ざけたくなることがあります。

●新しいパターンを取り入れるために

心や脳には否定形は通用しません。例えば、「白い犬を思い浮かべないでください」と言われて、何が思い浮かぶでしょうか。白い犬が出てきませんか。

同じように、「問題をなくそう」としているとき、私達の興味は問題に向かっています。もちろん、問題の原因を取り除いていくことは大切です。

しかし、新しいパターンを取り入れたいなら、古いパターンへの興味以上に、新しいパターンに興味を向けていく必要があります。私達の心は、興味の向いた方に引き寄せられる性質を持っています。興味の矛先を、意識して変えることも大切なのです。

さらにいえば、新しいパターンを手に入れた先に何が待っているのか、そこではどんないい気分が感じられるのかをイメージするといいでしょう。実際に「できる」か「できないか」はいったん横に置いて、「こうなったらいいなぁ」とイメージしてみましょう。

私達の心は、いい気分を味わうと「またその気分を感じたい」と望みます。いい気分は、心の原動力になります。そして、モチベーションにつながります。

そうは言っても、長年の癖だった古いパターンは繰り返し現れます。引越しをして新しい環境になじむまでは、前の家を懐かしく思うでしょう。同じように、パターンを変えようとする時、古いパターンの方が落ち着くし、なじんだやり方のように感じます。

一度の選択でうまくいかないのは、実はよくあることなのです。だから、そのことで自分を責めないでいただければと思います。古いパターンの誘惑は何度もあるものだと思っておいて、その都度、新しいパターンを選択していきましょう。

意志を使って選択し、意志を使って行動することで、新しいパターンが自分の習慣に定着していきます。

●自己肯定と感情の解放からのアプローチ

自己否定が変化の妨げになっているならば、新しい視点から自分を再評価することがパターンを変えるきっかけになります。

「わかってもらえなかった気持ち」を扱うカウンセリングをすると、「あんなことがあったら、恨みたくなるし怒りたくなりますよね。でも、そうしているのもいいかげん辛かったです。これまで自分なりに充分がんばってきたのだから、もう幸せになってもいいよって自分に言ってあげたいです。」といったようなことを話してくださる方が多いです。

これまでの自分のがんばりや抱えていた思いを認めることで、過去の自分が肯定されると、その延長線上にある今の自分の幸せをイメージしやすくなります。そして、自分が「幸せになっていい」と心で感じやすくなり、「その罪悪感から自由になっていい」と自分を許しやすくなります。

「選択する」「自分を肯定する」に同時並行で取り組んでいただくと、新しいパターン、新しい自分の生き方が手に入るでしょう。

(完)


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59.変われない私〜頑固さとコミットメントの心理学〜
296.手放しとコミットメント〜コミットメントがうまくいかない時は〜
316.新しい招待状(パターン)を手に入れる
329-4.幸せを引き寄せる4つの力(4)〜選択力〜
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