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僕がそもそもこのカウンセリングの業界に入った時に取り組んだこと。それが自分の弱さとどう向き合うか?だったんですね。私達が毎日頑張って過ごし ている中で受け入れがたいものの一つが「弱い自分」「自分の欠点」だと思うんです。こんな自分ではいけない、と思いつつ、しかし自分の中で感じるよ わさ、不安、欠点。これを自分の中で否定せず、受け入れていくことで心が元気になったり、ありのままの自分で生きられたり、何より自分を偽る努力を 捨て去ることができます。が、なかなか弱さを受け入れるって困難なこともありますね。 そこで今回は私達のココロの「弱さ・欠点」にフォーカスし弱さの扱い方について考えていきます。頑張って強くなる方法とは違う、もう一つの自分との 上手な付き合い方についてお届けします。

Keywords:弱さ 防衛 表現する 親密感 許し

Lecture.764-1

ココロの「弱さ・欠点」の扱い方(1)〜弱さの扱い方を考える〜

講師:浅野寿和

「自分の事がなかなか好きになれない」「私の気持ちをちゃんと分かってもらえない」というご相談は少なくありません。そういったお話を伺っていると、どこかその方が「自分の弱さをとても嫌っている」というケースが本当に多いものです。ですが、私達が弱さを嫌うにも意味があります。弱さを嫌い頑張ることにもメリットがありますし、私達はどこか弱さを嫌って自立している部分がありますから。ただ、あまりに弱さを嫌う感覚が強くなってしまうと、またうまくいかないことも起きるようなんですね。

Keywords
弱さ 自分を隠す 一面性 完璧主義 誤解を与える 
どこか「自分の事がなかなか好きになれない」「私の気持ちをちゃんと分かってもらえない」というご相談は私達のもとにたくさん届いてきます。

そういったお話を伺っていると、どこかその方が「自分の弱さをとても嫌っている」というケースが本当に多いものです。

「弱い自分」っていろんな場面で登場しますよね。

仕事、対人関係、恋愛・・・一生懸命頑張って自分をより良く高めようと努力してみるけれど、なかなか自分の弱さが気になって自分をうまく肯定できない時ってないでしょうか。

そうテキストを書いている僕自身もいろんな弱さを持っています。そして過去には自分の弱さをひたすらに嫌って生きていた時期もありました。

「自分は魅力的ではない」
「頑張れない自分の事がどうしても許せない」

「人に好かれない自分はやっぱりダメ」

そんな自分の弱さや弱音を嫌い、ひたすら強い男になろうと必死だった時期もありましたっけ。

するといつしか、自分の弱さを嫌うあまりにどこか完璧主義になったりもしましたし。自分の弱さを指摘されることを嫌い、必要以上の人との関わりを避けるようになったり、できるだけ弱い自分を偽ろうとしたこともありました。

また、その内心、自分に自信がなくて強い自分を見せているのですが、内面では自分の打たれ弱さや不安感を感じやすく、何事にも悩みやすくなってしまったり、そんな自分の事を好きになれなくなってしまうこともあるようです。

だから、日常の中で必要以上に強がることもあれば、自分をどこか偽ってでも大きく見せたいだとか、素晴らしい人に思われたいと躍起になることもあるかもしれませんよね。もちろんそうしていて自分がいい気分になるかどうかは別にして。

そう考えると「弱さ」って、受け入れようとすると力を失うように感じることがあり。

しかし、弱さを跳ねのけようと躍起になると、それはそれで問題を起こしてしまうこともあるようで、ちょっと扱い方が難しいものでもありますね。


■とはいえ、私達が弱さを嫌うにも意味があります。弱さを嫌い頑張ることにもメリットがあるんです。

私達はどこか弱さを嫌って自立している部分があります。自立とは「一人で頑張って生きること」であり、そうすることで成長していくマインドがあります。

特にポジティブ面では、努力する力、諦めない忍耐力、しっかりした感覚、責任感などが高まっていきますね。また弱さを嫌い強くなろうとするプロセスで積むことができる成功体験だってあるわけです。

だから一概に弱さを嫌うことが悪であるわけではないのです。

が、心は基本的にバランスで出来ています。

強さがあればそれだけの弱さがないとやっぱりバランスが悪いんです。

誰にだって弱音や弱さがあって普通なのですが、自分の弱さを嫌えばそれだけで実は心ってバランスが取れずにストレスや苦しさを感じます。

また、その強さと弱さのバランスを崩すと、自分の内面だけでなく、周囲の人にも違和感や誤解を与えてしまうことがありますね。


■ここである一つの事例をご紹介しますね。

Aさん(仮名)がこんなご相談に来ていただきました。

「今まで懸命に努力してきたけれど、なかなか就職が決まらずに困っている。面接まではいつも行くけれど、そこでいつも落とされてしまう。どうしたらいいか?」といった内容。

詳しくお話をお聞きすると、Aさんは本当に今まで努力されてきた方で、学歴もそれまでの様々な経験、能力も素晴らしいものでした。また、お話をお伺いして感じるその方のお人柄も、実直で真面目で優秀。そういった印象を強く醸しだすものだったんです。

しかし、面接だけがいつもうまくいかない。

僕もどうしてだろう?と、実際面接でどういった話をされているのか?もっと詳しく伺ってみると「なるほど・・・」と思うようなことが分かってきたんです。

どうもAさんは必死に自分の良い部分(一面的な部分)ばかりアピールされていたんですよね。自分にあらや弱点があると更に面接がうまくいかないと思い、必死で自分を肯定し続けたそうです。

するどどうなるか?

私達の学ぶ心理学には「あぁなりたくないと思うとそうなってしまう」という格言のようなものがあります。

面接で落ちたくないと必死に自分を良く見せようとした結果、面接で落ちてしまうという結末が待っていたのです。

では、その人は自分をどう表現すればよかったのでしょうか?どうして面接で落ちてしまっていたのでしょうか?

次回はその部分についてお話ししたいと思います。

>>>『ココロの「弱さ・欠点」の扱い方(2)〜弱さは親密感を呼びこむツール〜』に続く


関連する講座へのリンク集
183.弱さを受け入れて手に入るもの〜優しさの成長〜
288.自立の人にとっての“受け取る”〜本当の意味で受け取る為に〜
555-4.信頼の心理学(4)〜強さ、そして、プロセスへの信頼〜
717.無理をすることから生まれる弊害〜隠している自分を愛でよう〜
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