「彼のことがよくわからない」と思いはじめたら
神戸メンタルサービスの平です。
よくいただくご相談に、「彼のことがよくわからないんです」というものがあります。
この、「彼のことがよくわからない」の前提としてよくあるのは、このようなことです。
その1)私だったらこうするのに、彼はこうしない。なぜ、私のようにしないのかしら?
その2)「私にとって最高な彼だから、きっとこうしてくれるはず」と思っているのに、その期待に応えてくれない。なぜ、応えてくれないのかがわからない。
その3)ほんとうに私のことが好きなのなら、毎日だって私に会いたいし、つねに連絡をとっていたいはず。そして、会っているときはうれしい表情になるはずなのに‥‥。
この3つをひとことで言えば、「私の彼だから、こうあるべき」という期待が大きいのだけれど、あなたが思うように彼はぜんぜんならず、そんな彼が受け入れられないという状況です。
そんなあなたにおすすめしたいのは、「彼のことがよくわからない」と思いはじめたら、「どうも、彼は私とは違うルールで生きているみたいだ」と学ぶということです。
そして、「では、彼はいったいどんなルールをもっているのかな?」と考えてみると、がぜん、これまでとは違う形で彼に興味がわくようになってくるはずです。
知りたいという知的欲求が芽生えると、「彼のことがわからない」というところから先へと進んでいけるはずです。
おつきあいがはじまると、ほとんどの女性は1日に1回は彼と連絡を取り合いたいと思うようです。
そして、6割の男性は、それと同じように1日1回連絡をとってもいいと思っているのですが、それ以外の男性は「つきあっているんだから、もう大丈夫でしょ、そんなにしょっちゅう連絡しあわなくても‥‥」と考えているようです。
そして、そんなにマメに連絡をとる必要はないと考えている男性は、あなたに対し「なぜ、毎日、おれのことをチェックするの? おれのことが信頼できないから?」などと解釈することもあるようです。
で、「おれはきみのことを信頼しているのに、きみは毎日、おれの行き先や行動をチェックしたがる。そうしなくちゃいけないほど、おれはきみに疑われているのか?」と、ケンカになったケースもあります。
ほかには、「私はいろいろなところにデートに行きたいのに、彼はどこにも連れていってくれないのがわからない」という女性もいます。
「いつも会うときは彼の家で、ゴロゴロしてばかり。ほんとうに私を愛しているなら、もっと私をよろこばせることにエネルギーやお金を使ってくれたっていいわよね」などと思うわけです。
また、「つきあいが長いのに、彼の家族に私を紹介されたことがないし、私の両親にも挨拶してくれない」というのもあります。
これは、あなたのルールで考えると、「私は結婚の対象外なのかな?」と判断してしまうパターンかもしれません。
しかし、じつは彼は大人としての自分にまだまだ自信がなく、彼女の両親に会っても、「頼りない」とか「しっかりしていない」とか怒られてしまうのではないかと思っていただけということは少なくありません。
また、彼には50万円ほどのあなたに内緒の借金があり、その返済を終えていないと、「結婚したときにあなたにバレてしまうから」と思っているという場合もあります。
彼女に言わせてみれば、「50万ぐらい私が立て替えるわよ!」という話なのですが、これは借金うんぬん以前に二人の信頼関係がまだ上手に築けていないということかもしれませんね。
どんな場合でも、「よくわからない」ときのポイントは、自分で勝手に判断せず、必ず彼に聞いてみるということです。
なかには「ほうっておいてほしい」とか「きみに言ってもどうしようもない」などと言い、答えてくれない彼もいるでしょう。
そんなときは、「私はあなたのパートナーよ。一人で決めないで」としつこく食い下がっていいと思います。
なぜなら、「彼の問題」を「二人の問題」とすることで、解決が早まったり、より彼への理解が深まることはよくあるからです。
愛し合う二人はチームです。
そして、少しずつ、二人にとって共通のルールをつくっていくことができたなら、「わからない」ことも、二人の間の問題もどんどん解決していくようですよ。
来週の恋愛心理学もお楽しみに!!
(完)