「いい加減にして! お願いだから、一回でいいからすんなり言うこと聞いて!」
今日もどこかで響き渡る絶叫。子育て中なら一度ならず、数百回は叫びませんか。え、……私だけでしょうか。
「なんで、この子は私の思っている通りに動いてくれないのだろう」と悩む。でも、実はこの「ままならなさ」が教えてくれる大切な視点があるのです。
今日も育児バトルのゴングが鳴る
子どもが言うことを聞いてくれないのは、日常茶飯事です。
例えば…
・お菓子売り場での攻防戦:「買わない親VS買うまで泣き叫び動かない子」の戦い
・公園からの帰り道:「帰りたくない」と言って、「え、骨抜けた?」と思うほど、ぐにゃりと座り込む。
・幼稚園バスの接近:バスがそろそろ来る時間なのに、ごはんも食べずにテレビに全集中(呼吸している?)
その姿に、親は怒り心頭。こっちが泣きたいし、疲れた。正直、限界と思う。でも、
「私がちゃんとしなきゃ。親なんだから」
自分にムチ打たざるを得ない。なんて日々を送っていらっしゃいませんか?
「ちゃんとした母」になろうとすると、だいたいしんどい
子育てのしんどさの背景には、強い責任感や完璧主義、そして未来への不安があることが多いものです。「こんなに人の話を聞けないまま大人になったらどうしよう」「間違えたら、取り返しがつかない気がする」そんな思いに追い立てられ、親としての自分も、子どもも、なんとか正そうとします。
あなたのためにやってるんですけど!!と、本気で思うものです。でも、心のどこかで「なにかが違う」そんな違和感を、本当は同時に感じているのではないでしょうか。
・ちゃんと育てなきゃ、の正体
私たちが苦しくなる理由の一つは「ちゃんとした母でいなければならない」という正体不明の声です。
ちゃんと座る子
ちゃんと聞く子
ちゃんとできる子
そして
ちゃんと育てている母
でも、この「ちゃんと」は、いつの間にか、自分も子どもも追い詰めていきます。
・コントロールしたくなる理由
自分の感情や行動を律するのは社会性です。でも、それを子どもにそのまま当てはめようとすると無理が生じます。どれだけ小さくても、子どもは一人の人間。考え方、感じ方、得意・不得意、ペースだって、親とは違う別の人格だからです。
親がコントロールしようとすればするほど、子どもは全力で抵抗します。子育ては「言うことを聞かせるスキルを上げる場ではなく、思い通りにならないと向き合う場」なのかもしれません。
昔の私に、聞いてみた
「子育ての正解」に迷ったとき、ヒントは過去の自分の中にあります。もし幼いころ、あなたが親から「自分の思い通りに動く道具」のように扱われたら、どう感じたでしょうか。
大人になった今の頭で「こうしてくれたら、もっと立派な大人になれた」と考えるというより、当時の「幼いころの自分」は、本当は何を感じていた気がしますか?
「いつも忙しくピリピリしているパパやママ。本当は、ただ一緒にお話したかった」「一緒に遊んで、パパとママの笑顔を見たかった」のではないでしょうか。
私自身でいえば、当時の親をカリカリさせていたのは私だったかもしれません(笑)。でも、子どもなりの愛で「大好きな親に、笑顔をあげたかった」のです。
もちろん子ども側にも、「親を思い通りにしたい」という欲求はあります。お互い様かもしれません。人間だもの。
家族は最強の凸凹チーム
子どもは親の所有物ではありません。もしリーダーが部下を「自分の所有物」と思ったら、そのプロジェクトチームはどこかで破綻します。「こうしなきゃ」「ちゃんとさせなきゃ」と親が追い込めば、子どもは自分を守るために抵抗するしかなくなります。それは親自身も同じで、自分をコントロールしすぎれば、心身が悲鳴をあげます。
大切なのは尊重しながら、でも放り出さないこと。
思い通りにしない=放置、ではありません。時には「こら!!」と、叱ることもあります。「暴れるウナギか?」と思うわが子を、力ずくで抱っこをし、強制移動する日だってあります。
・思い通りにならない毎日を楽しむ
家族は最強の凸凹チーム。「どうやって生きていく?」を、子どもから学ぶことも、たくさんあります。学び合い、試行錯誤し、助け合いながら。
凸凹な私。今日も、凸凹な道を歩いています。「思い通りにならないを楽しむ」。それくらい肩の力を抜いても、子育ても、人生も、続いていくものだと思うのです。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
来週は小川のりこカウンセラーです。
どうぞお楽しみに。