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Lecture.233 断れない心理〜頼まれるとつい引き受けてしまうのはなぜ?〜
講師:木村祥典
頼まれるとついつい断れずに引き受けてしまって、後から苦しくなる… そんな経験はありませんか?
断れなくなってしまう心理的背景と、断り上手になるヒントをご紹介します。
Keywords
我慢
犠牲
嫌われる怖れ
誤解を解く
表現する

「今日は早目に帰って家の用事をしよう」と思っている時に、同僚に「今日の残業変わってもらえないかな?」と頼まれてしまったり、「今週末は家でゆっくりしたいな〜」と思っている時に、友達に遊びに誘われたり…

そんな時に、心のどこかに引っ掛かりがありながらも、断り切れずについつい引き受けてしまって、後から後悔してしまったという経験はありませんか?

このような経験が多い人は、心のやさしい人が多いようです。
同僚の事情を理解してあげ、友人の好意に感謝し、そのために断り切れなくなってしまうのです。

引き受けることは悪いことではありませんが、そのために自分のしたいことができなくなってしまったり、ストレスが溜まってしまったりするのは、本人にとってはあまりいいことではありませんよね。

「すみません、今日はちょっと…」
「今週末はゆっくりしようと思って〜」

どうして、この一言が言えなくなってしまうのでしょうか?

●どうして断れなくなってしまうのか?

自分が誰かに頼み事をした時に、相手に断られるとがっかりしますよね。時には、腹が立つこともあるかもしれません。

先程、”断れない経験が多い人は、心のやさしい人が多いようです。”と書きましたが、断るのが苦手な人は、この「がっかり」や「怒り」を相手に感じさせたくないという思いから、自分に負担があったとしても、ついつい引き受けてしまうのです。

これは、相手にとってはとてもやさしいと言えますが、それでしんどくなってしまう自分にとっては、あまりやさしいとは言えません。

このように、自分のことを後回しにして、相手の望みを叶えてあげる状態を犠牲と呼びます。
この犠牲のパターンを持っている時、断りたくても断れなくなってしまいます。

犠牲のパターンを持っている人に多いのが、「嫌われることへの怖れ」を強く感じているということです。

嫌われることへの怖れから、「断って嫌われるくらいなら、少々しんどくても嫌でも引き受けよう…」と、断れずに引き受けてしまうようです。

この怖れの感情を処理することができると、断ることができるようになりますし、犠牲のパターンからも抜け出すことができます。

●怖れと犠牲のパターンのルーツを探してみる

いつからこの種の怖れを持ち、いつから犠牲をするようになったのか?というルーツを探してみることは、怖れの感情や犠牲のパターンから抜け出すのに役に立ちます。

そもそも、どうして断ることが相手に嫌われることになるのかというと、過去に、自分が誰かに頼み事をした時に断られてがっかりして傷ついたり、腹を立て相手のことを嫌ったという経験が元になっています。

例えば、小さな子供の頃に、お父さんに「今度のお休みに遊園地に連れて行ってよ!」とおねだりしたけれど、お父さんはどうしても休めない大事な仕事が入っていて、その日に子供を遊園地に連れて行ってあげることができなくて、子供に「今度の休みは忙しいからダメだよ」と言ったという出来事があったとします。

この時、自分の望みを叶えてもらえなかった子供はがっかりして傷つき、連れて行ってくれないお父さんのことが大嫌いになったりします。

そして、自分がお父さんのことを嫌った分だけ、「お父さんが私を遊園地に連れて行ってくれないのは、私のことが嫌いだからなんだ」という誤解をしたりもします。

このような誤解から、嫌われる怖れが作り出され、嫌われないために自分を後回しにして相手を優先させる犠牲のパターンが作り出されていくのです。

こういった出来事がルーツとなっていた場合、この時の心の痛みや、相手を嫌ったという経験が現在に影響を及ぼします。

「自分が断られた時にこんなに傷ついて相手のことを嫌ったのだから、私が断った時には、相手は、自分が傷ついたのと同じように傷つき、自分が嫌ったのと同じように私のことを嫌うだろう」と、過去の自分の経験や感情を現在の相手に映すのです。(これを投影と呼びます。)

こうしたルーツになる出来事を探して、現在の、大人になって成熟した自分の目でもう一度その出来事を見てみましょう。

すると、

「お父さんは自分のことが嫌いだから遊園地に連れて行ってくれなかったのではなかったこと」
「大人には、仕事でどうしても休めないという状況があるということ」
「お父さんは家族のために仕事を頑張っていたということ」
「大好きな子供の望みを叶えてあげることができなかった時のお父さんの心の痛み」
「連れて行ってくれなかったことがとてもショックだったのでお父さんを嫌って攻撃してしまったけど、本当は、ただ、悲しくて寂しかったということ」
「その時にうまく表現をすることができなかったこと」

などといった、小さな子供には見えなかったり理解できないことだけれど、成熟した大人には見えたり理解できることが出てきます。

こうして、そのルーツとなった出来事を、今、頭と心で消化していくことで、嫌われることへの怖れから解放されて、犠牲のパターンから抜け出すことにつながってきます。

犠牲のパターンから抜け出すことができると、他の人と同じくらい自分のことを大切にできるようになりますので、自分の気持ちや意志も大切にすることができ、それを後回しにせずに表現することができるようになります。

このように、怖れと犠牲のルーツを探して誤解を解いて理解を深めていくことで、「No」という自分の意志を大切にして表現することができるようになります。

●楽に上手に断るには?

嫌われる怖れが小さくなっても、犠牲のパターンから抜け出しても、それでも断るというのは、あんまり気分のいいものではないよね。

そこで、少しでも楽に断ることができるようになるヒントをいくつか紹介させていただきます。

まずは、「引き受けることが本当に自分と相手のためになるかどうか?」をチェックしてみるということです。

例えば、仕事で頼まれ事をした時に、断り切れなくて引き受けたものの、自分の仕事が手一杯で、結局頼まれ事を終わらすことができなかった… という状況などは、頼んだ人も頼まれた自分も気分が悪いですよね。

もしそこで、「すみません、今自分の仕事が手一杯なのでこなせそうにありません。ご迷惑を掛けてしまうといけないので、引き受けられません」と言うことができたら、頼んだ人はどのように思うでしょうか?

おそらく、たちまちあなたのことを嫌って攻撃するということはなく、別の人にその頼み事を持っていくでしょう。

あなたが断ることで、あなたは、こなせない仕事を抱え込むこともなく、頼んだ人は、確実にこなせる別の人に頼み、それでその仕事が片付けば、その人は満足します。

このように、断ることが自分のためにも相手のためにもなるということがあります。

やさしさゆえに断れないやさしい人には難しいかもしれませんが、断ることもやさしさの一つだと思うと、少し勇気が持てそうな感じがしませんか?

もう一つ紹介させていただきますと、「断る」の前に、「一旦相手の気持ちを受け入れる」というワンクッションを入れることで断りやすくなります。

例えば、週末は家でゆっくり過ごそうと思った時にやってきた友達からのお誘いを断る時に、「誘ってくれてありがとう」「誘ってくれてうれしい」「よかったらまた誘ってね」などと、誘ってくれた相手の気持ちを受け取るということが、断る/断られるという衝撃の緩衝材のような役目を果たしてくれます。

これは、好意を感じるだけに断れなくなってしまうやさしい人には、比較的容易なことではないでしょうか?

断ることと、好意を受け取らないということは全く別のことです。

相手の気持ちを受け取りつつ断ることができるようになると、自分が頼み事をして断られた時にも、自分の全てを断られて否定されたのではないということが理解できるようになります。

このように、「断り上手」になるということは、同時に「断られ上手」になるということでもあります。

断られても自分を否定されたように感じなかったり、傷つかなくなるというのは、ひょっとしたら、断り上手になること以上のメリットかもしれませんね。

「そのメリットを享受するために」という目標もまた、断る勇気となって、あなたを助けてくれるでしょう。

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