相談者名 | 四 |
40代半ば、独身女性です。 今よりもスキルや体力を要求される難しいステージに挑戦しようか、自分を労りながら無理なくやれる楽な道を選ぼうか、どうしようか迷っています。 今年で45歳になり、仕事の方でベテラン扱いされることも増えてきました。 今はたまたま運良く待遇も仕事内容も自分に合っていて恵まれた働き方をしていますが、職種の性質上この環境が何年もつづくわけではないので、今のうちに手を打っておかないとなあという感じです。 まとまらない相談ですがこれから先の人生の指針になるようなアドバイスがいただけたらありがたいです。 | |
カウンセラー | 高塚早苗 |
はじめまして、今回、ご相談の回答を担当させていただきます、高塚早苗と申します。 丁寧に、そして正直にご自身の気持ちを書いてくださったことありがたく思います。 40代半ばという節目を迎えてご自身の体調や今後の働き方、将来への不安についてどうすべきか真摯に向き合っていらっしゃると感じました。 これまで多くのことに尽力し頑張ってこられたからこそ感じることだと思います。 >>> 「今よりもスキルや体力を要求される難しいステージに挑戦しようか、自分を労りながら無理なくやれる楽な道を選ぼうか、どうしようか迷っています。」 >>> 「これから先の人生の指針になるようなアドバイスをいただけたらありがたい」 と書かれています。 そして「最低限の収入で体力に余裕をもって過ごしていきたい」とありますので、既に自分でどうしたいか」がわかっていらっしゃるようです。 ですがそれと同時に「その願いで本当にいいのか」という不安があり葛藤されているようにも感じました。 これから先の指針として2点お伝えしたいと思います。 「制限を広げる」=思い込みや「〜でなければならない」をゆるめること 「制限を広げる」とはどういう事か? >>> だんだん仕事をえらぶ選択肢やできる可能性の幅が狭まってきているようにも感じており、新しいことに挑戦してどんどん出来るようになっていかないと、どん詰まりな感じもひしひしと感じています。 四さまが思う「可能性の幅が狭まっているように感じる」や「どん詰まり」の気持ちはとても共感できる部分です。 しかし、その感覚は必ずしも事実ではなく、ご自身で無自覚に制限をかけている可能性があるようです。 多くの場合、私たちは過去の経験や現在の状況から「これ以上は無理だろう」「今の自分にはできない」といった思い込みを持ちがちです。 これを心理学では「制限(メンタルブロック」と呼びます。 しかし、実際には、私たちの可能性は年齢や現在の状況に関係なく、無限にあるのです。 >>> 今はたまたま運良く待遇も仕事内容も自分に合っていて恵まれた働き方をしていますが、職種の性質上この環境が何年もつづくわけではないので、今のうちに手を打っておかないとなあという感じです。 といったお考えも、確かに現実的な視点ではありますが、そこに「不安」と「焦り」が混じってくると、「行動しなければならない」「今のままではダメになる」という思いに繋がってしまうこともあります。 「可能性の幅が狭まってきている」と感じたときは、 それが制限を広げるための第一歩になる要素の一つだからです。 「疲れをとる」=今はまず回復の時間が必要であるのは何故か? >>> 元々は頑張り屋な方でしたがここ数年ほんとうにがんばれなくて自信がなくなってきつつあり、新しいことに挑戦するのにも二の足を踏む状態です。 もしかしたら自分を責めていませんか? 人は、エネルギーがすり減っているときには、新しい挑戦に向かう意欲が沸きにくいものです。 その状態を「頑張れない=自分に価値がない」と捉えてしまうと、さらに自信を失ってしまう悪循環に陥りやすくなります。 まずは「立ち止まることを自分に許す」こと。 >>> 「日々やるべきことをこなすだけで疲れ果て、もう隠居したい…という気持ちになることもある」 その気持ちも、決して特別なものではありません。 人生の折り返し地点に差し掛かり、これまでの頑張りを振り返りながら、「これから先はどう生きたいか」と立ち止まる時期は、誰にでも訪れるものです。 今は「整える」「癒す」「立て直す」ことが、次の力を生み出すために必要な時間かもしれません。 何よりこれまで積み重ねてきた努力の上に、今の自分がいることをどうか忘れずにいて欲しいと切に思います。 「まずは疲れをとる」こと。 焦って次のステージに向かう前に、「もう一度、自分に優しくしてあげる」ことそして、そのプロセスが、新たな力や意欲を取り戻すためにとても大切だと思います。 人は心の余裕があると意欲が沸いてくるもので、疲れていると能率や生産性が悪くなり成果が出にくいものです。 四さまの人生には、これからも選べる道がたくさんあります。 それは「今すぐ頑張ること」だけではなく、「立ち止まって考えること」「ゆっくり整えること」も含まれています。 「楽な道を選んでもいいのだろうか?」という問いに対して、私は「はい、選んでも大丈夫です」とお伝えしたいです。 それが一時の逃げではなく、自分の本心からの願いであれば、それこそが新たなスタートになることもあるのです。 四さまが、これからの人生をより安心して過ごせるよう、少しでもお力になれれば幸いです。 ご相談ありがとうございました。 |