冷静に気持ちを伝える方法

職場で同僚や部下などに自分の考えや気持ちを伝える際、相手との意見の食い違いからどうしもイライラしてしまうことはありませんか。
冷静に伝えようと思っていても、ついつい頭に血がのぼってしまうようなことも日常的にあるのではないでしょうか。
私も普段から気を付けてはいるものの、ついついカッとなって余計なひと言を発してしまうことがあります。
だから、あまり他人にそんなに偉そうに言えたものでもないんですが、そんな時心掛けている私なりのコミュニケーション術(小技)をご紹介したいと思います。

・頭にきて感情的になってしまう

カーッとなって理性を失ってしまう事。
ついつい怒って相手に自分の感情をぶつけてしまうこと。
結構ありませんか?
あとから結構後悔しますよね。
周りとの関係も悪くなるし、その場の空気も最悪な感じですね。
そうなることがわかっているなら最初からやらなければよかったと悔やまれます。
こうやって、あとになれば冷静になれるんですよね。

・頭に来ている時、何を感じているのかを考えてみる。

例えば、誰かからひどい事を言われたり、意見が合わず、頭に来た時、自分はどんな気持ちなのでしょうか?
まずはそれを考えてみましょう。

そんなことはないと相手に反論したい
自分の自尊心やプライドを傷つけられた
まるで全否定されたような気持ち・・・
など挙げれば枚挙にいとまがないかもしれません。
共通するのは自分が認めてもらえないばかりか蔑まれていることで怒りを感じている点かもしれません。

・怒りは本当の感情ではない

怒っているけれど、本当は何を伝えたかったのかについて考えたことはありませんか?
怒る代わりに、ここでは何か別のこと伝えたかったのではないでしょうか。
本当に伝えたかったことはなんでしょうか?
こんなに風に考えてみましょう。

・3段階に分けて考えてみる。

例えば、誰かがこちらの感情を逆撫でするような(こちらからは少なくともそう映っている)事を言ったとします。
相手がどういうつもりで言ったかはともかくとして、言われたことは自分にとって事実を表します。
それに対して、自分はどんな風に受け止めたのか?
どんな風に言われているように感じたのか?
つまり、自分にどんな風に影響したのかを考えます。
自分が否定されているかのように感じたかもしれませんし、或いはこちらの真意が誤解されているようにも見えたかもしれません。

最後に、そのことが自分に影響を与えたことにより、どんな気持ちになったのかを考えてみましょう。
悲しかったのかもしれませんし、或いはわかってもらえなくて、とても残念な気持ちになったのかもしれません。
何故悲しかったのか、なぜ残念だったのか?
それは、こちらの真意をうまく受け取ってもらえなかったからかもしれません。
つまり、その人にうまく伝っておらず、誤解された結果、否定的なことを言われたかのように感じたということかと思います。

それらを、事実・影響・気持ちの3段階に分け、順番に伝えていきます。
これを表現すると、「あなたにこちらの真意がうまく伝っていないようで、誤解された結果、否定的に受け止められてしまったようで、私はとても悲しい」といった具合になります。

・感情をぶつけるのと気持ちを伝えるのは違う

単に、「お前、わかってない!」という怒りをそのままぶつけてしまえば、相手もその怒りに反応して、同じように怒りで自分の気持ちを表現してしまいます。
*感情は共鳴します。

一方で、順序立てて説明すると、なぜこちらがそう思っているか、その理由が相手に伝わりやすいんですね。
怒りのエネルギーをぶつけるのではなく、伝えるということなんです。
相手にも注意する時にもなるべく害を与えずにこちらの意思を伝え易いんですね。

このやり方は特に相手を心配して自分の気持ちを伝える時によも効果的です。

例えば、子供が薄着をしていて風邪ひくのが心配な時、「風邪ひくから、服を着なさい!!」と注意するよりも、
「あなたがそんな薄着でいると」(事実)
「風邪を引くかもしれない。」(影響)
「お母さんはとても心配だわ」(気持ち)
「だからあなたには上着をきてほしいの」(相手へのお願い)
と言った具合です。

どうでしょうか?
ダイレクトに注意されると、相手も反発してくるかもしれません。
後者の場合だと理由、そしてこちらの気持ちが段階的に入ってくるのと同時に、批判や攻撃といった要素が入りにくいんですね。

普段の生活の中のちょっとした場面で、気持ちを上手く伝えることができれば、より円滑なコミュニケーションができるかもしれませんね。

最後までお読み頂きましてありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦関係などの男女関係から、親子や対人関係、ビジネスまで幅広いジャンルを扱う。 問題の中からお客様の輝きを見つけ出すことをモットーに、「どんなことも許容される”安心感”」を与えるカウンセラーである。 粘り強く問題と向き合う姿勢から「非常に丁寧に話を聞いてもらえる」と評価が高い。