間違いや失敗で感じる罪悪感の扱い方

人は、完璧ではないので失敗したり間違ってしまうこともあります。

もちろん失敗や間違いがないに越したことはないですが、それでもやっぱり間違うこともあるでしょうし、失敗してしまうこともあります。

誰しも間違いや失敗をしようとしてする人はいません。
もし「間違えよう」「失敗しよう」と思ってしたことは、むしろ成功なのではないでしょうか。
思い通りの結果にならなかったり、予期せぬ事態になった時に「間違えた」「失敗した」と感じてしまいます。

そして、その間違いや失敗の大きさが重大だと感じるほど、激しく落ち込んでしまいますし、罪悪感も強く感じてしまいます。

罪悪感を感じて苦しい状態から少しでも早く回復するために、やらかした罪悪感をどのように扱えば良いのか心理学の視点で見ていきたいと思います。

1. 間違いや失敗を認める。受け入れる。

心理学的に言えば受容と言われるものですが、罪悪感を受容することは、なかなか難しいかも知れません。
ついつい責められることや、罰則を恐れて受容できなくなってしまいます。
しかし、「自分は間違っていない」「状況が悪いから失敗した」「自分だけが悪いのではない」と、罪悪感を振り払おうとしても、嫌な気分は払えません。
それは夏の寝苦しい寝室で蚊を振り払い続けるようなものです。
罪悪感を受け入れることで、反省や修正、改善につながるのです。
一般的に見ると罪には罰がセット商品のように思われますが、心理学の観点では罪に必要なのは愛なのです。

勇気を持って間違いや失敗で感じた罪悪感を受け入れてください。

2. 罪悪感を言葉にして吐き出す。謝罪する。

小さい頃、悪いことをしたら謝るように教わりますが、なぜ謝ることが必要なのかまでは教わりません。
相手に許してもらうために謝罪が必要なのだと考えがちですが、いくら謝っても相手に許してもらえないこともあります。
しかし心理学の視点で見ると、自分自身が罪悪感を「ごめんなさい」「すみません」「申し訳ありません」と言葉と一緒に吐き出して、抱え込まないために必要だと考えることができるのです。

罪悪感を受け入れることができたのなら、言葉と共に吐き出してしまってください。

3. 罪滅ぼし。補償行為。

間違いや失敗から、補ったり償おうとする心の働き。いわゆる補償行為というものがあります。
罪滅ぼしと言った方がわかりやすいかも知れません。
補償行為として行われる行為は、良い行為のことが多いので悪いわけではないのですが、動機が問題になってしまうことがしばしばあります。
自分自身が納得するための補償行為なら良いのですが、誰かに認められることや許されることが目的だと、やりたくてやっている行為ではないですし、責められ続けているように感じるので、どんどん心が疲弊してしまいます。
やってしまったことで感じる罪悪感と、やっていないことで感じる罪悪感とでは、やっていないことで感じる罪悪感の方が人は苦しむと言われるので、自分が納得するための補償行為なら気が済むまでやった方が心は楽になれるのです。

補償行為は、他人軸ではなく自分軸で行なうことで心は楽になります。

いかがでしょうか。
間違いや失敗で感じる罪悪感をどのように扱っていけば良いのか、心理学の観点から考えてみました。
罪悪感を許し手放すことは難しく、時間が必要になることもありますが、罪悪感を感じ苦しい思いをするのは自分自身です。
自分軸を持って、許しや手放しのヒントになれれば幸いです。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

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我慢や犠牲的な生き方、依存的な恋愛、生きづらさを乗り越え、独立開業やカウンセラーになる夢を叶える。ユーモアに富んだ表現で心理学をわかりやすく伝え、クライアントの魅力や可能性を見続けて、クライアントと一緒に「その人らしく」「楽になる方法」を考えるスタイルに好評を得ている。