人を信じられないくせに裏切られたと怒っていたあの頃

カウンセリングを受ける前の私は、親子関係だけでなく対人に関係にも悩んでいました。
当時の私は、人を信じられないと言いつつ、ふとした相手の態度ですぐに裏切られたと思ってしまうのでした。
ですが自分を癒やしていくことで少しずつ楽になっていったからなのか、いろんなことが少しずつ見えてくるようになりました。
そんなある日、唐突に、ほんっと唐突に、

「人を信じられないって言ってるくせに、バリバリ期待してるやんっ」って自分の矛盾に気が付いたのです。
本当に人を信じられないんなら、そもそも相手に期待なんかしないはず。
どっかで期待してるからこそ傷つくんでしょうが。
ばっかだよなぁ~~~と思いました。

私は、人に嫌われないようにするにはどうしたらいいか、これが自分の人生の目的かのようにいつも悩んでいました。
先にも書きましたが、カウンセリングを受け、少しずつ自分が癒やされて余裕が出来たからなのか、今まで気付かなかったことが少しずつ見えてくるようになりました。

例えば、人付き合いが上手だと思っていたあの人がまさか、人に嫌われたくないと悩んでいたなんて、とか、ああ、この人も人の顔色を伺うことをするんだな、とか。人に嫌われたくないという気持ちを持っているのは私だけじゃなかったんだ、意外と悩んでる人多いんだと思いました。

また、誰かの態度を見ては、「ああ、あのとき私がしたことは親切の押し売りだったんだ」とか「こんな風に人の顔色をうかがって、何とか“嫌い”を撤回してもらおうと必死で無理して話しかけてたんだな。そんな無理して話しかけなくてもいいのに。」というように、ああ、相手はきっとこんな風に思ってたんだ、それじゃあ上手くいかないよなぁと振り返ることもありました。
嫌われないように気を使ってきたのにどうして上手く行かなかったのかも、少しずつ少ずつわかるようになっていきました。

というように色々なことに気付いていきました。
人に嫌われたくないと必死だったあの頃は、視野がすっごく狭かったなと思います。

たまに私に好意的に近づいてくれる人がいましたが、何か魂胆があるんじゃないか疑ってしまったり、最初はよくてもどうせいつか嫌われる、という強い思い込みがいつも頭にありました。

だから、少しでも嫌われた?と思うような態度を相手が取ると不安でいっぱいになる、相手が嫌な顔をしたら「私何かしたかな?」と思う、相手が笑ったら笑ったで「もしかしてバカにした?」と思うのでした。
そして、なぜか親しい人ほど怒りをぶつけていたと思います。

相手にしたら、ただただびっくりですよね。そんなつもり全くない人にとっては、私から一方的に怒りをぶつけられて戸惑ったと思います。
そりゃ距離を置きたくなるわ。
弊社社長の平に「あなたが人を怖がらせてるんですよ」と言われた意味がやっとわかったのです。

私の思い込みや誤解かもしれないのに当時の私は、絶対私のことを嫌いになったに違いない!と100%信じていました。
私が好かれるなんて万に一つも無いと。

人を信じられないくせに裏切られたと怒っていた私、いやいや、私のほうが人も自分も信じていなかったのです。

すると今度は、人を信じていなかった私をサイテーだと責めたくなる。
だいたい、私自身いい奴ではなかった。
当時の私を振り返って「こんなやつと友達になんかなりたくないわ」と自分でも思いました。
嫌われないように誰に対してもいい顔をしようとしたり、相手のことを悪く言ったり。
それで好かれるわけがないだろうと自分にツッコミを入れたくなります。

ほら、これこれ。
折角いろんなことに気付けたのに、自分を責めることは得意(?)なので、気を抜くとついつい自分を責める言葉が出てきます。
この文章、削除して書き直そうと思えば出来たのですが敢えて残しました。

そうじゃない。
自分にしてあげることは、あの崩れそうな不安でいっぱいだったあの頃の自分を抱きしめてあげること。
やり方は下手くそだったと思うけどそれでも何とか頑張り抜いてきたことを承認してあげること。

だけど私は、一人で頑張ろうとするとついうっかり自分を責めてしまうから、誰かに手伝ってもらうことが必要なんだと痛感しました。
人を信じるのが怖いと、今更誰かを頼るのは本当に勇気が要るかもしれません。
でもね、傷つきたくないからと人を避けてる間は、たしかに傷つくことは減ったけど、学べることも減っていたなと気付いたのです。
一人で頑張るより誰かに手伝ってもらうことが近道だったのです。
このお話が何かのヒントになればと思います。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

対人関係、自分を好きになれない、人の目が気になる等の自己の問題。 母娘関係、家族関係などが得意である。親との関係や対人関係などで悩んだ 自身の経験から学んだことを活かし、感覚的で一緒に考え提案していくスタイルが得意である。母性的で柔らかい雰囲気のカウンセリングには定評がある。