子育てで悩んだときこそ

子育てに悩みに悩み、ある夜ふと、こどもたちの寝顔を見た時のことです。安らかな寝息と穏やかさに、愛おしさがこみあげて、涙が止まりませんでした。

子育てを通して
「本当に幸せ」
と、思う瞬間もあれば、

「この出来事の出口はいったいあるのか」
と、悩む瞬間が、私にはありました。
子育てしているみなさんにも、おそらくいろいろな出来事があったのではないのかなと、思います。

私自身は、こどもに発達障がいの診断がおりており、発覚当初はふと気が緩むだけで涙が止まらない時間も過ごしました。
「精一杯育ててきたけど、自分のせいだ。本当に申し訳ない」
そんなふうに自分のことを責め、そして、こどもの将来を悲観したのでした。

でも、
「忘れ物が多いとか、落ち着きないとか、何かに熱中するとまわりが見えなくなってしまうとか、こどもとあなた、そっくりだね」
と、ある時カウンセリングサービス代表の平にも笑いながら言われました。

■こどもたちから学んだこと

子育てで悩んだからこそ、気づいたことがあります。こどもとそっくりと言ってもらった私が、なんとかここまで生きてくることができたのも、
「周りの方々に支えてもらったから」

一人で生きてきたつもりだった私に、感謝の気持ちを教えてもらいました。それは、「わたしたち」がともに生きると感覚なのだと思います。だからこそ、
「そんな我が家だから、こどもたちも来てくれたのかもしれない」
と、思えるようになりました。

子育てに奮闘されているみなさまのお子さんもきっと、なにか
「伝えたいことがあって、産まれて来てくれた」
という側面もあるのかもしれません。

子育ては、日々、いろんな出来事が起こります。

こどもが幼いうちは特に24時間365日体制で誰かのケアが必要です。それは本当に大変な大仕事です。好きなときに、好きなことをすることも、ままなりません。特に乳児期は3時間おき睡眠に、
「ただただ寝る」
ことがどれだけ贅沢で、貴重でご褒美であるかを実感されている方も多いかもしれません。

 

■罪悪感を超えて

大切に育ててきたお子さんとの関係そのものであったり、お子さんの怪我や病気、障がい、成長してきた証でもあるものの反抗期であったり、不登校、いじめ、人間関係等、子育てにおける「問題や課題」が起こったとき…、
どこかで
「親である自分のせいではないか」
と、責めてしまうことも少なくありません。

でも、そういうときこそ、
「こどもを何度でも、まるごと見てみよう、信じてみよう」
という視点と
「そんなに自分を責めるくらい、一生懸命、時間も思いもかけてこどもを育ててきたご自身のことをもう一度見てあげて、まるごと信じてみよう」
という視点をどこかでいつでも持っておくことの大事さを、私は実感しています。

とはいっても、子育ての大きな悩みや問題や課題を持っていて、
「しんどい」
と、思っていらっしゃる方に
「お子さんやご自身をもう一度、承認してあげて、信じてみませんか?」
と、お伝えしてもなかなか難しかったりします。私自身もわかっていながら、「それよりも自分の罪悪感を、不安」を、今でも見てしまうこともあります。

そこでは、こどもはおいてきぼりになってしまいます。その状態は、こどもも罪悪感でいっぱいかもしれませんし、不安にさせてしまうかもしれません。

・愛せない苦しみ

自分を責めてしまっているとき、一番苦しいことは、愛せないことです。自分を見てしまって、こどもへの愛がおいてきぼりになってしまう。私たちは愛したい生き物です。愛せないとき、それは問題となり、課題となって目の前に現れます。

だからこそ、お子さんをまるごとみてみませんか?今目の前に生きているこどもそのものをもう一度まるごと見てみると、信じて愛してみると、そこにはこども自身が持っている強さや、たくましさ、優しさ、純粋さが立ち上がってきたりすることがあります。

 

■大きな愛と優しさと

本当にはっとさせられます。私がこどもたちを小さく見積もってしまったのかも。そして自分自身を本当に小さく見積もっているのかも。でも、本当はもっともっと信じたいし、そこには大きな愛があるのかも。

私自身もこどもの障がい受容も、深刻に悩んだ自分を笑えるぐらい、
「なんとかなる! 今できる精一杯をとにかくやろう。それで将来、なんとかならなかったらそのときまた考えよう」
そんなふうに、周りの人の力もたくさんたくさん借りて、思えるようになりました。

ぜひ、悩んでいることがあったら一人で抱え込まず、周りの人の力をたくさん借りてみて下さい。
「世界ってもしかしたら優しいのかも」
ということを、子育てを通して学ぶ機会をもらっているのかもしれません。

 

■寝顔の力

「目の前のこどもを、まるごと見ることができません」
そんなふうに感じるとき、どこかでお子さんの課題や問題すらも
「親である自分がなんとかしなければならない」
と、気が張っていたり、責任を背負いすぎて余裕がない時も多いかもしれません。なので、数分でもいいのです。

お子さんの「寝顔」を見てあげてみませんか?

「起きていると正直いろいろ思うけど、寝顔は天使」
そうおっしゃる親御さんも少なくありません。親と子という義務や役割を超えて、寝静まった時間の心穏やかな気持ちで、ただただお互い一人の人間に戻り、大切ななにかを受け取れる時間になることも多いと、私は感じています。

繰り返しますが、数分でいいのです。寝顔を見てあげてみませんか?大切な「お子さんそのもの」と、「頑張ってきたご自身」をそこでは見つけることができるかもしれません。

 

■生きているということ

いろんなことがあっても、こどもをまるごと「見る」ことができると、生きているということがなによりもすごい。素直にそう思うのです。
産まれてくれることがどれだけ奇跡で、出会えたこと、たくさんの思い出や経験をさせてもらえたのは、こどもたちが生まれてきてくれなければ経験できなかったことです。それは大人である私たちも、同じです。

こどもたちもたくさんの失敗や、親や先生から叱られたりもしながらも、あっという間に立ち上がり、楽しそうに学び、遊び、成長している姿を見せてくれます。
明日への希望があるということ、信じること、天真爛漫さ、許す力の大きさ、愛することを、私はこどもたちから本当にたくさん学ばせてもらっていると思います。

・今日を生きよう

私も、正直、失敗をたくさんたくさん経験しています。本当にしょっちゅう自分にがっかり、失望します。でも、それでも、今日ももう一度立ち上がり思います。
「今日を生きよう」
と。

そんなふうに思えるようになったのは、こどもたちを通して、生きること、愛することを学ばせてもらっているからではないかなと、思っています。

子育てに悩んだときだからこそ、学べていることがあるのかも。そんなふうに思えたとき、なにか大事なことを気づかせてもらえるのかもしれません。

みなさまの何かのお役に立てることがあれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

来週は、小川のりこカウンセラーです。
どうぞお楽しみ。

 

この記事を書いたカウンセラー

About Author

発達障がい児の子育ての経験から、生き辛さの根っこにある未消化な思いや痛みに穏やかに寄り添い隣で支えることを大切にしており、 「話すことのすべてを大切に聴いてもらえる安心感」がある。 あらゆる人のなかにある豊かな才能・魅力に光をあてることで、生きる力を一緒に育てるカウンセラーである。