自分を見せる勇気

その愛を受け取けとれない理由

こんにちは 平です。

私たちのだれもが「愛されたい」という欲求をもっています。

そして、恋愛関係においては「愛されていない」という不満がつきものです。

しかし、「こんな私を愛してくれる人がいるはずがない」というネガティブな自己概念をもっていたとしたら、パートナーがどれだけ愛していたとしても、その愛を受け取ることができません。

すると、まったく愛してもらっていないのと同じようになるわけですね。

みなさんがそれぞれにもっている自己イメージは、自分で思っている以上に悪いということが心理学的に証明されています。

男性が男性であるというコンプレックスをエディプス・コンプレックス、女性が女性であるというコンプレックスをエレクトラ・コンプレックスと呼びます。

女性の場合、お化粧をしたり、寄せて上げたり、自分になにかを加えることで自分をよりよく見せるということをしますよね。

もちろん、それは悪いことではありません。

が、その背後には、「自分には欠けているものがあるので、それを埋め合わせたり、つけ加えたりしなければならない」という深層心理があるといわれているのです。

これは、子どものころ「自分にはオチンチンがない」と気づいたときに始まるといわれます。

自分には欠けているものがあり、それを埋め合わせなければならないという思いが生じるというもので、これがエレクトラ・コンプレックスの正体です。

さらに、思春期になると、女性たちは「私の洗濯物をパパのパンツと一緒に洗わないで!」とか、「パパの枕はおじいちゃんくさくてイヤ!」とか、「パパ、キモーい!」などと言うことがよくあります。

男性は、「ママのパンツと一緒に洗わないで」、「ママの枕はおばあちゃんくさい」、「ママ、キモーい」などとは言わないですよね。

では、なぜ、女性だけ?

それは、生理に関係するといわれています。生理を経験したとき、女性は“汚い”、“くさい”、“気持ち悪い”という3つの感覚を所有するようになると考えられているのです。

そして、そこからの自分防衛として、自分よりも汚くて、くさくて、気持ち悪いものを攻撃しようとするといわれているのです。

つまり、エレクトラ・コンプレックスや汚い等の自己概念があるために、「自分は愛されるのにふさわしくない」という誤解を女性はもちやすいようなのです。

男性にはそのいずれもありませんので、きれいにお化粧した女性を見れば、「なんて美しく、素晴らしい存在なのだろう」と思います。

一方、女性陣の中には、「恋愛や結婚をすると、パートナーにすべてを知られ、すべてを見られるのですよ」などと言うと、「ひえー、お願い、それだけはー!」と恐れる人も多いのです。

ありのままの自分を見せると、自分の正体が知られ、失望されるという強い思いがあるわけです。

「なんだよ、おめぇ、寄せて上げてたのかよ!」とか「化粧を落とした顔が違いすぎる!」などと。

でも、それは誤解です。

実際、結婚後の男性は「そんなにばっちり化粧しなくてもいいじゃないか」とか「そんなに着飾ってどうするの?」などと言うことがよくあります。

女性のみなさんが思っているほど、男性はあなたにがっかりすることはないようなのです。

そして、あなたが隠さなければいけないと思っているその部分こそ、あなたがいちばん愛を求めているところだということができます。

あなたには、ひた隠しにし、一生、秘密にしておこうと思っているコンプレックスはありませんか?

だとしたら、それは、あなたがいちばん愛してもらいたいその場所を「一生、だれにも愛させません」、そして、「私は癒されません」と言い張っているようなものです。

どんな私でも、愛してもらえる。

あなたのすべてを受け入れてくれる人がいたとしたら、あなたはその人に強く惹きつけられ、恋に落ちてしまうと思いませんか?

すべてを見せる勇気こそが、あなたのもっているネガティブな自己イメージを変革する唯一の方法なのかもしれません。

では、来週の『恋愛心理学』もお楽しみに!!

この記事を書いたカウンセラー

About Author

神戸メンタルサービス/カウンセリングサービス代表。 恋愛、ビジネス、家族、人生で起こるありとあらゆる問題に心理学を応用し問題を解決に導く。年間60回以上のグループ・セラピーと、約4万件の個人カウンセリングを行う実践派。 100名規模のグループワークをリードできる数少ない日本人のセラピストの1人。