外出恐怖症

 

相談者名
えび
昔からビル、空恐怖症があり最近ではそれが酷くなって
外そのものが怖くなってしまいました。
なんとか死にもの狂いで毎日外に出るようにしていますが
背後に空間があるとそこに落ちていきそうな感覚です。地獄です。
平衡感覚が無くなってるのかもしれません。目に視力差がありリハビリを欠かすと遠近感が無くなってしまうので
それでパニックになってると最近気づきました。
でも、今までのトラウマは無くなりません。

音楽の仕事をしていますが、不安定なので
将来も不安です。

精神科に行っても薬しか出してくれるような所しかなく
カウンセリングとかだと高いですし
どこがいいのかもわかりません。胡散臭そうな所もありますし。

よろしくお願いします。

カウンセラー
近藤あきとし
えびさん はじめまして。
カウンセラーの近藤あきとしと申します。
どうぞよろしくお願いいたします。メールを読ませていただきましたが、だいぶ苦しい思いをされていますね。

空やビルなどを見て恐怖を感じている時、おそらく何らかの
心理的なストレスが過度にえびさんにかかっていると思われます。

そのストレスが何なのか、というところには色々な見方がありますが、
私たちは「怖い」という思いから逃れたいと思えば思うほど、
恐怖心に追いかけられるという事態を招くことがあります。

そして、いつ追いつかれるか?逃げ場がなくなってしまうんじゃないか?
と、最初の何倍も恐怖を感じてしまうんですね。

えびさんは音楽を仕事にされているとのことですから、
もともと感受性がとても豊かで繊細なんだろうと思うんです。

その感受性ゆえに敏感に感情を感じすぎてしまっているとしたら。
そこから恐怖心を無意識的に心の中に押し込めておこうとしているとしたら。

感情が心の中をグルグル回っても、居場所を見つけられなかった時、
行き場の亡くなったその恐怖心を自分から切り離して、
周りの何かにポンッと投げつけていることもありえます。

自分の中の恐れを、ビルや空に投げつけて
『あれは「怖い」モノだ』というように。
(これは私たちの心の持っている一つの性質である
「投影」が働いているからです)

もしかしたら、えびさんの場合はその感受性から、感情というより
「心」そのものを自分から切り離そうとしてしまうのかもしれませんね。

まるで魂だけが身体から離れていくかのように、何も見えなくなって
何も聞こえなくなって、感覚が無くなって、上下左右も分からなくなって。
果てしなく落ちていくような、あるいはどこかへ消えてしまうような。

そんな不安感と恐怖心が、えびさんにとっての恐怖症にあたるのかなと想像します。

恐れに捉われているときというのは、自分だけに意識が向いている状態です。
「自分」を過剰に感じすぎてしまうので、その感覚を抱えきれなくて
恐れに飲み込まれそうに感じたり、パニックのようになってしまうのです。

という解説が理解できたところで怖いものは怖いですからね。
じゃあどうすればいいのか?をお伝えしたいと思います。

一つにはえびさんの感じる怖さを共有できる誰かを見つけることです。
自分一人で抱えきれない恐怖心を分かってくれる誰かと分かち合って
一緒に支えてもらうことです。

えびさんが恐怖を押さえる度に、心を切り離そうとしてきたのなら、
「自分はこういうことに怖いと感じてとても苦しんでいるんだ」
ということをちゃんと表現して、理解してもらうことから
良くなっていくきっかけをつかめるかもしれません。

もう一つには、恐怖心と向き合っていくことです。
えびさんのおっしゃる、背後の空間に落ちていくような感覚を
セラピーなどを使ってあえて感じてみることで、
行き場を失くしていた恐怖心に向き合っていきます。

普段はいつ恐怖に引き込まれるかと、ビクビクしながら
恐怖心に背を向けているとしたら、過去に感じた恐れも
心に残っているかもしれないんですね。

だから自分から向き合ってみて、感じきれなかった感情を
解放していくことで、心に余裕を作ってあげられますし
こわばっていた部分を緩めてあげることができます。

また、えびさんの深い部分にある感情が関係していることも
考えられますね。

誕生に関わる記憶だったり、本当に小さな頃の感情であったり、
心が忘れたことにしている出来事だったり。
私たちは生まれてからのすべてを記憶しているという説もあるので
意識的には憶えていなくても、ふとしたきっかけで深い部分の感情が
表面意識に浮上してくることもあるものなんですよ。

まずはえびさんが、自分はこれだけ強く恐怖を感じていたことを認めて
自分自身で受け入れてあげることをスタートにしてみてください。
どうすればいいのか分からなかったら、カウンセリングを使うことも
おススメしますので、ぜひ私たちを一歩進むためのサポーターにしてくださいね。

最後にお薬に関してですが、私も精神科で処方されたお薬を数年間飲んでいました。
その個人的な経験からお話させていただくと、本当に苦しくていつ治るのかも
分からない不安な時、まるでどこまで沈むかわからない底なし沼に、
「底」を作ってくれたのがお薬だったように今では感じます。

それだけで沼から抜け出せたは分からないですが、良くなっていくための
文字通り大きな足がかりになったことは間違いないと思っています。
ですので、お医者さんにもお薬にも底を支えてもらうという気持ちで
えびさんが良くなっていくためのサポーターに加えることを考えてみてくださいね。

この記事が少しでもえびさんの苦しい状況を緩めることができたら幸いです。
そしていつか幸せな転換が訪れることを祈っています。

今回はご相談ありがとうございました。

近藤あきとし

この記事を書いたカウンセラー

About Author

超自立男性との恋愛・コミュニケーションに関わるお悩み・慢性的な生きづらさの解消などを得意とする。 理論的な“心理分析”と、感覚を使った“心理セラピー”を活用する多面的なサポートが好評。 問題の裏に隠れた「真実の物語」を読み解き「自分の本質を生きる」ことを目指すカウンセリングを提供している。