病気と向き合う家族をサポートするために必要なこと

身近な人が病気を患っていたり、ケガをしたりすると患っている人と同じように気分が落ち込んだり、重く感じたりすることはありませんか?

自分の状況はいつもの変わらないはずなのに不思議ですよね。病気を患っていたり、ケガをしている人と同じように気分が落ちたり、どこか苦しさを感じたりするのは、私たちと病気やケガをしている人との間に繋がりがあるからです。

しかし、その繋がりがあるが故に自分を責めたり、何故か患っている本人を責めたり、家族とケンカが勃発したりと意図していない状況に陥ることがあります。今回の講座では、そんな繋がりがあるからこそ、陥るワナを解明します!!

◎リクエストを頂きました◎
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うつ病の家族に対するアドバイスの事について。
「何とかしようというエネルギーは本人が持つ事」とありましたが…それも方法の1つだと思います。しかし、これがうつ病の症状かも?と本人も家族も確信を持てないのです。

不安感なのか不満なのか…目にするのは捉えようのない重い絶望感を言葉や行動で不自然に振り払おうとしている姿です。急な行動力を見せたり、反省や目標を言い出したり前進と後退が2ヶ月続き本人や家族がうつ病の自覚を確認する医療機関への診断を当時まだ考える事ができずに(精神病やノイローゼではという間違った偏見)不眠や号泣や沈黙が増えたある日私の母は急に旅立ってしまいました。

うつ病の要因に母の世代(53歳)は更年期障害の症状や生理があがる頃の体調の変化もあるようで、家族内でも理解者が得られにくい事もあるみたいです。本人もどうして良いか解らないときに本人がエネルギーなんて持てる状態ではないのではないでしょうか
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一部編集させていただきました。

リクエストいただき、ありがとうございます。
今日は、リクエストを基に病気と向き合うことをサポートするために病気を患っている家族を持つ方の嵌りやすいワナについて講座を進めていきたいと思います。

身近な人に病気の方がおられると病気を患っているご本人も、その方を支える家族や友人といった身近な方たちも、まずは、どうしたらいいのか分からないといった戸惑いや不安を感じることから始まるのではないでしょうか。認知しやすい症状があれば、すぐに病院に行くことによって、現状を知ることが出来ますし、病気といえども全体像を認識することでその戸惑いや不安が軽減されることもあるでしょう。

今でこそ、メンタルケアが謳われる世の中になりましたが、精神的疾患などであれば、いつもと少し違うかな?という違和感から始まり、社会の目が気になったり、病気を疑われるご本人自身や家族も受け入れられない(受け入れたくない)思いがあったりすることから、治癒の第一歩である病院という場所に行くことがとても高いハードルに感じられることも少なくありません。しかしながら、適切な処置をされることで症状や不安感などが軽減されることやサポートを受けることができることもありますから、勇気はいるかもしれませんが、やはり専門家を訪ねることをお勧めします。

さて、カウンセラーはカウンセラーらしく、心のサポートをさせていただきたいと思います。

■ 距離感が近い大切な人だからこそ感じる感情

家族やパートナーが病気になると、大切な人だからこそ、助けてあげたい、変わってあげたい、なんとかしてあげたいなどという思いを強く持ちます。それは、相手を思いやる素晴らしい気持ちですよね。しかし、その強い思いを持つ分だけ、私たちは変わらない現状や病気に苦しんでいる相手に対して、何もしてあげられないといった無力感やこうなる前に何かできることがあったのではないかといった罪悪感を強く感じます。

■ 何もしてあげられない無力感や罪悪感が作るワナ

【サポートする側の犠牲】

病気を患っている家族やパートナーを持っていると自分が自由であることや幸せでいることなどに罪悪感を持ちやすいです。そして、サポートしている側がそれらの要素を持つことを禁止することも多く、罪悪感を強く持つ分だけ、自分の人生を犠牲にして看病やサポートに徹するというワナに陥ることもあります。最初は、善意として始めたことも自分のことをおざなりにした分だけ犠牲になり、犠牲の要素を強く持った分だけ、

「自分が自由や幸せを持てないのは、あんたのせいよ(怒)」

と病気を患っている本人を責めたり、病気が快方に向かわないと私は幸せになれないと自分の未来に絶望したりします。

【病気を患っている本人の分離と孤独】

病気の家族やパートナーに対する無力感や罪悪感が強くなりすぎると、変わらない現状に攻撃的になっていきます。その攻撃性は、最初は自分に向けられますが、あまりに強く感じる感情のため、責めきれなくなった攻撃性は病気を患っている本人や他の家族に向けられるようになります。そうすると、家族間でのケンカが絶えなくなります。また、病気の患っている本人は自分の置かれている状況は家族にさえ受け入れられない、自分の辛さを分かってくれる人はいないと感じたり、家族が苦しそうなのは自分のせいだと自分を責めたりして、周りとの繋がりを絶ち始め、孤独の道を歩み始めます。

■ 闘病生活サポートするために必要なこと

闘病生活をしていると、不安や孤独を感じやすいものです。
病気と向き合うためには、周りの人のサポートが不可欠です。

そして、病気を患っている家族やパートナーをサポートするために必要なことは、「自分の生活を大切にすること」です。
言いかえれば、サポートするために禁止したことを解禁し、受け取ることです。
闘病生活をサポートするにあたって、おざなりにしがちな「自分の生活を大切にすること」は、病気を患っている家族をサポートする上で必要なエネルギーをチャージしてくれます。まず、私たちを犠牲することから解放してくれるので、自分や病気を患っている家族を責めることが軽減され、責めることが軽減された分だけ病気を患っている人の病気を含めた「ありのまま」を受け入れやすくなります。そして、「ありのまま」を受け入れられた経験が病気を患っている家族にとっての安心感や繋がりに変わり、病気に向き合う気持ちを後押しする力となってくれます。

病気を患っている方も、病気と向き合うことをサポートしている方も、少しでも楽なりますように。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

宮本 恵

人間関係の築き方・コミュニケーションのスキルアップ・個性を生かすことを得意とする。 お客さまのテーマを多角的な視点でとらえて分析することにより、新たな視点や心の気楽さを持つことが出来ると定評がある。ゆるぎない安心感の基盤を基に行うカウンセリングは、心のうちを語りやすいと評価が高い。