一病息災

新年おめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
2012年最初のコラムとなります。
皆さんは、このお正月をどのように過ごされているでしょうか。
初詣に行かれた方もたくさんいらっしゃるのではと思います。
一年の最初に何かの願い事をする・・・素晴らしいことだと思います。
商売繁盛、家内安全、無病息災、学業成就、恋愛成就、などなど、おそらく願い事をする人の数だけ様々な願い事があると思います。
それらがこの一年を通して無事に達成されるとよいですね。
さて、「一病息災」という言葉をお聞きになった方もいらっしゃると思います。
「無」病息災ではなくて、「一」病息災です。
全く病気がないよりも、一つくらい病気があった方が自分の健康に気をつけるようになり、結局元気に暮らして行けますよというような意味です。
今回は、病気とのつきあい方について書かせていただこうと思います。
生まれてから死ぬまでに、何の病気にもかからないという方はほぼいらっしゃらないのではないでしょうか。
生きて行く以上、病気とは何らかの付き合いが必要と言えそうです。
私事なのですが、もう20年来、B型慢性肝炎を患っています。
元々はいわゆる母子感染で、生まれた時から感染をしていました。
それが分かったのが学生時代。きっかけは献血でした。
当時は今程肝炎についての情報がなく、あまり気にも留めていませんでした。
その後、なるべく若いうちに治療をしておいた方がよいという情報もあり、インターフェロンの治療を試みたのですがうまくいかず、結局、肝炎が慢性化することとなりました。
「心と体はつながっている」とはよく言われることですが、私は結構そのように思っています。
最初に就職した会社では、今にして思えば、入社して4年目くらいからは毎日いらいらして、結構いろいろなことに対して怒っていたように思います。
自分が思うような業務につけないことへのいらだちからだったと思います。
そうこうしているうちに5年目に入る頃には、なんだか体がだるくなってきて、朝起きるのがきつくなってきました。
なんとか怒りのパワー(?)で会社に行っていたものの、あまりにしんどくなって病院に行ったところ、肝臓の数値が異常に高いとのことで「即入院」ということになりました。
5月は入院し、退院後は毎日点滴に通院していたのですが、仕事の方は相変わらずで、毎日いらいらして、毎日怒っていました。
結局その年の10月頃に、肝臓の数値が再び異常に高くなり、再度入院をすることになりました。
2回目の入院となり、自分なりには結構へこんでいたと思います。
周りの方からも、「ゆっくり何も考えない方がいいよ」とか、「あまり気にしないようにね」とかアドバイスをいただいたと思います。
聞き入れる余裕はあまりなかったと思いますが、少しは反省するところがあったんでしょうか。
できる範囲で怒らないように気をつけるようになりました。
結局、2年後の8月にその会社を退職することになるのですが、点滴はしていたものの、その間入院することはありませんでした。
非常に単純なのですが、私の場合、大きなストレスを感じたり、怒ったりする状態が続くと、肝臓が悪くなるようなのです。
実際、2つ目の会社でも同じように肝臓の数値が異常になり、点滴をしながら仕事に行っていた時期がありました。
たまたま・・・とまでは言い切れないような、切っても切れない関係が、心と感情の間にはあるように自分では思っています。
ここ5?6年程は、幸い肝臓の数値は安定しています。
心理学を学びながら自分自身を癒して来れたことが大きく関係しているように思えてなりません。
多くの素敵で頼りがいのなる仲間ができたこともあるでしょう。
また実は、3年程前に、大好きだったお酒をやめました。
この3年程の間、一滴も飲んでいません。
きっかけは、義理のお父さんに食道がんが見つかって、食道の全摘出手術をすることになったことです。
お義父さんももともとお酒好きで、ちょっとアル中気味だったのですが、ガンの手術を機に、健康と願掛けのため一緒に禁酒をしましょうということになったのでした。
手術は見事に成功し、お義父さんは健康を取り戻しました。
禁酒のお蔭で、私はますます健康を維持できるようになりました。
それまでは、お酒を飲んだ翌日は、なんとなくしんどくてだるさを感じていたんですが。そういうこともなくなりました。
お義父さんはというと・・・、残念ながらというかなんというか、また元気にお酒を飲むようになりました。
三度の飯よりもお酒が好きな方ですし、心の隙間を埋めるのにお酒は欠かせない存在のようです。
私はお酒を飲まなくなって幸せ、お義父さんはまたお酒が飲めるようになって幸せ、ということになった訳ですね。
飲酒については正反対の結果となりましたが、二人とも幸せになれたのは面白いなぁと思います。
また私の肝炎の話に戻りますが、35歳くらいまでなら治る可能性はあるようです。
しかし、私はもう今年で43歳。
ほぼ治る見込みはありません。
一生慢性肝炎とつきあっていくことになります。
今後もうまく病気とつきあっていければと思っています。
病気は何かのメッセージを私たちに知らせてくれるという考え方もあります。
今さら行っても仕方がないことですが、私の場合、最初の入院の時に自分の感情と向き合って、それまでの考え方や生き方を考え直していれば、また違った人生が用意されていたでしょう。
病気は私たちに何かの気付きを促してくれているのかもしれません。
今年一年、病気をせずに元気に過ごせるのがなによりです。
しかし、もし、何かの病気にかかったとき、体を休めて病気を治すと共に、せっかくの機会ですので、心にいろいろ問いかけてみてはいかがでしょうか。
今までの生き方、今の気持ち、今までにやり残していること、これからやりたいこと、などなど。
もしかしたら、その病気のお蔭で、人生が大きく変わるきっかけになるかも知れませんね。
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