同性の好きな人と両想いになりたい

相談者名
ON

干支が一回り年下の30代女性を好きになりました。
私も女性です。
その方(以降Rさんと呼びます)とは5年くらい前に仕事がきっかけで知り合い、1〜2ヶ月に一度一緒にご飯を食べに行ったり共通の趣味のイベントにでかけたり、一緒に仕事をしたりします。
いわゆる友人関係ですがふたりともお互いまだほぼ敬語(丁寧語)で接しています。

先日Rさんが仕事でピンチに陥り、助けてほしいと言われたので全力でサポートしました。(結果Rさんの仕事はうまくいきました。)
そしたら、大好きONさん…ONさんはヒーローです…、とメールで言われて、それから意識するようになりました。

Rさんは東大卒の帰国子女で、とても頭が良く、ときに性格に厳しいところもあり、でも基本的にとても腰が低く優しい女性です。
Rさんは以前、同性同士の恋愛もありうると言っていたこともあります。
今はパートナーはいないようです。
食事や一緒に遊んだりするのは大体7:3くらいの割合で向こうから誘われることが多いです。
好きと言われたのが恋愛的な意味ではないことは分かっていますが、ふだんそういうことを一切言わない方なので意識するようになってしまいました。

私はRさんのよく笑うところやユーモアがあるところ、自立していて強いところ(でも守ってあげたくなるような弱い一面)、一緒にいると楽しいところが大好きです。

そして、Rさんと両想いになりたいと思っていますが、恋愛的な意味ではなくどちらかというと家族愛とか兄弟愛的な意味で両想いになりたいです。(性的なことも含む恋愛としての両想いはあまり望んでいません。)
具体的に何がしたいかというのであれば、おばあちゃん同士になったとき二人暮しをしたいです。(今はお互い独り暮らしです。)
そして、人生のパートナーになりたいです。

わたしはRさんと違って(学歴、地位、美しい外見など)ないものばかりですが、Rさんに自分を好きになってもらうためにはどんなことを心掛けたら良いでしょうか。
Rさんのほうから私に対して、将来一緒に生きていきたいと思ってもらえるようになるにはどうすればいいでしょうか。
私からRさんに与えられるものって、冗談を言い合って笑う時間、Rさんより少し長く生きている分だけ知っている人生のコツくらいなものです。
ほかに私からRさんに愛をあげられるとしたら、どう伝えればいいかわかりません。
それに、まだまだプロポーズ(人生の伴侶になってほしいと伝えること)という段階にいないと思っています。
じっくりでも友愛でもいいのでRさんとずっと一緒に生きていきたいです。

カウンセラー
服部希美

はじめまして。
今回、ご相談の回答を担当させていただきます、服部希美と申します。
どうぞよろしくお願いいたします。

まずは、とても大切な思いをご相談いただき、ありがとうございます。
ご相談を読ませていただき、ONさんがRさんのことを本当に大切に思い、お互いにとって長く良い関係を築いていきたいと心から願っていらっしゃるのが伝わってきました。

すこしでも、お二人の関係を深めるための参考になれば嬉しいです。

***

まずは、ONさんがお書きくださった状況を整理させてくださいね。

5年間、定期的に会い、しかもRさんのほうからお誘いをくださることが多い。
そして仕事でピンチになったときには「助けて」と弱さを見せ、ONさんのことを“ヒーロー”だとまで伝えてくれた。

このエピソードから、RさんはすでにONさんを
「頼っても大丈夫な相手」「安心して弱さを見せられる相手」
として信頼していらっしゃるのではないかな、と感じました。

人は、心から安全だと思える相手にしか弱さを見せません。
ましてや普段しっかりされている方であれば、なおさらですよね。

>冗談を言い合って笑う時間、少し長く生きている分の人生のコツくらい…

と書いてくださいましたが、ONさんがRさんに渡しているものは、それだけではないと私は感じます。

「Rさんの力になりたい」「大切にしたい」と願う、その純粋な気持ちそのものが、すでにRさんにとって大きな支えになっている。そんなふうにも感じたのですね。

***

ただ、ご相談文からもうひとつ伝わってきたのは、
ONさんが“ご自身を少し小さく扱ってしまっている”部分があるのではないかな、ということでした。

Rさんはとっても魅力的な方のようですから、Rさんの魅力を感じるたびに、自分の足りていないところや、劣っていると感じてしまうところを感じてしまうかもしれません。
その分、無理をして「何か特別なことをしなきゃ、距離が縮まらないのではないか」と力が入り過ぎてしまうこともあるかもしれませんね。

もしも、心当たりがあるなと感じられましたら、すこし、頭の片隅に置いておいていただけるといいかなと思うことがあるのです。
それは…
「人は、スペックでパートナーを選ばない」ということです。

とくにRさんのような自立した女性ほど、パートナーに求めるものはスペック(外側)ではないことが多いのです。

・一緒にいると、安心できる。
・自然と笑い合うことができる。
・なんでもないことも、いっしょにいると楽しい。

こういった“関係の質(内側)”だったりするんですよね。

内面から感じる幸福感は、スペックで埋まるものではありませんね。
RさんはすでにONさんに対して、その安心感を感じているようにお見受けします。
だからこそ、Rさんからお誘いがくるのだと思うのですよね。

>Rさんのほうから私に対して、将来一緒に生きていきたいと思ってもらえるようになるにはどうすればいいでしょうか。

そんなお二人の関係を、さらに深めていくためには、特別なことをするよりも、ONさんがすでに与えているものを大切にしながら「絆を深めていく」方向の方が、うまく行きやすいのではないかな?と私は感じたのですね。

***

では、そんなONさんがこれから心がけていけると良いかなと私が感じたことを、いくつかお伝えしますね。
よろしければ参考にしてみてくださいね。

1)自分を小さく扱わないこと

心から好きになった相手だからこそ、「私なんて」と謙遜しすぎてしまったりもすると思うのですが…
関係が深くなるほど大切なのは、お互いが“対等”でいられること。

・誠実さ
・丁寧に向き合う姿勢
・相手を急かさない優しさ
・弱さを責めない懐の深さ
・一緒にいるとほっとする空気

こういった魅力は、一朝一夕に身につくものではありませんね。
ONさんもどうか、ご自分の価値を丁寧に扱ってあげてくださいね。

2)ONさんの“優しいユーモア”も大切にすること

「冗談を言い合って笑う時間くらいしか」と書いてくださいましたが、その“笑い合える関係”こそが、RさんがONさんに惹かれている大切な理由のひとつだと感じました。

“肩の力を抜いて笑える相手”は、本当に貴重ですよね。
こういった魅力こそ、長く一緒にいたいと思える大切な要素です。
どうかONさん自身の価値を、丁寧に扱ってあげてくださいね。

3)等身大で頼られたり、頼ったりできる関係を育てる

RさんはすでにONさんのことを「助けを求めても大丈夫な相手」として信頼していると思うのです。
ただ、一方的に頼られ続ける必要はないと思うのです。
むしろ、ときにはONさんがRさんに弱さを見せたり、相談をしたりすることで、“対等な関係”がより深まることもあるのですね。

年齢差が気になってしまうかもしれませんが、無理のないペースで、自然体のONさんで関わっていくことで、Rさんはその誠実さと安心感を、いっそう心地よく受け取られると思いますよ^^

4)「知り合う時間」を積み重ねる

ONさんの文章からは、Rさんへの敬意や、関係を大切に扱おうとする慎重さがとても伝わってきました。
これは、お二人の関係を長く育てていくうえで、とても大切なことだと思うのですね。

いまのお二人は、丁寧語で話しながらも、安心して会い続けられる“ゆるやかな親密さ”を築いていらっしゃいます。

この状態から焦って距離を縮めようとするよりは、ふたりでいろんな体験を積み重ねたり、いろんな対話を重ねていくことで、「ふたりだけの特別な絆」を深めていくといいかもしれませんね。

趣味の話。私生活の話。お仕事の話。
恋愛をはじめ、何気ない価値観の話。
ONさんがRさんのことを大切に思っていること。
Rさんの価値観や、描いている未来のこと。

Rさんのことを良く見ていらっしゃるONさんだからこそ分かる「2人にとって、いいペース」があると思いますから、無理しないペースで「知り合う」機会を作ってみてくださいね^^

***

最後に。

ONさんが描いてくださった未来——
おばあちゃん同士になったとき二人暮しをしたい。
人生のパートナーとして寄り添い合える関係。
とてもやさしくて、深くて、あたたかい願いだと私は思います。

好きになってもらうために「何かしなきゃいけない」と感じるお気持ちも自然なものですが、 すでにONさんは、Rさんの生活の中で大切な位置にいらっしゃるのかなと感じました。

だからこそ、 Rさんのことを特別大切に思う気持ちを胸に、まずは、ふたりの絆を育てていくことでお二人だけの特別な関係が育っていくのではないかな、と感じました。

もしまた迷われたときや、不安になられたときは、いつでもご相談くださいね。
ONさんの大切なお気持ちに、これからも寄り添わせていただけたら嬉しいです。

すこしでも参考になれば幸いです。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛、対人関係の改善、自分が本当に望んでいる人生へのシフトチェンジへのサポートを得意とする。 特に「さびしさを笑顔に変えるカウンセリング」をテーマに掲げ、30代女性の生き方、恋愛・婚活サポートを精力的に行っている。 高い共感力を活かした「共に考え、併走する」カウンセリングスタイルが好評。