モテる人の秘密

あなたらしさをどう表現するか

こんばんは

神戸メンタルサービスの平です。

若い女性からいただく恋愛のご相談の中に、自分の容姿のいろいろなところを嫌っていて、「これをなんとかできさえすれば、自信がつくのに‥‥」というものがよくあります。

私たちは、思春期のころから体の変化に敏感になり、それとともに、「目が二重だったらよかったのに」とか、「もっと小顔になりたい」とか、自分にダメ出しばかりするようになってきます。

すると、自分がよくないと思っているところを「どう隠すか」とか「どうごまかすか」ということばかり考えてしまいます。

そして、そう思えば思うほど、心理的にどこか追いつめられたような感覚をもち、「バレたらどうしよう?」とか「ちゃんと隠せているだろうか?」など不安で仕方がありません。

そのために、自己表現という言葉がありますが、それとは真逆の自分を隠すということをやり始めるわけです。

そして、この時期には、自分の部屋が欲しくなり、その部屋の中に自分という存在を隠そうとし、そして、その部屋にはけっして誰にも入ってきてもらいたくないのです。

それに対し、モテる人とは、目が一重であろうが二重であろうが、痩せていようが太っていようが、小顔であろうが大顔であろうが、そのぜんぶの自分を受け入れ、肯定し、表現することの達人です。

私は若いころはスポーツマンで、ガリガリに痩せておりました。

しかし、つい最近まで、私の体重は約99kgで、100kg間際までいったほどなのですが、いつも自分を肯定し、痩せていようがデブであろうが、その自分をいつも受け入れ、ネタにし、楽しんでいます。

当然、痩せているときも太っているときも、それなりにモテ続けていたと思います。

私にかぎらず、あなたが「自分の肉体や容姿についてどう感じているか」が、あなたがモテるかどうかを決めるといっても過言ではないわけです。

私が、「人生でこれほど美女にモテたことはなかった」という経験を一つお話しますね。

それは、とある芸能プロダクションが持っているモデル事務所の研修を依頼されたときのお話です。

彼女たちは、自分たちの生まれ育った町ではズバ抜けた美人で、プロポーションも抜群な娘たちでした。

まわり中から、「きみなら一流のモデルやスターになれるよ」と言われ、本人も自信満々で上京し、この有名モデル事務所に在籍するようになったわけです。

ところが、在籍している仲間は、その誰もが素晴らしい美貌とプロポーションをもつ女性たちばかりなので、上京したとたんにコンプレックスを感じはじめるわけです。

それは、人生で初めて感じる「容姿に関するコンプレックス」かもしれないわけです。

私から言うと、「たったの500g」太っただけで、彼女たちは死にそうなほど落ち込むわけです。

ちなみに、私なんか、朝と夕で2kg前後の体重差があったりすることもよくありますが‥‥。

とにかく、まわりが素晴らしい容姿の人たちばかりなので、ちょっとした自分のマイナスポイントも許せなくなってしまうのです。

すると、地方ではあれだけ胸を張って、オーラを輝かせて生きてきたのに、その彼女たちのオーラがどんどん消えていき、俗にいう“華のない人”になってきてしまうのです。

そんな彼女たちの前に、当時、95kgは超えていたであろう巨体の私が講師として明るく登場したわけです。

彼女たちの基準でいえば、私は「なぜこの人は平気で生きていられるのだろう」というぐらいの存在で、いってみれば“奇跡の人”であるわけです。

そして、一日中、私の講座におつきあいしてくれた彼女たちは、その日が終わるころには、デブでまったくどうしようもない見た目の私が、自分の肉体を肯定し、ネタにし、楽しそうに生きているのを、「自分にできないことができる人」というような目で見てくれるようになっていたのです。

私が彼女たちに教えたかったのは、「大事なのは、あなたらしさをどう表現するかであって、その評価は人がすることなのだ」ということなのです。

そして、彼女たちにこう言いました。

「自己嫌悪を越えて、自分を受け入れ、自己肯定し、自分を表現することを学んでください。そして、そのことの素晴らしさを多くの人に見せてあげてほしい。そして、容姿以外のことも含めて、“あなたのような人になりたいの”と言われるあなたになってほしい」。

あなたが光り輝く人になるために必要なことは、どのような自分であったとしても、それを全面的に肯定し、受け入れることかもしれませんね。

では、来週の恋愛心理学もお楽しみに!!

この記事を書いたカウンセラー

About Author

神戸メンタルサービス/カウンセリングサービス代表。 恋愛、ビジネス、家族、人生で起こるありとあらゆる問題に心理学を応用し問題を解決に導く。年間60回以上のグループ・セラピーと、約4万件の個人カウンセリングを行う実践派。 100名規模のグループワークをリードできる数少ない日本人のセラピストの1人。