外見がガリガリ、そして解離性障害

 

相談者名
みるき
はじめまして。
ただ今2週間に一度精神科に通院して、週に2回ボランティアをしています。
時々デイケアに通い、ほぼ毎日ジムでトレーニングしています。
25歳、一年少し前に4年間のパートをしていました。辞めてからはそんな生活
です。アルバイトは何度か短期の一日だけのバイトを経験しました。
身長161体重が45キロで低く、脳の萎縮があり軽い認知症です。
体重が50キロくらいに戻れば脳も治ると医師に言われました。
けど、太りたくないと言うか、ぶよぶよになりたくないのです。
だからトレーニングして食べて体重増やそうと思うのですが、なかなか
うまくいきません。正直いって昔ぶよぶよでいじめられてから、
太るのが極度に怖いのです。毎日体脂肪計とにらめっこです。
自分の事を大事にと考えれば、本当は食べなきゃいけないのに・・・。
また自立できていない自分に嫌気がさします。
アルバイト受けに行くとき、毎回リストカットしてしまったり、
前のように続きません。
ハローワークで相談したら「体力が回復したら働けば良いのでは」
といわれました。外見だけで判断されてショックです。
一応一時間走ったりしているので、体力はあるのですが・・・。
また、解離性の症状があるせいか、自分がわからなくなります。
自分が自分でなくなったかのような・・・。
親は将来の事を考えては心配しています。
私も心配です。
わけのわからない相談でごめんなさい。
あれもこれもで、何か一つ目標が欲しい・・・。
カウンセラー
今井謙志
みるきさん、はじめまして。今井謙志と申します。
ご相談ありがとうございます。走ったり、ほぼ毎日ジムでトレーニングしたりといった日常を過ごして
いるのに、働けないというのは、とても辛いですよね。太れない自分、いじめられていた自分、自立できていない自分、働けな
い自分、etc。

文章を読ませていただいて、できない自分を責めたり、嫌ったりしてい
るように強く感じました。

まるで、「自分はダメダメ」と言っている自分と、「そうじゃないんだ」
と頑張っている自分とか心の中で喧嘩しているようです。

親の心配してくれる気持ちも、大きなプレッシャーになっているのかも
しれませんね。
ここでは、親に心配をかけて「ごめんなさい」という意識の「罪悪感」
も出てきます。

そんな中では、出口の見えない迷路に入っているように感じ、わけがわ
からなくなるのも当然だと思います。

しかし、それはみるきさんが親思いのとてもやさしい心の持ち主の証拠
でもあります。

みるきさんの場合、相手を思いやる気持ちが強く、相手の気持ちを気に
しすぎるあまり、人前に出て行くのも、とても嫌な感情が出てきたり、
恐い感情が出てきたりするのではないでしょうか。

これらは、みるきさんの自分を嫌っている感情の「自己嫌悪」、嫌うあ
まり自分を攻撃する感情の「自己攻撃」から来るものです。
私たちは、多かれ少なかれこれらの感情を持っており、数々の問題を引
き起こすのですが、みるきさんはこの自己嫌悪という感情をとても多く
持っているように感じました。

では、この自己嫌悪や罪悪感が、日常どのように影響してきているので
しょう。
みるきさんは、体重を50キロくらいに戻したいとのことですが、なぜ
体重が思うように増やせないのでしょうか。

「体重を50キロくらいに戻したい」
「ぶよぶよになりたくない」

今、二つの正反対の思いが心の中で葛藤している状態ですよね。

いくらトレーニングしても太れないとのことですが、本当は太りたくな
いという思いの方が強いのかもしれません。

どういうことかといいますと、通常、私たちは、普段意識できている部
分はほんの3%と言われ、97%は潜在意識、無意識に抑圧され格納さ
れていると言われています。

みるきさんの場合、過去のいじめという辛い記憶の多くは、抑圧され無
意識に格納され、あの時感じた辛い感覚、感情を直接感じることなく日
常を過ごすことが出来ているのです。

そうすると、頭でいくら体重を増やしたいと思っても、心の97%を支
配している潜在意識、無意識でぶよぶよになりたくないと思っています
から、どうしても太れないのです。
そして、体重を増やせることのできない自分をまた責めてと、これでは
とてもしんどい状態になってしまいます。

いわば、車のアクセルを踏みながら、必死にサイドブレーキを引っ張っ
ているような状態です。

ガリガリな自分、太れない自分、自立できていない自分、働けない自分
etc。
いろいろなことが、自己嫌悪のシンボルのように感じてしまい、どれも
自分を責める材料になっています。

リストカットも自分を責めて攻撃している行為の一つですが、それだけ
みるきさんは辛い思いをされているのだと思います。

もしかすると、辛くて投げ出したくなることも時としてあるのかもしれ
ません。
しかし、何とか働けるようにとジムに通ったり、走ったり、今回のよう
に相談コーナーに投稿したりと、すごく努力家ですよね。

前に進もうとする強い思いをすごく感じました。
なかなかできることではありません。

ですから、まずは人一倍努力家な自分を褒めてあげてください。

「自分の頑張っていることを承認(認めてあげる)してあげる。」
「褒めてあげる。」

それが、「自分を好きになる」の第一歩です。

自分を好きになれた度合いだけ、自分が嫌っている部分の多くが誤解
だったということに気が付くことができるでしょう。

自分を好きになった度合いだけ、自己攻撃もなくなり、人前にでること
も楽になってきます。

解離性の症状もあるとのことですので、なんらかのトラウマなどもある
のかもしれませんが、いずれにしても一人で頑張らなくても大丈夫です。

今まで迷惑を掛けてはいけないと一人で頑張ってこられたのかもしれま
せんが、周りの友達や、家族などの力を借りることで、前に進む力も倍
増します。
また、カウンセリングを使って、自分を見つめなおすことも効果的です。
うまく活用してください。

いつでもお手伝いさせていただきますからね。

いきいきと働いている日が一日でも早く来ることを祈っています。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

今井謙志

この記事を書いたカウンセラー

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