食べ物に振り回されない自分になりたいです

相談者名
ひかり
カウンセリングサービスの皆様、いつもコラムや講座から学ばせていただき、ありがとうございます。よろしくお願い致します。私は18才の頃から8年間、過食で悩んでいます。きっかけは人生初の失恋でした。彼に振られた帰り道、食欲なんてないのにフラフラとコンビニでパンをたくさん買い、泣きながら食べました。食べている間は辛いことを忘れられるので、今は仕事帰り、気づけばコンビニに寄り、お腹が空いていなくても大量の食べ物を購入しています。そして気持ち悪くなるまで食べてしまい、食べ終わると現実に引き戻されるのが嫌で、再びお菓子を開けたり冷蔵庫を漁り、常に食べ物がないと落ち着きません。太る一方なので、吐いてしまえたらどんなにいいだろうと思うのに、嘔吐が異常に怖く吐けません。居酒屋で働いてた頃嘔吐する人を見すぎたり、それを処理させられてたトラウマかと思います。食べることに取り憑かれている自分が憎く、自傷行為もしてしまいます。細い女の子を見ると、食べ物に支配されてないんだろうなぁと羨ましくてたまりません。逆に、集団だと緊張なのか、気持ち悪くなり、食事が全然喉を通らなくなります。子供の頃は食べることが大嫌いでした。母親の作るご飯を残すと殴られ「残したらぶっ殺す」と言われていました。嫌いな食べ物は口に突っ込まれ、吐いてしまうとその吐いた物をまた口に入れられました。お腹がいっぱいだと言うと「じゃあトイレで吐いてお腹空かせてくれば」と言われてました。実家暮しですが、家族で食事は10年くらいまともにしていません。母親がものを捨てないで溜め込む人で、ダイニングがゴミ屋敷状態で、私の座るところがないんです(一人で食べたいので、それは良いのですが)。8年間繰り返している鬱病が最近つらく、同時に過食もひどくなっています。久々に会った人達に「太ったなー、いい生活してるんだろ!」と大声で笑われたとき、ものすごく恥ずかしくて悲しかったです。痩せれば心配されるのに、太るイコール自分に甘い、と見られることが悔しくてたまりません。仕事中は気が紛れますが、一人になると、食べ物のことが襲ってきます。心療内科に通い薬を飲んでも変われない自分が嫌です。。食べ物に囚われないためには、どうしたら良いのでしょうか。悲しい気持ちや憂鬱さを、食べ物以外のもので消せるようになりたいです。長々と申し訳ありません。アドバイスをいただけると幸いです。
カウンセラー
近藤あきとし
ひかりさん はじめまして。
カウンセラーの近藤あきとしと申します。
どうぞよろしくお願いいたします。詳しく分かりやすく今の状況と過去の体験を教えてくださって
ありがとうございます。
とてもしんどい、でもどうしたらいいのか分からない気持ちが
伝わってきました。

>私は18才の頃から8年間、過食で悩んでいます。
きっかけは人生初の失恋でした。彼に振られた帰り道、食欲なんてないのに
フラフラとコンビニでパンをたくさん買い、泣きながら食べました。

>食べている間は辛いことを忘れられるので、今は仕事帰り、気づけばコンビニに寄り、お腹が空いていなくても大量の食べ物を購入しています。
そして気持ち悪くなるまで食べてしまい、食べ終わると現実に引き戻されるのが嫌で、再びお菓子を開けたり冷蔵庫を漁り、常に食べ物がないと落ち着きません。

とっても大好きな彼だったんでしょうね。
その分だけ叶わなかった想い、悲しくて辛くて引き裂かれそうな心を
どう扱ったらいいか、ひかりさん自身も良く分からなかったのかもしれませんね。

過食をしているときというは、心理的には感じたくない不安や恐怖を
上から食べ物で押さえこもうとしていると考えられています。

また、心にぽっかりと空いた空虚な感じを埋めようとしていることや
誰かに対する(多くは両親に対して)欲求のかわりに、食べることで
その代わりに満たされた感覚を得ようとしていることもあります。

ただ、あくまで代わりのモノなので、本当の意味で満足とか
満たされることは無いので、何度も何度も繰り返してしまうことがおこります。

>太る一方なので、吐いてしまえたらどんなにいいだろうと思うのに、嘔吐が異常に怖く吐けません。居酒屋で働いてた頃嘔吐する人を見すぎたり、それを処理させられてたトラウマかと思います。

>食べることに取り憑かれている自分が憎く、自傷行為もしてしまいます。細い女の子を見ると、食べ物に支配されてないんだろうなぁと羨ましくてたまりません。逆に、集団だと緊張なのか、気持ち悪くなり、食事が全然喉を通らなくなります。

メールの文章から私が感じることは、ひかりさんはずっと自分の気持ちを抑えることが
当たり前になっていたのかな?ということです。

寂しくても悲しくても誰にも言えずに我慢をしてきたのではありませんか?
過食をして「また食べちゃった」という気持ちになり、その後で吐いて、
さらに強く罪悪感を感じるというパターンになっている人は少なくないのです。

深層心理的には、心の底にある罪悪感を身体で感じようとしているのですが
逆に言えば、そのくらいのことをしないと感じられないくらいに
感情を抑えていることが伺えます。

食べ物を吐き出すことを、自らの意思で押さえようとしてきたように
出て行こうとした不安や恐怖も吐き出されず、溜め込まれているとすれば
ひかりさん心は、とっくにパンパンに張りつめていたのではないでしょうか。

自傷行為はそんな辛さをようやく感じられる、逃げ場なのかもしれませんね。
押さえこむことがあまりに長く続いたことで感情が麻痺してしまったとしたら、
本当はこれくらい辛いということを、誰かに分かってもらいたいのではないかなと思います。

>子供の頃は食べることが大嫌い!でした。母親の作るご飯を残すと殴られ「残したらぶっ殺す」と言われていました。嫌いな食べ物は口に突っ込まれ、吐いてしまうとその吐いた物をまた口に入れられました。
お腹がいっぱいだと言うと「じゃあトイレで吐いてお腹空かせてくれば」と言われてました。

>実家暮しですが、家族で食事は10年くらいまともにしていません。母親がものを捨てないで溜め込む人で、ダイニングがゴミ屋敷状態で、私の座るところがないんです(一人で食べたいので、それは良いのですが)。

たしかに、食事がそんな状況であったら食べることに嫌悪感を感じても
不思議ではありませんね。

本当は一番の理解者であってほしいお母さんに、厳しい言葉やキツイ態度で
接せられていたら、ひかりさん自身すごく我慢することが必要だったでしょう。
でも心は、辛いな、さみしいなって訴えてきていたはずなんですよね。
それでも、「こんなんじゃダメ。もっと頑張らないと」って、
自分に厳しく当たること、ずいぶんあったんじゃないかと想像しています。

私たちは、心が送ってくる痛みのメッセージに対してだんだん麻痺して
感じられなくなっていくと、何らかの方法で感じようとするものなんですね。
ひかりさんにとっては、それが過食であり自傷行為なのかもしれませんね。

今は、自分の心と向き合う時間、溜め込んできた不安や寂しさ、怒りや惨めさ
そういった未消化の感情を解放して外へ出してあげることを第一にしてほしいです。

もちろんカウンセリング的に見れば、お母さんや他のご家族との関係が
深く影響していることも考えられるんですよ。
厳しいお母さんを責めながらも、言う通りにできない自分を同時に責めていたり、
お母さんのしんどさを敏感に感じ取って、何とか助けたいと思っていた気持ちが
癒着のような状況を作り出していたり。

ただし、それは自分のための時間とその機会を作って、少しでも楽になってから
見ていっても構わないと思います。

>8年間繰り返している鬱病が最近つらく、同時に過食もひどくなっています。久々に会った人達に「太ったなー、いい生活してるんだろ!」と大声で笑われたとき、ものすごく恥ずかしくて悲しかったです。
痩せれば心配されるのに、太るイコール自分に甘い、と見られることが悔しくてたまりません。

>仕事中は気が紛れますが、一人になると、食べ物のことが襲ってきます。心療内科に通い薬を飲んでも変われない自分が嫌です。。
食べ物に囚われないためには、どうしたら良いのでしょうか。悲しい気持ちや憂鬱さを、食べ物以外のもので消せるようになりたいです。

本当はひかりさんが一番辛いのは、このことかもしれないですね。
自己嫌悪・自己攻撃。周りの人が自分を嫌っている、攻撃してくるけれど
同じ分だけひかりさんが自分自身を嫌って攻撃しているのかもしれません。

今はそれも仕方がないと思いますよ。
どうしたらいいのか考えられないくらい、悩んで苦しんで、気力も何も
出てこないほど疲れ切っているでしょうから。

でも、そんな思いも全部手放して、心からの笑顔がこぼれてくる日が
来ることを目指していきましょう。

その為には、今まで我慢してきた辛かったこと、不安や悲しみの感情を
解放して癒していくことです。

誰にも受けとめてもらえなかった、ひかりさんの痛みを話してみてください。
感情を言葉にして表現できると、その分だけ解放されて安心に変わっていきます。
そうして自分を大切にして、いたわることを始めていきましょう。

この痛みを乗り越えていく先に、ひかりさんが本当の自分自身を生きるという
未来が待っていることを信じています。

今回はご相談ありがとうございました。

近藤あきとし

この記事を書いたカウンセラー

About Author

超自立男性との恋愛・コミュニケーションに関わるお悩み・慢性的な生きづらさの解消などを得意とする。 理論的な“心理分析”と、感覚を使った“心理セラピー”を活用する多面的なサポートが好評。 問題の裏に隠れた「真実の物語」を読み解き「自分の本質を生きる」ことを目指すカウンセリングを提供している。