引っ越しと決断~選択肢は制限を超える~

もうすぐ、引っ越しシーズン突入ですね。
新しい環境に向けて、不安だったり、心躍らせていたりしている方も多いことと思います。
私にも、何度かの引っ越しの経験があります。
今回は、私が実家を出た時のお話・・・。
当時、私はカウンセラーになることを夢見て、心理学を学び始めていました。
講座が行われている場所から実家が離れていましたから、もっともっと学びやすい環境とカウンセリングが出来る環境が欲しくて、引っ越しをしたいと考えていました。
当時の私を取り巻く環境は、両親は会話を交わすこともない離婚前の冷戦○年目の別居中で、終わりの見えない冷戦に家族全員が疲れ切っていました。
そんなときに、出てくる思いといえば、
「現状を放棄して、家をでてもいいのだろうか。」
「引っ越すことになると、今まで入れていたお金を実家に払うことは出来ない。
それでも、別居中の経済状況の安定しない家を出ていいのだろうか。」
などと、ネガティブな要素ばかり・・・。
自分だけ、冷戦状態にある実家をでることに対して、どこかに後ろめたさがありました。
その葛藤は、まるで「家を出てはいけない」という呪文を自分に対して、繰り返し唱えるようなものでした。
次第に、私にとっての引っ越しは「やりたいけど、出来ないもの」になっていきました。
「やりたいのに、出来ない」という思いを感じ続けるのに苦しくなった私は、カウンセリングを受けることにしました。
その時のカウンセラーの方の提案は、
「今の経済状況で、引っ越しをすることは困難かもしれませんが、『引っ越ししたい』ではなく、いつになるか分からないけれど『引っ越しをする』ということを頭に入れておいてください。」
というものでした。
「それだけで、何が変わるのだろう??」と思いつつ、その提案を実践してみました。
すると、不思議なことに、私は居ても立ってもいられなくなり、すぐさま新居を探し始め、2ヶ月も経たないうちに、自分の納得のいく新居を決めるという行動に出たのでした。
その提案を実践するまでの私とって引っ越しは、『やりたくても、出来ないもの、やってはいけないこと』になっていたようです。
しかし、『いつになるか分からないけど、引っ越しをする』という自分の欲しい状況を選択肢にくわえることで『引越しをしたい』思いと『家を出ること』に許可を下ろすことが出来たように思います。
おかげさまで、引っ越しは滞りなく進み、新しい生活を無事始めることが出来ました。
心理学を学ぶ環境とカウンセリングのできる環境を手にしたのでした。
おまけに、この決断をきっかけに、終わりの見えなかった両親たちの冷戦は終わりをつげ、お互いそれぞれの道を歩くことが決まったのでした。
結果的に引越しは出来たわけですから、引越しは『出来ないこと』ではなく、『出来ないと感じていたこと』だったんですね。
選択肢一つを加えることが、変化し難いと思っていた状況をこんなに変化させるとは思いもよりませんでした。
私たちは、自分が信じている見えないルールの中で生活しているのかもしれませんね。
そんなとき、自分の外にあるものを選択肢に加えることが、今ある制限を越えるのに一役買ってくれたそんな出来事でした。
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この記事を書いたカウンセラー

About Author

宮本 恵

人間関係の築き方・コミュニケーションのスキルアップ・個性を生かすことを得意とする。 お客さまのテーマを多角的な視点でとらえて分析することにより、新たな視点や心の気楽さを持つことが出来ると定評がある。ゆるぎない安心感の基盤を基に行うカウンセリングは、心のうちを語りやすいと評価が高い。