相談者名 | たい子 |
3日前に父親が71歳で亡くなりました。 父親は、わたしが中学生のころに母親と離婚し、ひとりで遠方で暮らしていました。 父親は、母親が離婚を切り出したとき母を包丁で刺そうとしたり、よく『自分を認めてくれないと自殺する』と夜中に騒いだり、自傷行為をしたり、仕事をろくにしていなかったり、子供時代にとても迷惑な親だなと思っていました。 私は年子の兄と2人兄弟ですが、私も父親も兄から精神的・肉体的暴力をうけており、8年前に亡くなった母親の葬儀で兄は父親を木刀で滅多打ちにして土下座させたと自慢げに吹聴していました。 警察から渡された遺品の中に父親のスマホがあり、調べてみると多額の借金をしていたことが分かりました。 また、なくなる3週間前に絵の個展をひらいていたらしく(父親は趣味で絵を描く人間で、私も現在絵を描く仕事をしています)、『おれはダ・ヴィンチを超えた』と知人にメールを送っていた形跡があり、これもなんとも言えない気持ちにさせられました。 これから父親の亡くなっていた家を捜索して貴重品や大事な書類がないか調べに行かなくてはなりません。 誰かに話をきいてほしい、誰かに今このしんどい思いを伝えたい一心で投稿させていただきました。 | |
カウンセラー | 帆南尚美 |
たい子さん、ご相談ありがとうございます。 このたびは大変な中、私たちにご連絡くださって本当にありがとうございます。 かつて精神的・肉体的暴力を受けていたというお兄さんに、お父さんがなくなった知らせをきちんと伝えたり、『全て任せる』と一言だけ言われて、遠方まで赴きひとりで火葬に立ち会ったり。 なくなる3週間前に絵の個展をひらいていたお父さんが、『おれはダ・ヴィンチを超えた』と知人の方にメールを送っていた形跡から、『なんとも言えない気持ちにさせられました。』と書いてくださいましたね。 また『絵を描くことにアイデンティティを見出しすぎているところもお金のやりくりができないところも自分と一緒だなと思うと親子だなあということを感じずにおれません。 お父さんのことを『子供時代にとても迷惑な親だなと思っていました。』ということですから、そのお父さんと似ているということは、たい子さんはご自分のことを迷惑な存在のように感じていらっしゃるのでしょうか。 『絵を描くことにアイデンティティを見出しすぎている』ということは、「身の程をわきまえなさいよ、お父さん」という思いのようにも受け取れますが、いかがでしょうか。 才能ある人たちは、世間から理解されない寂しさや孤独を味わわなければならないことが多く、それを避けるためにご自身の才能に蓋をして、可もなく不可もなく生きていこうとすることがあります。 『広い火葬場で、他の利用者もいなく、ひとりぼっちで父親を見送りました。なんて孤独な最期なんだろうとたまらない気持ちになりました。』と書いてくださいました。 たい子さんは、もし違ったらすみませんが、私ばかりババを引いてしまい運が悪いとか、厄介事や貧乏くじをつかまされるような星のもとに生まれてしまったんだというようなことを感じることがありませんか? ただ、『どういった心持ちで過ごしていけば楽になれるでしょうか。』とおっしゃってくださっているので、たい子さんはいつも前向きになろうと努力される方なんだろうということが伝わってきます。 このような大変なことが起きた直後でありますから、何かを大きく変えようだとか、頑張ろうなどとするのは、あなたの心にたいへんな負担がかかると思うので、あまりおすすめしません。 その前提で、私からひとつご提案をさせてください。 誰にも知られずにひとりで旅立ったお父さんですが、そのお父さんのお気持ちについて、たい子さんはどう思われますでしょうか? たとえば、なのですが、私は勝手ながら、お父さんがたい子さんに対してこんなふうに思っていらっしゃるんじゃないかと思うんです。 それは、まずは今回迷惑かけて申し訳ないということ。 そのあなたが自分の最期に駆けつけてくれたこと、お父さんはどう思っていらっしゃると想像されますか? 「こんなにうれしいことはない。ありがとう。たい子、お前は俺にとっての救いであり、希望だ。」 ひとりの人に、そんな大きな喜びを与えられるあなたは、どれだけ素晴らしく価値ある人なのでしょうか。 そんなことを、ちょっとだけ考えてみていただけたらと思います。 とはいえ、これまでやってきたことや、やってこなかったこと、ご家族ひとりひとりへの文句や怒りや悲しみなど、今はまだまったく感じられないとしても、これから時間が経つほどに色んな感情が出てくるんじゃないかと思うのですね。 そのようなときはひとりで闘おうとせずに、信頼できる人に寄り添ってもらってくださいね。よかったらまた私たちにもご相談ください。 今回はご相談ありがとうございました。 | |