苦しさはどこからやってきた?? 〜感情に素直になる〜

今回は、私が心理学に出会う少し前の私の恋愛について書いてみようと思う。
遡ること25年。
当時、よく連んでいた中学校時代の同級生に連れられて来た同じく中学生の同級生と卒業以来の再会を果たした。
彼は中学生の頃、当時は同じクラスになったこともなく、何度か話したことがある程度で彼がどんな部活に所属していて、誰と仲がいいかくらいを認識しているくらいの関係性だった。
しかし、多くを話した過去はなくても、共通する環境の中で過ごした時間と同級生という繋がりは、再会から距離を縮めるまでの時間を短縮してくれた。
そして、おつき合いを始めた。

彼は、とてもまっすぐに愛情を表現してくれるタイプで、私自身が不安を感じることはほとんどなかった。
仲が良かったが、お互いに遠慮もないため、たくさんの喧嘩と仲直りを繰り返した。
交際をするという経験値が少なかった私は、交際そのものに慣れておらず、男心というものの理解も浅く、無意識のうちに彼に甘えて、彼のことよりも周りの目を気にして、友人とのつきあいや家族、周りを取り巻く環境を優先にすることが多かったように思う。
勝手なもので、まっすぐ愛情を表現してくれる彼の傍で、彼に対して同等またはそれ以上の愛情を返せていないことに苦しさを感じ始めていた。
今思えば、自分が自分で作った彼女の役割というものを果たすことが出来ずに苦しさを感じていた部分もあったと思う。
そして、この苦しさを軽減すべく、彼と話し合いながら、会うタイミングを変えたり、会う回数を変えたりして、彼との距離感を少しずつ変えながら、別れを選ばなくていいように、この関係性の正解を探していた。
しかし、私は、私の中にある苦しさの正体に、まだ気づいていなかった。

今なら、迷わずカウンセリングを受けるのだろうけど、心理学と出会う前の私は、カウンセリングを受けるという選択肢を持っていなかった。
そして、自分の中にある苦しさを軽減することが出来ずに、私は彼に別れを告げることを選んだ。
別れることで、どこかで苦しさから解放されると思っていた。
しかし、私の予測に反して、食べることが大好きな私が短期間で7キロも痩せるくらい苦しかった。
おそらく、人生の中で1番泣き暮らした時期だと思う。
苦しさから解放するために別れを告げたはずなのに、もっともっと苦しさを感じている自分がいた。
当時の私には、自分に何が起こっているのかが分からなかった。

その後、私は心理学と出会う。
そして、ある力学を学ぶ。
感情や愛を止めると人は苦しくなるというものである。
振り返れば、幼少期から欲しいものを欲しいと言えず、自分の感情をうまく表現することが出来なかった。
振り向くはずのないと思っている人に好意を示すことは得意だったけど、心理的に距離の近い人には好きな気持ちを表現することができなかった。
そう、私が止めていたのは、彼への好意だった。
だから、おつき合いしている時、好意を感じながらも、それを感じること、表現することを禁じて苦しくなり、別れを選んで、心理的距離が出来たことにより晴れて好意を感じることに許可は出たけれど、それを感じられるようになったころには、好意を表現出来る関係性ではなくなって、想いを表現出来ずに苦しむという悪循環だった。
この大きな痛手は、今の私に大いに役に立っている。
以前のようにパートナーシップで苦しさを感じることは無くなったけれど、たまに苦しさを感じるときは、自分の中に止めているものはないかを確認する。

自分に素直な気持ちを想いのままを表現出来るように。
大切な想いを伝え損ねないように。
大切な人を大切に出来るように。

この記事を書いたカウンセラー

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人間関係の築き方・コミュニケーションのスキルアップ・個性を生かすことを得意とする。 お客さまのテーマを多角的な視点でとらえて分析することにより、新たな視点や心の気楽さを持つことが出来ると定評がある。ゆるぎない安心感の基盤を基に行うカウンセリングは、心のうちを語りやすいと評価が高い。