恋愛で「もっとしてあげたい」と思われる人になる心理学

「ありがとう」を喜びとして表現すると、相手は「もっと何かしてあげたい」と感じます。恋愛や人間関係を深める受け取り上手の心理学を紹介します。

■人は「受け取ってもらえる」と嬉しくなる心理

“人は自分の想いや行為を受け取ってもらえたときに肯定的な気持ちが生じ、逆に受け取ってもらえなかったときには否定的な気持ちが生じる”という傾向があります。

今回の記事は、あなたが相手の想いや行為を受け取り、それを喜びとして表現すると、相手はもっとあなたに何かしたくなるという話です。

■回転寿司で起きた“学びのきっかけ”エピソード

昔、子どもが幼い頃に家族で回転寿司屋に行った時のことです。

妻が会計をしている間、私には重大なミッションがありました。

それは何かというと…
回転寿司屋やファミレスに行くと、大抵レジの前に子どもが喜びそうな数百円のおもちゃが置いてあるんです。

それを子どもが見ると、
「おもちゃ買ってー」
と、子どもの「買ってコール」が始まるので、それを見られないように私が子どものブラインドとなってレジの前を通り、外に出るという重大なミッションがあったんです。

ミッションは成功しました!

そして自動ドアが開き、無事店の外に出たんです。

しかし、回転寿司屋さんもやるものです。

店の外に出たところに「ガチャガチャ」を置いていました。

しまった!
「ガチャガチャ」という存在を忘れていた!!

それを子どもが見つけて、「ガチャガチャやりたいコール」が始まりました。

「じゃあ、一人一回ずつね」とガチャガチャにお金を入れようとすると、一回あたり400円もしました。

私の子どもの頃はガチャガチャが一回100円の時代。
今どきのガチャガチャって400円もするの!?とビックリ。

二人で800円。
パパとしてはお財布的にショックを受けるわけです。

でも、喜ぶなら、まぁいいかと思い、しぶしぶ400円を入れました。
そして、子どもがガチャガチャのレバーを回す。

出てきた品物はけっこう良い物で、ミニーマウスのデジタル時計でした。

■「ありがとう」が与える人の心を動かす。受け取る心理

「パパ、ありがとう!」って言って、めちゃくちゃ喜んでました。

娘はそれをたいそう気に入り、家に帰っても、寝る時もずっと付けていました。

それを見て、
「こんなに喜んでくれるなら、ガチャガチャさせてあげた甲斐があったなぁ。良かったなぁ」
と思いました。

「良かった」と思ってしまったんで、つい娘に言っちゃったんです。

原:「ミニーちゃん好きなの?」
娘:「うん」
原:「じゃあ…会いに行く?」

って言っちゃったんです。

そうして大阪からミニーマウスに会いに、東京ディズニーランドに行くことになりました。

最初は、ガチャガチャさせてあげるのに、
「でも、喜ぶなら、まぁいいか」
としぶしぶ400円を出したわけです。

それに対して、娘は私がしてあげたことを受け取って大喜びしました。

すると、そのことに関して私は報われた気持ちになり、嬉しくなったわけです。
そして私の心は「この子に与えることはこんなに良い気持ちになれるんだ」と学習したわけです。

だから、もっと何かしてあげたいと思い、ディズニーランド旅行に行くことになったわけです。

最初は400円を出すのが嫌だった話が、500倍以上のお金を喜んで出す話になったわけです。

これ、パパと娘の話でしたが、恋愛でも友達関係でも同じことが言えると思いませんか?

■愛したくなる人になろう|喜びを表現して受け取ったことを伝える

同じことが言えます!

例えば、あなたのパートナーがあなたのために何かをしてくれたとき、あなたがそれを受け取り、心から喜びを表現すると、パートナーの心が学習するんです。

「あなたにしてあげることは、自分が嬉しくなれることなんだ!」

パートナーの心がそう学習すると、あなたのために、また何かしてあげたくなるんです。

パートナーの心にそう学習してもらいたい!

という方は、
「心の中でありがとう」と思うだけでなく、ぜひ喜びを“大々的に表現”してみてください。

あなたを愛したい、あなたのためにもっと何かしてあげたいとパートナーの心にそう学習してもらえれば、あなたは、より愛されるシーンが多くなっていくでしょう。

■頭でわかっているのに上手く表現できないこともある

ただ、「心から喜びを表現したいのにうまくできない」「ありがとうより先にごめんなさいが出てしまう」という方もいらっしゃいます。

そんな時は、もどかしいですよね。

その背景には、自己イメージや自己肯定感の心理的な問題が隠れていることが多いです。

もし、あなたが「心から喜びを表現したいのにうまくできない」という時は、自己イメージの問題が隠れていないか振り返ってみてもよいかもしれません。

カウンセリングでは、こうした「受け取れないクセ」や「謝ってしまうクセ」の根本にある心理的な問題を扱い、自然に「ありがとう」と言える自分を育てていくお手伝いをしています。
もし「頭では分かっているけど実際には難しい」と感じる方は、よろしければご相談くださいね。

■喜びを大きく表現して愛されるあなたになる

あなたが喜びを大きく表現することで、あなたはますます愛される存在となり、自然に心地よい関係を育んでいけるでしょう。

喜びを伝えることは、あなたが相手を幸せにしてあげることでもあります。

喜びを受け取り、そのことが相手の喜びを作る、その循環が二人関係をより良い物にしていきます。

あなたがそんなより良い未来を築いていけるよう、これからも応援していますね。

(完)

 

心理学講座4回シリーズ/同シリーズ記事はこちら
    1.  好かれる人の心理学|受け取る力が愛される人を作る理由
    2.  褒め言葉を受け取れる人は恋愛で愛される心理学
    3.  ごめんなさいより「ありがとう」が恋愛を成功させる心理学
    4.  恋愛で「もっとしてあげたい」と思われる人になる心理学
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この記事を書いたカウンセラー

About Author

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。