ままりんさん、こんにちは。 ご相談を担当させていただく大谷です。 よろしくお願いします。ご主人との喧嘩、お気づきになったお互いに「わかっていない」と責め合っている感情、お子様の問題、そして何よりも、お子様に対してままりんさんが感情をぶつけてしまう状況、凄く辛い状況ではないかと思います。特にお子様に対して、大切に扱いたいのに感情をぶつけてしまう自分に対する嫌悪感、自分は悪いと感じる気持ち(罪悪感)はかなりお辛いものがあるのではないでしょうか。お気持ちがひしひしと伝わってきます。 僕のお薦めの結論から言いますと、もう一度、努力してみませんか?ということです。 愛するお子様のため、ご自分のため、そして、ご主人のためにも。 さて、問題の根本は、お互いに「わかっていない」と責め合っている部分ですね。 一般的なお話しになるのですが、夫婦、恋人などの間でのこのような問題は、その深刻さは様々ですが多かれ少なかれあります。 このような問題が起こる原因はいくつか考えられますが、ポピュラーな原因として、次のような事柄が単独で、あるいは重なって生じます。 (1)男女間の感覚や感情、考え方の違いがお互いに分からない。 (2)固定した観念(決まり事)がお互いにあり、それを主張している。 (3)お互いに心の深い部分で大きな痛みがあり、その問題が2人の関係で浮かび上がってきている。 先ず、(1)は、男性と女性の感情や考え方、表現方法が違う事です。例えば、女性は、こんな表現をすれば相手は分かるはず、と、同じ女性に通じる方法や感情表現で何かを伝えようとします。しかしながら、男性は子供の時代から、泣いては駄目だとか、感情的になっては駄目だという環境の元に育てられることが多く、感情的な表現や行動に対して、それを受けとるアンテナを鈍らせています。男性は、むしろ思考的な部分が得意で、女性の表現に対しては、受けとれないケースが多々あります。女性は何となく話しだけ聞いてもらえればそれでいいという事もあるのですが、男性はそれに対してすぐに答えを出したがったりするのもこの一つのケースですね。こうなると「もう!!」と女性は怒りたくなってしまいますね。 この問題を解決する方法は、女性が問題解決のキーを握っている事が多いように感じます。男性は、感情表現やそれに基づく女性特有の行動を受けとる事をうまくできないので、思考的な部分も扱える女性が、男性に対してむしろはっきりと自分の意志を伝える、コミュニケーションをとる、というやり方が一番良いと思います。。 (2)の観念というのは、今まで生きてきた中で、親や周囲の大人、先生などから教えられた約束事、あるいは、生きていく中で自分自身で作り出した約束事です。この観念という約束事で自分を縛り、失敗して傷つかないようにしてきたんですね。観念には、いいか悪いかは別にして、例えば、「朝起きたら歯を磨くべき」という簡単なものから、「男はこうあるべき」「父親はこうあるべき」「電車の中では携帯電話で話しをしてはいけない」「お雑煮はみそ仕立てだ」などといったものまで様々なものがあります。観念には必要なものもありますし、その観念が今は邪魔になるものもあります。 夫婦や恋人はもちろん、親子でさえ育ってきた環境や受けた影響が異なるのですから、持っている観念は異なります。この観念の違いが、「おまえは分かってない」につながってきます。ではどうすればいいかというと、今、問題になっている観念をお互いに捨ててみることです。観念は、自分を防衛している手段ですから、これを捨てるのには相当の勇気がいります。自分が自分では無くなってしまうような感じを伴うかも知れません。 問題になっている観念があれば、まずはそれをままりんさんから捨ててみませんか?捨てると言っても、それを相手に押しつけずに、相手の異なる観念を受け入れる(認める)だけで結構です。例えて言えば、お互いに身を守るために持っている「剣」が観念で、それでお互いにチャンバラをしている状態ですから、先ずはどちらかが剣を置くことです。もともと護身用の剣ですから、これは相手を刺す道具ではありません。ままりんさんが剣を置くこと=相手の観念を認めることで、ご主人も剣を置くことが出来ます。人間関係修復の鉄則なのですが、先ずは気がついた方が行動を起こすと、それと同じ行動を相手が始めます。観念が強くて彼がなかなか剣を降ろさないときには、ままりんさんは「ああ、彼は怖がりなんだなぁ」と思ってください。護身用の剣なんですから。 (3)についてですが、人間は、小さな頃から様々な傷ついた感情を持っています。例えば、赤ちゃんの頃はお母さんやお父さんがしてくれていたことを、躾が始まると「自分でしなさい」と言われます。それを子供の立場から見ると、自分は愛されなくなったのかなぁ・・・と勘違いしたりします。傷つきます。我々には生きていく途中で様々な心の傷が出来てきて、これらの心の痛みを無意識の中に押し込んでいきます。いわば、昔、打ち込まれた弾丸が心の奥底に残っている状態なんですね。人によっては、この弾丸も大きな問題にならずに一生を過ごされる場合もありますが、この、昔打ち込まれた弾丸に関連するような事象が生じると、この古傷が痛んで、それを感じないための行動をとります。例えば、自分の痛みを感じたくないので、相手を攻撃する、なんて事をやります。 例えば、「愛されない自分」という傷を持っていたとすると、それを感じさせる言動があると(言った方はそういうつもりはなくとも)、そこに反応します。 コミュニケーションの問題や観念の問題が発端で、お互いに不信感がつのりはじめると、これが過去の痛みを甦らせて、雪だるま式に問題が大きくなっていく、という形になります。 では、この段階ではどうすればいいかというと、ご夫婦は同じ感情をお持ちのケースが多いですので、先ず、ままりんさん自身の感情に着目してください。ご自分を責めている感情や自信のない自分が見えてくるはずです。ままりんさんの自信のなさ、ご自分を責めている感情と同じものが、彼の中にも存在します。 また、ままりんさんは、彼にどうして欲しいと思っていらっしゃるのでしょうか?彼から、何を与えて欲しいと思っておられるのでしょうか? 彼も、同じ感情を持っているのですから、先ずは、ままりんさんがそれを彼にあげてみてください。きっと、彼もままりんさんに同じものを与えてくれるように変化していきます。 「何で私がやらないといけないの!」という気持ちを持たれるかもしれませんが、人間関係の修復の鉄則、先ずは気がついた方が行動を起こす必要があります。 お子様に対しての問題ですが、ご夫婦の関係が改善されれば、お子様に対しても優しく接する事が出来るようになります。今は、ままりんさんの気持ちに余裕がないだけなんですね。 とりあえずの対策としては、怒りを感じられたときには、先ずは大きな深呼吸をしてみてください。鼻から吸って、口からゆっくりと息を吐きます。その吐く息の中に、黒いものが混じっているイメージを作ってみてください。そうすると、心が落ち着きます。 また、怒りを感じたら「自分を責めている」と思ってください。そして「何を責めているんだろう?」と考えるようにしてみてください。 これらのことをお一人でなさるには、少し辛いものがあるかと思います。 私どものカウンセリングをお使いになりながら、問題に対応されると良いのではないかと思います。 以上、お役に立てば幸いです。 |