ごめんなさいより「ありがとう」が恋愛を成功させる心理学

「ごめんなさい」より「ありがとう」が恋愛の好感度を高める鍵。謝罪より感謝を伝えることで、相手の心に響き、関係が深まる心理学を紹介します。

■「受け取り上手」で恋愛の好感度アップ

人は自分の思いを受け取ってもらえることで喜びを感じ、受け取ってもらえないことで悲しさや寂しさを覚えます。

恋愛においても、相手の想いをあなたが受け取るやり取りがあると、あなたの好感度は増していきます。

ですので、あなたが受け取る言葉を多く発していると、あなたは好感を持たれやすくなります。

■「ありがとう」ではなく「ごめんなさい」と返したケース

受け取る言葉は、相手の思い、かけてくれた労力や時間に触れる言葉になることがあります。

例えば、ある女性がいて、友達以上恋人未満の関係にある男性がいたとします。

仲が良いので話すことも多い。

ある日、男性がその女性の元気がないことに気づきました。
「元気がないけど何かあったの?」

そうすると、女性はこう言いました。
「職場の人間関係がうまくいってなくて、ちょっと落ち込んでて」

男性はこう返しました。
「僕でよかったら話を聞くよ。
元気がない時はおいしいもの食べよう。
今日は僕が奢るから、何がいい?」

そして、ご飯屋さんで2時間、その後カフェで4時間、彼に話を聞いてもらったとします。
終電の時間になり、帰ることになりました。

翌日、彼女から彼にLINEが送られてきます。

「昨日はご好意に甘えて、何時間も話を聞いてもらってごめんなさい。
同じことをくどくど話して、きっと嫌な思いをさせただろうなぁと、家に帰ってから反省しました。
話を聞いてもらった私がご飯のお金を出さなきゃいけないのに、そんなことも気が回らず奢ってもらって申し訳なかったなと思ってます。
よかったら、この埋め合わせをさせてください」

という反省と謝罪のLINE。

あなたが彼の立場だったら、このLINEをどう思いますか?

■「私のためにごめんなさい」より「私のためにありがとう」

元気がない彼女を気遣って、彼が何時間も話を聞いた結果が「ご好意に甘えてごめんなさい」だったとしたら…。
彼の思い、時間、労力は報われたことにはならないと思いませんか?

それよりも、
「昨日は私のことを思って励まし続けてくれてありがとう。
おかげで今日は頑張れそうです。
本当にありがとうね」

の方が、彼の気持ちや時間、労力が報われると思いませんか?

「私のためにごめんなさい」と言いたくなる気持ちもわかります。

私のために時間を使わせてごめんなさい
私のために労力をかけさせてごめんなさい
私のためにお金を使わせてごめんなさい

つい「ごめんなさい教」の教義に従って、お題目のように唱えてしまうんです。

しかし「私のためにごめんなさい」と言ってしまうと、相手の気持ちや労力が報われないこともあります。

だからこそ「私のためにありがとう」と言った方が良い場合があるのです。

「ごめんなさい」と言いかけた時こそ「ありがとう」と受け取ることを思い出して、「私のためにありがとう」と言ってみましょう。

相手が報われたと感じた時、どうなると思いますか?

そう、あなたの好感度が上がるんです。
「報われた」というのは良い感情です。

人は自分に良い感情を与えてくれる人を好きになります。
「話を聞いてあげて良かったな」
「頑張ってよかったな」
「奢ってよかったな」

この報われた感情も良い感情。だからこそ、あなたの好感度が上がるのです。

こうした「ごめんなさい」と言いたくなる気持ちの背景には、自己イメージや自己肯定感が深く関わっています。
実際にカウンセリングでは、自己イメージを整えていくことで「素直にありがとうを受け取れるようになった」という変化を感じる方が多くいます。

もし「頭では分かっているのに受け取れない」「謝るクセをどうしてもやめられない」とお悩みなら、一人で抱え込まずにご相談くださいね。
一緒に自己イメージを整えていくことで、人間関係や恋愛もより心地よいものになっていきますから。

■「ごめんなさい教」から「ありがとう教」へ|恋愛を成功させる言葉

そして、先ほどの彼女の反省と謝罪のLINE。

あなたが彼の立場なら、どんな返事を返しますか?

もしかすると、
「嫌な思いなんてしてないですよ。
ご飯のことも、僕が出したくて出したので、埋め合わせなんて思わなくていいですよ」

とフォローする人もいるでしょう。

一回や二回なら「そんなに恐縮しなくてもいいのにな」「気を遣う子だなぁ」と好印象につながるかもしれません。

しかし、六回、七回…会うたびに「私のためにごめんなさい」と言われたらどうでしょう?
そのたびに彼はフォローしなければならないのです。

そうなると「気を遣う子」ではなく「めんどくさい子」認定されてしまうかもしれません。
「またフォローしなきゃいけないのか」と思われたら、好感度はむしろ下がってしまいます。

ですので「ごめんなさい教」の信者の方は要注意。
その教義は捨てて「ありがとう教」に入信してみもいいかもしれませんね。

■恋愛がうまくいく言葉|相手の思いを報いる「ありがとう」

「私のためにありがとう」は、相手の思いを報いる言葉です。
その一言が、あなたの大切な人の心を温めてくれます。

もし“好感度を上げるため”だと抵抗を感じる時は、相手のために「ありがとう」と伝えてみようと思ってみてはいかがでしょう。

あなたの言葉が、二人の距離をより近づけてくれものになりますから。

(続)

心理学講座4回シリーズ/同シリーズ記事はこちら
    1.  好かれる人の心理学|受け取る力が愛される人を作る理由
    2.  褒め言葉を受け取れる人は恋愛で愛される心理学
    3.  ごめんなさいより「ありがとう」が恋愛を成功させる心理学
    4.  恋愛で「もっとしてあげたい」と思われる人になる心理学
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この記事を書いたカウンセラー

About Author

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。