男性をバカにしてる?

相談者名
うー
私は愛嬌があって、誰にでも平等に接するので好かれやすくあります。

ですが恋愛下手かもしれません。

明らかに私に好意を抱いている男性を見ると、見下しているのか、バカにしているのか自分でも分かりませんが余裕で手に入ると分かっているとなんか興味なくします。

ランクが上目な人にはいけません。

男性に対して、相手をしてあげている、という感覚があります。
たぶん私が父親を喜ばすためにいつも相手をしてあげていたからだと思います。
でもそんな相手をしてあげないとと思わせる目下な男性とは付き合いたくないです。

どうしたらよいですか?

カウンセラー
帆南尚美
うーさん、こんにちは。ご相談ありがとうございます。
カウンセリングサービス 心理カウンセラーの帆南尚美と申します。

うーさんは、男性に対して「相手をしてあげないと」と思ってしまうのですね。
そして、そうやって相手をしてあげたことでうーさんに好意を持った男性がいると、見下したりバカにしたりして、付き合いたくもないと思ってしまうのですね。
そうなったのは、うーさんがお父さんを喜ばすために相手をしてあげていたことが原因ではないかとお考えなのですね。

うーさんのご相談内容を拝見して、わぁ素敵な女性なんだな、と思いました。
愛嬌があって、誰にでも平等に接するなんて、そう簡単にできることではありません。
男性を見下してしまうことだって、好きで見下しているわけではないんです。
そうなってしまうことが、辛いのですよね。

そんなうーさんは、お父さんを喜ばすためにいつも相手をしていたとのことですが、それはなぜなのでしょうか?

お父さんは寂しそうでしたか?つまらなさそうでしたか?
きっとうーさんは、お父さんが何かしらのネガティブな感情を感じているように思って、助けてあげたいと思ったからこそ、喜ばせてあげたいとか、相手をしてあげたいと思ったのではないでしょうか。
うーさんは本当に心優しい女性なんですよね。

うーさんがお父さんにやられてきたこと、それが具体的にはどういうものなのかはわかりませんが、それを一言で表すと「愛」なんですよね。

うーさんはお父さんに「愛」を与えてきたのです。
すばらしいことですよね。

でもうーさんは、お父さんにしてきたことと同じようなことを、他の男性にしてみて、それで男性が喜んで、明らかにうーさんに好意を抱くと、その男性を見下したりバカにしたりしてしまうのですよね。

ここでちょっとたとえ話です。
三ツ星レストランのお料理を「美味しくて涙が出てきた。」と言う人がいても、そういうこともあるだろうなと思いますよね。
なぜなら私たちも三ツ星レストランのお料理には、それなりの価値があると思っているからです。

ところが、コンビニ弁当を「美味しくて涙が出てきた。」と言う人がいると、この人大丈夫かな、余程困っているのかなと思いませんか?
それは、私たちがコンビニ弁当はたとえ美味しかったとしても、そこまでのものではないだろうと思っているからです。

つまり、自分があまり価値がないと思っているものを「すばらしい」「価値がある」「大好き」と言う人のことを、私たちは「その程度の人」と判断してしまうことがあるのです。

何を言いたいかというと、うーさんが相手をしてあげた男性がうーさんを好きになったので見下してしまった、ということは、うーさんは、うーさんご自身、あるいはうーさんが男性にしてあげた「相手をする」ということ自体に価値がないと思っていらっしゃるかもしれないということなのです。

ということは、同じようにうーさんがお父さんにしてあげた「相手をする」ということも、価値がなかったと思っていらっしゃるかもしれないのです。

うーさんご自身や「相手をする」ことに価値がないと思っているので、それで喜ぶ男性もまた、こんなことくらいで喜ぶなんてつまらないやつ、などのように価値がないと思ってしまうのかもしれません。

うーさんは、お父さんを喜ばすために相手をしたとのことですが、お父さんはどのように喜んでくれましたか?

私たちは、頑張って頑張って手に入れたものには価値があり、アッサリ手に入ったものにはあまり価値がないように思ったりします。

たとえばうーさんが、寂しそうなお父さんにちょっと話しかけてあげただけでお父さんが急にニッコリ元気になったら、なんだ簡単だな、と、そんなことですぐに元気になるなんてチョロイなんて思ったとしても、おかしくありません。
お父さんのくせに子どもみたいだな、なんて思うこともあるかもしれません。

でもお父さんがすぐに喜んでくれたからといって、お父さんが「その程度の」人だったのではありません。

うーさんが愛らしくて、人に喜びをもたらす才能があって、あまりに魅力的だから、お父さん、そしてその他の男性も、うーさんのことが大好きになるんですよ。

それから、お父さんがアッサリ喜んでくれたとしたら、それにはもう一つ別の側面もあるはずです。
それは、一生懸命にお父さんを喜ばせてあげようとしていたうーさんを見て、お父さんが何を思ったのかということなのです。

子どもが気を使っていることに、全く気が付かない親はあまりいないですよね。
たとえ顔には一切出さなくても、うーさんが自分を喜ばせようとしている姿を見て、お父さんは何を思ったでしょうか?

もちろん、優しくて可愛い娘だなと思ったでしょう。
でもそれとともに、こんなに可愛い娘に気を使わせている自分って何なんだろうと、父として情けないなと思ったかもしれません。

とはいえ、そんなことをお首にも出さずに喜んでくれたお父さんだとしたら、とても娘を大切に思う、素晴らしいお父さんですね。

ほかにも、お父さんにやってあげたことに、うーさんとしては価値がなかったと思う理由があるかもしれません。
少しそんなことも考えてみると、今までとは違う視点を持てるかもしれません。

とはいえ、お父さんを助けたい、喜ばせたい、幸せになってほしいといううーさんの願いは、とても尊いものだと思いませんか?
うーさんご自身、とても心の美しい愛情深い素晴らしい女性だということなのです。

また、相手をしてあげないとと思わせる目下な男性とは付き合いたくないとのことですが、うーさんは、どういう男性に相手をしてあげないと、と思うのでしょうか?

たとえばそれが寂しそうな人だった場合を例にしますと、うーさんは、寂しさを感知するセンサーが鋭いともいえます。
それはうーさんもまた、寂しさを抱えているからとも考えられるのです。
自分もそうだから、相手の寂しさを分かってあげられるのですよね。

そういうときは、私も寂しいかも、と思ってみることが大切かもしれません。
誰かの相手をして、その人の欠乏感を満たしてあげるだけ、という感覚があると虚しくなりますが、自分もまたその人から有り難くいただいていいのです。

つまりうーさんも相手の人と関わることで、寂しさを解消できるかもしれないし、楽しい気分を味わってもいいのです。
男性から愛を受け取っていいんだと思えるようになると、恋愛とはお互い様なんだなと思えるし、相手の人を見下さなくてよくなるのではないでしょうか。

人はなかなか自分自身の価値には気づかないものです。
でも今回のご相談内容から、私はうーさんが、心が美しくて、優しく、愛らしくて、思いやり深い女性であること、そして男性を喜ばせてあげる才能をお持ちであると思いました。
そんなうーさんが、ご自身の価値を認識してくださるようになると、うーさんに興味を持たれる男性たちもまた、価値があって素晴らしい人たちだと思えるようになっていくでしょう。

うーさんを好きになってくれる男性は、うーさんの美しさや優しさ、愛情深さを見抜いている人たちですから、まずは好意を持たれたときには、ありがとう、嬉しいな、と思ってみるといいですよ。
それは、うーさんが、ご自身の価値を受け取るという練習です。

うーさんがきっと素敵な男性と出会い、愛し愛される関係を築いていかれることを応援していますね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

職場の人間関係、夫婦・家族の問題を主に扱う。 「解決したい問題がある時に、悪いところを探して正そうとするのではなく、自分の魅力や才能を受け取れば物事を全く別の見方で捉えることができ、自分の枠から自由になり、のびのびと楽に毎日を送れるようになる」というスタンスでカウンセリングを行っている。