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Lecture.727

臨機応変ができない〜白か黒の世界から抜け出すには〜

講師:大門昌代
白か黒かをハッキリさせる世界とは、100%か0%かの世界でもあります。
曖昧さが許せない世界であり、そのことによって、自分自身を苦しめますし、周りの人とも距離ができてしまうことがあります。
人には、相反する気持ちが混在するものなのですが、自分なりの正誤表に当てはめて、その相反する気持ちを分類してしまうと、臨機応変に対応するとか、何となくそう思うとかの曖昧なことができなくなってしまいます。
曖昧さを自分に許していくこと、正誤表に当てはめるのではなく、可能な限り選択肢を増やしていくことで、周りの人との距離を縮めていくこともできるようになります。
Keywords
子育て 母性の欠落 愛情 実母との競争 自分らしさ

◎リクエストを頂きました◎
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子供の頃から、白黒はっきり付けたがる、仕事では、両極端しかない、中間がない、と言われるのですが、自分でも、考えてもそれしか出来ないのです。
なぜ、私は、白黒思考しかないのでしょうか?
仕事などでは、中間を持とうとしても、どこまでがOKでどこからがアウトかを探るのに必死で、臨機応変とか言われても、具体例をいくつか上げてもらわないと、わかりません。
(一部、頂いた内容を編集させていただきました)
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リクエストありがとうございます。
今回、担当させていただく大門昌代です。どうぞ、よろしくお願いします。

白黒ハッキリつけることしかできないと、ストレスがかなり貯まります。
なぜなら、世の中には白黒ハッキリしないことがとても多いからです。

白か黒かハッキリさせるというのは、100%か0%かの世界になります。

好きか、嫌いか
できるのか、できないのか
行くか、行かないか
食べるか、食べないか
正しいか、間違っているか
勝つか、負けるか
優秀か、優秀でないか
強いか、弱いか

どちらかしかない世界になってしまいます。

でも人間の心は、とても曖昧なものです。

好きな気もするし、嫌いな気もする
できる気もするし、できない気もする
行きたい気もするし、行きたくない気もする
食べたい気もするし、食べたくない気もする
正しい気もするし、間違っている気もする
勝つような気もするし、負けるような気もする
優秀な気もするし、優秀でない気もする
強い気もするし、弱い気もする

あえて「気もする」と書きましたが、心は曖昧な気持ちを持っているのです。
相反することも同時に思います。

「好き、だけど嫌い」
「やりたい、でもやりたくない」
自分の心をじっと見つめてみると、相反する気持ちが混在していることに多々気付くものです。

でも、白黒ハッキリしようとすると、好きか嫌いかの二つに一つですから、好きなら100%好きでなければいけなくて、少しでも嫌いな部分があるのならそれは嫌いであるという分類になってしまいます。
そうすると、お付き合いしている相手に対してだと、少しでも嫌いな部分があるのならばそれは嫌いということになってしまい、別れを選択するという極端なことになってしまいます。

仕事だと、納期までに仕上げられるのか、仕上げられないのかのように、これもまた二つに一つの選択となります。
今の状況では、納期までに仕上げるのは難しいけれど、少し工夫すれば納期までに仕上げることが可能だとしても、二つに一つの選択肢しかありませんので、できる可能性はあるけれど、それは「仕上げられない」という分類になってしまうのです。

白と黒の間にある、曖昧な部分を受け入れることができれば、つまり選択肢を増やすことができれば、とても楽になることができます。
この選択肢を増やすというのが、臨機応変ということになるかもしれませんね。

「このままでは納期に間に合わない、でも作業人数を増やせば間に合う」
「今の方法では納期に間に合わない、でも方法を変えれば間に合う」
こんな感じですね。

臨機応変にできないというのは、「それは正しいことなのか?」「間違っていないか?」と正誤にこだわる心理があるからかもしれません。
リクエストしてくださった方のように、「どこまでがOK?どこからがアウト?」に当てはめるというのは、まさしくこれですね。
「正しい?」「間違っている?」これを考え出すと、正誤表がなければ決められないという状態になり、臨機応変ができなくなってしまうのです。

なぜそうなってしまうのか?の心理については、心理学講座の「Lecture.715白黒つけたがる人の心理」をお読みいただくと参考になります。

では、どうすればよいか?ですが、普段から、「まっいいか〜」「そんな時もあるよね」「そういう気分のとこもあるよね」と、可能な限り自分の曖昧な気分を許していく練習をするといいかもしれません。
自分の中には、相反する気持ちがあるのだということを、少しづつ認めていく作業ですね。
相反する気持ちがあってもいいのです。

また、選択肢を増やす練習をしてもいいですね。
喫茶店に入って、飲み物を注文するときも、「コーヒーか紅茶」ではなく、できるだけたくさんのメニューの中から、今の自分が一番飲みたい気分のものを選ぶ練習をする。
一緒に食事に行く人を誘うときも、「今日は誰と行きたいか」と、できるだけたくさんの人の中から、今の自分が一緒に行きたい人を誘うとか。
もちろん今の気分が、たくさんの人と食事に行きたいならば、たくさんの人を誘うのもありです。

また、お友達や同僚に「あなたはどう思いますか?どう考えますか?」という質問をしてもいいですね。
人にはそれぞれ考え方や思いがあります。
それをたくさん聞いてみるといいですね。
そして、そのときに自分の正誤表に当てはめずに聞く練習をするのです。
たくさんの人の考え方を聞くことによって、自分の中の選択肢を増やしていくことも可能です。
自分の中には、二つしかないけれど、「おっこんな選択肢もあるのか」という情報を増やしていくことができます。

簡単ですけれど、参考になりましたら幸いです!
ありがとうございました。

(完)

関連する講座へのリンク集

196.完璧主義になってしまうのはなぜ?
256.「曖昧さ」を受け入れる
569-2.傷ついた男性性かもたらすもの(2)〜正しさの争い〜
715.白黒つけたがる人の心理

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