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Lecture.671

「いきづまり」を感じる時〜自己肯定でモチベーションを取り戻す〜

講師:浅野寿和
今、頑張らなければいけないけど、やる気がでない、燃え尽きた感覚がする・・・そういったお話をお伺いすることがあります。
頑張ろうにも力や意欲が出ないとき、もしかするとあなたは自分を追い詰め、否定し、義務感や怖れを使って行動してきたのかもしれません。そして心が燃え尽きかけているのかも?
どこか物事の「いきづまり」を感じた時、そこをどう乗り越えるかについて今回は解説してみたいと思います。
Keywords
怖れによる行動 義務感 補償行為 自己肯定 やる気

◎リクエストを頂きました◎
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私は「自分が変わらなくてはいけない」「もっと頑張らなくてはいけない」と普段からわかってはいるのですが、気持ちだけ、あるいはアタマだけが空回りして、カラダあるいは心が全然、動かない状態がずっと続いています。

職業が自由業なのですが、ある時期より仕事が激減していまして、営業活動が全然うまくいかず、このままではわずかに残ってる仕事もどうなるか……先行きの不安は常にあります。自分の今までのやり方を改めなくてはいけないだろうとは理解していますが、どうしたらいいかわからないのです。

もちろん今の職業でもう一度ちゃんと身を立てたいという気持ちもあります。ただ、その「気持ち」が「ただの無謀な野望で、身の丈にあっていないのではないか」とも思います。自分の不安定な状態は、ここ数年ずっと不安で頼りなく思っています。

どうしたらもう一度仕事に向き合い、自信やヤル気を持つ事ができるでしょうか?
(一部編集させていただきました)
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■多く「現状を何とか打破しなければいけない」けれど「やる気がでない」「どうすればよいかわからない」という問題に付き物のような心理があります。

例えば、何事も「切羽詰まらないと動かない」という行動がその状態をよく示しているのですが、これ「怖れに基づく行動」と呼ばれるものです。

イメージで言えば、自分の背中やおしりに火をつけて、前に進まざるを得なくしているような感じですね。

この方法、瞬発的な力をかなり発揮するんです。一気に火がついたような感じで。かなりパワフルなんですよ。

一方、この方法って心理的なエネルギーをかなり消耗するんですね。いつも追い詰められているような、自由を奪われているような感覚さえ感じる場合がありますし、時には心が燃え尽きて何もやる気が起きない、なんて状態に陥ることがありますね。

また、私たちにとって「やらなければいけない」を感じる物事に楽しいモノはあまりないのかもしれません。心理学でいう「義務感」ですね。どんな喜びでも楽しみでも、義務となってしまうとそれだけで興味を失いがちになるものですからね。

 

■さて、この「怖れに基づく行動」や「義務感」ですが、そう感じる理由はもちろん人それぞれ異なるでしょう。

ただ、今回いただいたリクエストでは「自分はまだ不十分で未熟だから」「自分で決めたことだから」という感覚がどうも強いようです。

「自分は不十分」という感覚には、劣等感や無価値感、時には自分はダメだという罪悪感などの心理がありそうですし、「自分で決めたこと」という部分に、自分との約束を守れない無力感や自己攻撃などの心理が隠れていそうです。

このような感情を強く抱えていると、とても心理的にも不安定な状態になりやすいんですね。だからどうしても自分自身への信頼や能力に対する正当な評価が揺らぎ、自分を肯定しにくくなってしまいます。

だからこそ、今の現状を打破するために「もっと頑張らなければいけない」という自立的な感覚が生まれるでしょう。仕事に打ち込んだり、よりより結果を出そうとされるかもしれません。

が、そもそもあなたのマインドが「自分を肯定的に捉えていない状態」であり、仮に「自分は不十分なのでは」と疑い、前に進めないと感じているとしたら。

そんな状態で、例えば仕事に打ち込み結果を出す、活発に営業する・自分を売るなど、誰かに評価され、受け入れられる感覚が持てるでしょうか?

あなたが今までも、そしてこれから生み出す仕事の結果や、優れた営業戦略があれば結果はついてくると、あなたの心は感じるでしょうか?

多くの場合、ちょっと難しいのではないか、と僕は考えます。

そんな時私たちは「自分がどう成功したいのか?」を欲しているようで、その欲しがる目的は「今の自分の自己否定感や無力感を埋め合わせる」ことになっているケースがあります。これを心理学では補償行為と呼びますが、どこか頑張ることで「自分に対する評価・価値」「自分の存在意義」などを感じたいのかもしれません。

つまり頑張る結果云々以前に、「あなたはあなたであり素晴らしい」という自己肯定感が日々の不安に飲み込まれ、いつからか失われているのかもしれません。

この心が感じたがっている感覚を取り戻す手法が、営業方法や努力だけにあると感じるのであれば、あなたの思考と心で感じている感覚にズレが生じている可能性があります。だとすれば、今、何を頑張ったら良いのか分からなくなることはとても自然な事だと言えそうですね。

 

■私たちは、やる気やモチベーションを感じる時。それは心理的には「誰かに愛され受け入れられている感覚(依存)」と「自分には価値があり与えられるものがある(自立)」という感覚のバランスがとれている時でもあります。

今回のようなやる気・モチベーションが生まれない状態の時は、まず現状を受け入れ、自分自身や今あなたを取り巻く環境について肯定的に捉えることが大事ですね。特に今のあなたの周囲にある支えや支援者などに目を向けることをオススメしたいところです。

自分で自分を追い詰めるぐらいなら、自分は誰かに守られ支えられている、自分にはそれだけの価値があると感じてみましょう。

■最後にコレは何事においても言えることですが

「自分はダメ。何もない。」この感覚から生まれるものは、一見失敗からあなたを守るように見えますが、結果的にあなたを追い詰め消耗させ、意欲や自信をそぎ落としていきます。

そしてこれはあなたの心の癖のようなものになっていることがとても多いものです。

それはいつから?
どんな出来事に出会ってから?
誰のために?
どんな目的があって?

そんな心の癖を持ち始めたのか?

そのあなたの過去からルーツを探し、それに気づき自分を癒やす、変化させることもモチベーションを取り戻すために有効な手段と言えます。

今回は以上です、皆さんの何か参考になれば幸いです。

(完)

関連する講座へのリンク集

76.燃え尽き症候群〜バーンアウトシンドローム〜
269.やりたいことを楽しむ〜義務と役割にはまらないために〜
389-1.モチベーションの心理学(1)〜怒りとやる気〜

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