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Lecture.644

いつも夫が問題を起こします〜それは共依存かもしれません〜

講師:大門昌代
問題を起こす子供と、その問題解決に奔走する親。借金をしてくる夫と、その借金を必死で返済する妻など、どちらか一方がいつも問題を起こし、その問題解決を、もう一方がするというのは、心理学的にみると、共依存の関係性ということになります。
お互いが自立していて、協力しあう、助け合うというのは、素晴らしいことなのですが、共依存の場合は、面倒をみる側と、みられる側が、固定されてしまっています。問題を起こし、解決してもらうことで、自己価値を認識し、相手の問題を解決することで、自己価値を認識している関係性は、お互いが自立しているとは、とても言えない状態です。
Keywords
共依存・自己価値・依存・自立・無価値観


◎リクエストを頂きました◎
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私の主人は言いにくいことは言わなければならないことでもごまかしてしまい、いつもギリギリになって白状します。
もっと早く言ってくれれば対処のしようもあったのに、ということも少なくありません。
問題から逃げているような気がして腹が立つこともあります。

かくいう私も「こんなにギリギリまでハッキリ言わないということは…」と薄々感づきながら、というより感づいているからこそ聞きづらくて「早めに教えてね」と言うくらいが関の山で、いつもギリギリまで主人の告白を待って慌てて対処している状況です。(週末の予定から支払いに関する重要なことまでなんでもそうです…。)
夫婦そろって情けない状況なのですが、どうしたらお互いに状況を改善できるでしょうか?
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リクエストありがとうございます。
今回、担当させていただく大門昌代です。どうぞ、よろしくお願いします。

リクエスト下さった方の場合は、言わなくてはいけないことを、ギリギリまで言わない旦那様と、それによって振り回される奥様という構図ですが、これとよく似た構図は、他にも色々あります。

問題を次々に起こす子供と、その問題を必死で解決する親。

ギャンブルにハマる夫と、そのギャンブルでできた借金を必死で返済する妻。

なども、リクエスト下さった方と、同じような構図になります。
もちろん他にもありますけどね。

心理学的に言うと、このような関係性は、共依存と呼ばれます。

問題を起こす人と、その問題をかわりに解決する人。

この両者は、お互いがお互いに依存しあっていて、相手なしではやっていけない状態になってしまっています。

問題を起こす側は、問題を起こして、その問題を相手に解決してもらうことで、「自分は愛されている」とか「自分はいてもいいんだ」と、自分の価値を認識しています。
ですので、自分が起こした問題を、自分のかわりに解決してくれる人がいないと、自分の価値が認識できません。
問題を解決してくれる人に依存しています。

そして、問題を解決する側は、「この人の面倒をみれるのは、私ぐらいだ」とか「この人は、私なしでは生きていけないのよ」と、人が起こした問題を解決することで、自分の価値を認識しています。
ですので、相手が問題を起こさないと、自分が活躍できる場所がないように感じて、自分の価値が認識できなくなります。
問題を起こす人に、依存しています。

ですので、お互いが自立していくことが大切になってきます。

もちろん、人間は依存心というのを、誰もが持っていますので、依存心自体が悪いものではありません。
でも、自立している部分がないと、誰かがいないと自分と言う者を確立できなくなってしまいます。
基本的には、一人でもやっていけるけど、たまには誰かに依存することもあるとか、基本的には、誰かに頼っていきたいけど、相手が大変なときには、自分が頑張るというような関係性になれればいいんですけどね。

さて、実際にこのような場合、どうしていったらよいか?

問題を起こす側(リクエスト文で言うところの旦那様)は、自分が起こした問題解決を、自分ではしていません。
決めなくてはいけないことを、決めなかったり、伝えなくてはいけないことを伝えなかったりですね。
おそらく、ギリギリになって奥様に伝えて、奥様がその問題を、何とか解決しておられるのではないかと思われます。
ですので、問題を解決する側(リクエスト文で言うところの奥様)が、かわりに問題解決をしないことが大切です。

ギリギリまで言わなかったことに対する責任は、旦那様にとってもらう。
それによって起こる、様々なことに対処するのは、問題を起こした本人ということにしなくてはいけません。

ですが、問題を解決する側というのは、自分が問題をかわりに解決しないことを、どこか悪いことのような、そんな自分は薄情なのではないかと思ってしまうことも多く、なかなか、かわりに解決することをやめられなかったりします。

もちろん、「あなたの問題は、あなたが解決して下さい」と言ったとしても、すぐにはできないと思います。
実際には、週末の予定が立たなくなったり、支払が滞ったりすることもあるでしょう。

それでも、この関係性を変えていこうと思うのであれば、相手の問題は、相手に解決してもらうという覚悟が必要になります。

それと同時に、問題を解決してきた側も、問題を解決することで自己価値を認識してきたわけですから、問題を解決しなくても、自己価値を感じられるように、変化していく必要があります。

協力しあうのは、悪いことではありませんが、自分がすべきことを、誰かにしてもらうのが、当たり前になっているのは、ちょっと問題です。
また、誰かを助けることも、悪いことではありませんが、全てかわりにやってしまうのは、やはり問題です。

お互いが、それぞれ自立できるように、自分の問題と、相手の問題を切り分けていくことが必要になります。

(完)

関連する講座へのリンク集

42.愛される価値とは?〜無価値感の心理学〜
160.連鎖する依存関係〜その背景と解決へのアプローチ〜
161.実らぬ恋愛と切れない関係〜助けたい症候群〜
402.共依存から抜け出して対等な関係になるには

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