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Lecture.48 浮気の心理学2〜パートナーシップに潜む意外な罠〜

講師:根本裕幸

「浮気をしてしまう心理」を前回とは別角度からアプローチ。 これをきっかけにあなたの心と向き合ってみてくださいね。
Keywords
浮気
依存
執着
罪悪感
期待

以前ご紹介した“浮気の心理学”では「不足原則」ということを中心にお話しました。
あなたからもらえないと思ってしまっている要素を他のモノ(異性、仕事、趣味等)に求める、という心理です。
そこでは、あなたのパートナーが感じている不足感を補えるような魅力を身にまとうことを提案させていただきました。

前回はどちらかというと「自立的な立場」にまつわる浮気の心理でしたので、今回は「依存的な立場」で起こる“浮気の心理”を見て行きましょう。

今回は自分の気持ちと向き合うためのチェック項目も最後に挙げています。
エクササイズのつもりでチャレンジしてみてください。

また、今回のお話はパートナーがいらっしゃらない方にもお勧めのものです。
というのも、浮気の心理は実は誰の心にも潜むものですから、より良いパートナーシップを築くための準備として有用だと考えるからです。

それでは始めましょう。

●パートナーシップの意外な罠

僕達が大好きな彼女、彼氏とお付き合いしているときに意識的には毎日が楽しく、幸せな日々が続いています。
ところが、“幸せになる恐れ”で原が紹介したように、僕達の心には幸せになることの恐れから「こんなに幸せが続いていいのかしら・・・」とか「こんな幸せはいつか終わるに違いない」という不安がどこかしらに宿っています。
そして、「もし、彼を失ってしまったら・・・この幸せを失ってしまったら・・・私は生きていけないかもしれない」といった潜在的な恐れを生み出します。
これは執着心の素になるものでもあるのですが、この恐れを感じ始めるとどこかしらパートナーに対して少々ぎくしゃくした感情を表すようになります。

例えば「この幸せは長くは続かないんじゃないか・・・」と思うと、それを回避するために色々と原因を探し始めます。
パートナーの態度や言葉遣いの一つ一つを繊細にチェックし始めたり、逆に嫌われないように彼の不遜な態度も我慢してしまったりします。

そうすると徐々に不安が募り、不満が溜まり、心のエネルギーが彼を愛したり、恋愛を楽しむ方向から、不安を何とかしたい、イライラする、といった方向に向いてしまいます。
そこでは焦ってしまうこともあれば、逆にそんなネガティブな感情を抑圧して見ないようにしてしまいます。

そうすると、徐々にパートナーのことを考えだけで嫌な感情ばかりが出てくるようになっていきますから、大好きな“ハズ”なのに、向き合えない・楽しめない状態になりますね。
つまりは、パートナーが「不満のシンボル」「不安の象徴」になってしまうわけです。

そうすると、その嫌な感情を感じたくない目的から、どこかに心理的な逃げ場を探して、結果的にそれが「心の隙間」となっていきます。
そうすると、ちょっとした気の緩みや安心感などから、ふっとその場にいる異性に心を奪われてしまうようになってしまうこともあります。
皆さんも「彼のことを男友達に相談しているうちに、何だかその人のことが好きになってしまって関係を持ってしまった・・・」なんて話を耳にすることがあるのではないでしょうか。

これは恋愛で依存的な位置にいるときに特に起こりやすい現象で、本人としては浮気をしたかったわけではない分だけ、自己嫌悪や罪悪感が強まり、ますます自分自身を追い込んでしまうようになります。

そうして、「幸せは長くは続かない」を自ら証明してしまうようになります。

●どこで間違ってしまったんだろう?

このような浮気のケースでは、浮気がばれてパートナーにあっさり振られてしまったり、それを隠したいがためにますます自己嫌悪と罪悪感の悪循環にはまって何度も浮気を繰り返してしまったり、徐々に深刻な状況へと陥ってしまうことが多いようです。
そんな皆さんが共通しておっしゃるのは「どこで間違ったんだろう?何がいけなかったんだろう?」というところです。
意識的には彼のことが大好きで、実際にこれからの幸せを描いているわけですし、多少の不満はあれどうまく行ってると思っているわけですから、自分自身が一番理解できなくなってしまうようですね。

こういうタイプの方の場合に共通するのは、感情に流されやすい自分、というところ。
そして、我慢しぃだったり、いい子ちゃんだったりするケースも多いですね。

不満や不安、寂しさなどの何らかの我慢をしていると、自分の心の変化が分からなくなってしまいます。
そして、その変化に気付いたとしても、いい子ちゃんである分だけ「そんなこと思ってはいけない」という意識が働いて抑圧してしまいますから、パートナーに対して不満があったり、不安を感じていることを軽く扱ってしまうようになるんですね。

でも、感情って感じてあげたら解放されるのに、そうして無視して抑圧してしまうとどんどん心の中に溜まって行きます。
そして、気付いた頃には心に隙間が生まれてしまって、タイミングよく他の異性にその隙間に滑り込まれるような状態を作り出してしまいます。

そして、実際に浮気願望みたいな気持ちに気付いたり、パートナーへの「大きな不安」を感じたりすると抑圧していた分だけその量も多く、ショックも大きくて自分を見失ってしまいます。
そうすると、自分を見失った分だけその場の感情に流されやすくなるんです。

●自分を受け入れてみよう。

幸せだと感じていることは素敵なことだけれど、そんな自分にもいつしか心の闇が迫ってくることがあることを知っておくことはとても大切なことだろうと思います。
キレイ事では済まされないのが僕達の心ですものね。

そして、そんなネガティブな感情が出てきたとしても、それを受け入れることができたとしたら、自分を見失うことなく対処することができます。
つまりは、感情に流されにくい自分になれるわけです。
自分のネガティブな感情を受け入れられると、今度はパートナーや周りの人のネガティブな反応や態度も受け入れられるようになりますから、これは一粒で二度美味しいチャレンジになるでしょう。

そうすると、例えばパートナーに不満があって、心の隙間が出来てしまったとして、しかもタイミングよくなかなかタイプな異性と一緒に過ごす時間が出来たとしても、そこで自分で線を引くことができるようになります。
例えば、話を楽しむことはOKだけど、セックスはやめとこ、とか選択できるんですね。

●地に足を付けること〜グラウンディング〜

浮気をしてしまったり、そんな願望らしきものが心に芽生えると、どうしても罪悪感を感じたり、自己嫌悪してしまうものです。
それを受け入れられずに、否定したり、抑圧したりしてしまうと先ほどお話したような悪循環にはまってしまって、徐々に自分自身を見失い、言わば「地に足がついていない」状態を作り出してしまいますね。
これが心に隙間が出来ている状態とも言えます。
そこでは再度自分自身の心を見つめ、地に足を付けていく必要があります。

じゃあ、具体的にどないしたらええのか?という疑問が浮かぶでしょう。
その一歩目は先ほどお話した自分の気持ちを受け入れようと思うこと。
そこでは自分の感情をよりリアルに感じてみることがお勧めです。

<チェック1>
「あなたが今、パートナーとの間で恐れているものは何でしょう?」
失うことを恐れたり、不満を感じたり、傷つけてしまうこと、逆に傷つけられてしまうこと、僕達にはパートナーシップで感じる恐れはたくさんあるものです。
「ない」って決め付けてしまうと終わってしまいますから、もしあるとしたら、と考えてみてください。
その恐れを感じたら次のアクションにチャレンジしましょう。

1.紙に書き出してみる
2.信頼できる友人やカウンセラーにその話をしてみる
3.パートナーにコミュニケーションしてみる

<チェック2>
「あなたがパートナーに『これは話せないな・・・』という気持ちは何でしょう?」
これが心の隙間になってしまう大きな要素です。
秘密というわけではなく、嫌われてしまうことが怖いと話題をも選んでしまいますね。
ですから、できるだけ搾り出して見てくださいね。
そこからパートナーへの潜在的な不満や不安が見えてくることがあります。
その気持ちを見つけられたら次のアクションにチャレンジしましょう。

1.どうして話せないんだろう?と恐れを探ってみる → チェック1へ。
2.パートナー宛に切手を貼らない手紙を書いてみる。
3.信頼できる友人やカウンセラーに、パートナー代わりに話をしてみる。
4.パートナーにコミュニケーションしてみる。

<チェック3>
「あなたがパートナーに期待しているところはどこでしょう?」
『期待は裏切られるもの』だったりします。
〜してくれるはず、〜すべきだ、という期待する気持ちは知らず知らずの内に相手と自分を縛り付け、同時にそれを与えてくれないと不満や諦めとなってパートナーシップに溝を作り出してしまいます。
しかも、この溝には「だって、彼が〜してくれないから」という大義名分ともとれる言い訳が付き物ですから、たちが悪いものになってしまいますね。
これをチェックしたら次のアクションにチャレンジしましょう。

1.あなたがパートナーに期待していることを紙に書き出して見てください。
2.それを信頼できる友人やカウンセラーに聴いてもらいましょう。
3.さらにそれをパートナーに伝えてみましょう。

<チェック4>
「あなたはパートナーとどんな関係を築いて行きたいのでしょう?」
これが見つからなくなると、途端に不安に襲われるようになります。
その目標は常々変化するところですから、常にこれは意識しておく必要があります。
特に依存的な立場に入ってしまうと、この目標設定を常にパートナーに押し付けてしまうようになります。
ですから、自分がより良い関係作りをリードしていくくらいの気持ちを持つ必要があります。
ここでは次のアクションを取ってみましょう。

1.どんな関係を築いて行きたいのかを紙に書き出してみる。
2.それを信頼できる友人やカウンセラーに見てもらい、話をしてみる。
3.パートナーにそれを提案し、二人の目標をコミュニケーションを通じてすり合せていく。

●終わりに

僕達の心には光もあれば、闇もあり、自分でもびっくりするくらいエゲツナイ感情や態度と出会うことも少なくありません。
でも、それはあなただけでなく、誰にでもあるものだと僕は思っています。
ですから、そんなイケナイ感情とめぐり合っても動じる必要はありません。
そこでは素直に向き合って行くことが一番大切なことで、逃げてしまうと心の闇が作り出す罠にまんまとはまってしまいます。
そして、チェック1〜4のすべてにパートナーとのコミュニケーションを挙げているように、ネガティブな自分もポジティブな自分もすべてパートナーとの間で共有しておくことがとても大切なことになります。
もちろん、いきなりそんな話を持ち出したとしても引かれるのがオチ。
パートナーにも心の準備が必要ですから、普段からいいコミュニケーションを繰り返して行くことが何よりも大切かと思います。

素敵なパートナーシップのために、自分と向き合って行きましょうね。

関連する講座へのリンク集
lec.3. 浮気の心理学〜不足原則〜
lec.43. 幸せになることの恐れ

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