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Lecture.2 私たちの心の中にいる子供〜インナーチャイルド・ワーク〜
講師:原裕輝根本裕幸
頭ではわかっているのに、どうしようもなくなるとき・・・。それは、この心の中の子供が関係しています。
Keywords
インナーチャイルド
トラウマ
抑圧
両親
私たちは子供時代から成長してきてやがて大人になっていきます。
小さな子供は、無邪気で、活発で、好奇心旺盛で色々なものに興味をもつ生き生きとした、まるで天使のような存在です。

朝おきて、
「ああ、今日もだるいな〜1日どうやって暇つぶそうかのぉ〜」
という、おっちゃんのような、小さな子供はみたことがありません。
子供たちは皆 生き生きとしています。

毎日忙しさに追われ、疲れきっている人でも、
何もする気がおきなくて、家でとじこもっているのが1番という人でも、
小さな子供時代は無邪気で活発な子供だったことでしょう。

私たちは大人になるまでに子供時代にいろんな経験をしてきました。
「遊んでくれない・・・僕、嫌われるてるのかな?」
「あっ、うるさくしてたら怒られちゃった・・静かにしておこう」
「お手伝いをしたらほめてくれた。・・・何かすれば愛してくれるんだ」
「お父さんとお母さんがケンカしている・・・悲しいな、怖いな」と。
その中には子どもゆえの誤解や勘違いなどもいっぱいあります。

子どもたちは皆さんもご存知のように自分が中心です。
良いことも、悪いことも、全部自分のせいだと思うものです。
私が悪いからお父さんとお母さんがケンカしてる、
僕が悪いから遊んでくれないんだ、
子どもたちはそんな風に世の中を見ています。

例えば、皆さんが子どもの頃、居間で新聞をじーっと見ているお父さんに「ねえねえ、お父さん、遊ぼうよー」と甘えたとしましょうね。
でも、そのときお父さんは新聞を見つめたまま、あなたの誘いを無下に断ったとします。

そうすると僕たちは「ガーン」と傷心(ハートブレイク)しますよね。
「お父さん、遊んでくれない…」と落ち込むわけです。

でも、お父さんは年末ジャンボ宝くじの当選発表に夢中になっていただけかもしれません。「後で遊んでやるからな、もうちょい待っとけ」と言ったつもりだったかもしれません。
でも、その子にしてみれば「お父さんは僕のこと嫌いだから遊んでくれないんだ」と思ったのかも知れません。

大人から見れば、ぜんぜん大したことがないことのように見えても、子どもにとっては大きなハートブレイクで、心に大きな傷をつけることだってあるのです。だって、その「嫌われた」という感覚は、その子にとっては間違いなく真実なのですから。

この『感覚』というものが、大人に成長するうえで『経験』として積み重ねられていくのです。
つまり、この『経験』=『感覚』が大人の物の見方、考え方、振る舞い、行動の素になるわけです。

例えば、先ほどの「嫌われた」という感覚を例にすれば「嫌われた」という感覚は、自信をなくしたり、自分は愛してもらえないのではという無価値感と呼ばれる感情を作ります。

それが何らかの理由(その後お父さんに遊んでもらえて「嫌われてる」というのが誤解だと分かった等)で解放されなかったとしたら、その感情は痛みと共にそのまま心の中に残ってしまいます。

そして、僕たちは幼い頃にそんな経験をいっぱいしました。
その多くは解放されていくようですが、逆に解放されずにどんどん積み重ねてしまうものもあります。

この「嫌われてる」という感覚が癒されずに積み重ねられたとしましょう。

そうすると、大人になっても自分に自信が持てなかったり、嫌われるんじゃないか、という不安を形成するようになります。

頭では分かるんです。
「がんばれば大丈夫。出来るはず。」とか
「こんなことで恐れていても仕方ない」とか。

でも、頭でそう冷静に理解したとしても、やっぱり自信がない、できない、と感じるのは、この子供時代に感じた『感覚』が原因なのかもしれません。

この小さな子供の頃に傷ついた感覚、心のことをインナーチャイルドといいます。
「嫌われてる」と感じてしまったあの小さな男の子がずっと心の中にいると思ってください。僕たちの心の中にはこのような子供がいるのです。

この小さな頃に出来た感覚が、大人になった私たちの物の見方、考え方、振る舞い、行動の足をひっぱる問題を作っているわけです。

そして、インナーチャイルドを癒す心理療法をインナーチャイルドワークといいます。その小さい頃に感じた痛みを解放していくのです。

インナーチャイルドによって縛られていた物の見方、考え方、振る舞い、行動の足かせをとってしまい、問題を解決し、より楽に、自由に、生き生きとなっていくことができます。           

私達カウンセリングサービスでもこのインナーチャイルドワークはよくあつかいます。
では、どのようにこのインナーチャイルドにアプローチするのかというと、私たちは主にイメージ、即ち想像力を使った方法を多く使います。

詳細はいろいろありますが、大体こんな感じでスタートするでしょう。
「ちょっと心の中に映画のスクリーンをイメージしてみてください。
カタカタと映写機が廻り、スクリーンに映像が映し出されます。
そこには小さな男の子(女の子)が映っています。
その子はちょっと元気が無さそうな感じ。
何が起こったと思いますか?」

その後は、皆さんに質問したり、話をしたりながらストーリーを作りつつ、ワーク(心理療法)を進めていきます。この男の子(女の子)というのがイメージ化されたインナーチャイルドなのです。
そして、心の中に残っている痛み、その感覚を一つ一つ解放していくのです。

そうして、その痛み(今回の例では「嫌われてる」という無価値感)を解放することにより、今現在の障害となっているその感覚やそこから派生している問題を癒していくのです。問題を楽に前にすすめるようになります。
関連する講座へのリンク集
lec.1 こころのしくみ〜意識・潜在意識・無意識〜
lec.35 満たされない思い〜欲求(ニーズ) の心理学〜

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