皆さん、こんにちは。
「タイムマネジメントの心理学」の3回目は限られた時間の中でより多くの成果を上げるためにはどうすれば良いのかと言うテーマでお話ししたいと思います。
・時間は万人に平等
当たり前のことですが、私たちは皆、1日24時間という時間を平等に与えられています。
これは、どんなに裕福な人でも、どんなに忙しい人でも変わりません。
お金を使って誰かの力を借りることで、時間あたりの効率を上げる事はできますが、自分に与えられた24時間という時間はどんな事をしても増やす事はできません。
そうであるにもかかわらず、ある人はその時間を使って驚くほどの成果を上げ、ある人は「何もできなかった」と感じて1日を終えることがあります。
なぜ、こんなにも差が生まれるのでしょうか。
・鍵は心理的側面から見た時間の使い方の質
もちろん、能力や経験、環境の違いはあるでしょう。
しかし、心理学的な視点から見ると、もっと根本的な要因が浮かび上がってきます。
鍵は「自己価値」、つまり「自分にはそれだけの成果(ギフト)を受け取るだけの価値がある」と信じられるかどうかと言う点にあるのかもしれません。
例えば、逆に「自分には、それだけの大きなことを成し遂げる力はない」と強く信じていたとしたら、目標や目的の達成など到底無理だと感じ諦めてしまうのではないでしょうか。
つまり、自分はそんな偉大な存在になれないと言う自分自身を小さな存在として扱ってしまうことが、自分自身、そして時間の使い方に制限をかけてしまうと言うことではないかと思います。
・自分を小さな存在として扱う心理
「自分にはそんな偉大なことはできない」「自分は大した存在ではない」という無価値観は、自己肯定感の低さに起因します。
例えば、ある人は絵を描くのが得意で、周囲からも「才能がある」と言われていました。
しかし、その人自身は「私なんかが絵で食べていけるわけがない」と思い込み、絵を描く時間を減らしていきました。
結果として、その人の才能は埋もれてしまったのです。
このように、自分を小さな存在として扱うと、「時間を投資する価値が自分にはない」と無意識に思ってしまいます。
・「自己効力感(self-efficacy)」という概念
一方で、「自分にはこの課題を達成する能力がある」と信じる感覚として自己効力感という概念があります。
例えば、ある人が「TOEICで800点取れるようになりたい」と思ったとします。
自己効力感が高い人は、「毎日1時間勉強すれば、1年後にはその目標を達成ができるようになる」と信じて
行動します。
一方、自己効力感が低い人は、「どうせ自分には無理だ」と思い、最初の一歩すら踏み出せません。
結果として、時間は過ぎていくのに、何も変わらないのです。
・成果を受け取る価値があるというマインドセット
では、どうすれば「自分にはそれだけの成果を出す能力、ギフトを受け取る価値がある」というマインドセットを持つことができるようになるのでしょうか。
例えば、「自分には無理だ」と感じている場合は、「その目標のハードルが高すぎる」と思っている訳ですから、「少し下げればなんとかなりそう」と言うことではないでしょうか。
つまり、目標やそれによって得られる成果・ギフトを今の自分が受け取れそうな水準に調整すると、より取り組み易くなるかもしれません。
或いは、下げられたハードルへの抵抗感があると感じている場合は、「下げられたハードルに甘んじる自分が嫌→できない自分を見るのが嫌」と言う事なのかもしれません。
それぐらい完璧さを求めてしまっていると言う事なのかもしれません。
ならば、完璧主義を手放すには?という次の課題も見えてくることになります。
また「ギフトを受け取れるぐらい偉大な自分なることを許可してみよう」と考えてみる事も良いかもしれません。
このようにして、認知をどんどん変化させていく中で、行動の質が変わり、時間の使い方も変化させることができる可能性も生まれてきます。
・時間は自己価値の鏡
結局のところ、時間の使い方は、自分自身をどう扱っているかの鏡です。
自分を大切にし、価値ある存在として認識している人は、時間も丁寧に扱います。
逆に、自分を軽視している人は、時間も無意識に浪費してしまいます。
タイムマネジメントは、単なるスケジュール管理ではありません。
それは、自己価値の表現であり、自己肯定の実践でもあります。
だからこそ、お伝えしたいのは、「自分には成果を受け取る価値がある」というマインドセットを持つことの大切さと言う事です。
それが、時間を有効に使うための第一歩ではないでしょうか。