気持ちよく質問に答えてもらう方法

仕事でわからないことを質問すると、嫌そうな顔をする人がいませんか?
その人に聞かないと仕事が進まないのに、質問しづらいなと感じるかもしれません。
今日は、質問した相手が嫌そうな顔をする心理的な理由と、相手に気持ちよく質問に答えてもらうための方法を、心理の視点からご紹介します。

◇質問した相手が嫌そうな顔をする理由

質問した相手が嫌そうな顔をする理由はさまざまあります。
たとえば、忙しいのに質問されて仕事の手を止めなければならないイラつきだったり、もしもすでに何度か教えてもらったことをまた尋ねてしまったならば、「何度も同じことを聞かないでほしい」という思いかもしれません。
あるいは「質問にきちんと答えられなかったらどうしようという不安」があることも考えられます。

・忙しいのに!という思い

忙しいのに質問されて仕事の手を止めなければならないイラつきは、誰にでもありますよね。
今日中にこれをやらなくちゃ、そのために、あれとこれとこれを終わらせて、と、もう頭の中がいっぱいなのです。
自分のことだけでいっぱいなのに、誰かに質問されてパンクしそうなとき、人はぶっきらぼうな対応をしてしまうなど、不快そうな態度をとることがあります。
質問をしたあなたのことが嫌なわけでもなく、ただいっぱいいっぱいであったりするのですね。

・同じことを何度も聞かないで!という思い

一度教えたことなのに質問されるとイラッとすることが誰にでもありますよね。
え?前に教えたよね?と言いたくなるかもしれません。
人に聞いたことをすぐにメモをする人は、「なんでメモしないの?」と思うかもしれないですし、記憶力の良い人は、「なんで覚えてないの?」と思うかもしれません。
私たちはみな、自分がすることは人も同じようにするはずと思いやすいからなのですね。

・質問にうまく答えられるだろうか、という思い

私たちは人に質問をされると「質問にうまく答えられるだろうか」という不安を感じることがあります。

それは「困っている人(質問してきた人)を助けてあげたい」というやさしい気持ちがあるからこそ「助けてあげられなかったらどうしよう」という不安がうまれるのかもしれません。

あるいは優等生気質な人の場合、いつもきちんとあらねばと思いますから「質問にきちんと答えられないとしたら、恥ずかしい」という不安を感じるかもしれません。

私たちは他人が不安を感じているときの表情(伏し目がち、眉間にシワ、視線をそらす、口がへの字になるなど)を「不機嫌そうだ」と感じることもあるようなのです。
相手が嫌そうな顔をしたように感じても、不安が顔に出ただけということがあるかもしれないのですね。

◇気持ちよく質問に答えてもらう

質問した相手に迷惑そうな顔をされると、「忙しいときに迷惑だったかな」「こんな質問をしてバカだと思われたかな」など、いろんなネガティブな思いが浮かんできてしまい、質問することが億劫になるかもしれません。
そうならないよう、質問した相手に気持ちよく答えてもらえるといいですよね。

気持ちよく質問に答えてもらうには、上で述べたような、忙しいのに!とか、同じことを何度も聞かないで!とか、質問にうまく答えられるだろうかという不安などを、相手がなるべく感じないようにできれば良さそうです。

・相手の不安を軽減するクッション言葉

ここでは、簡単に誰でもできる「クッション言葉を使う」という方法をご紹介します。
「クッション言葉」とは、たとえば「恐れ入りますが」「お手数ですが」「誠に申し上げにくいのですが」など、いきなり話しかける衝撃を、クッションを挟むかのように和らげる効果のある言葉のことです。

質問するときに使えるおすすめのクッション言葉は次の3つです。

1. お忙しいところすみません

「お忙しいところすみません」は、相手の仕事の手を止めることへの謝罪に聞こえるかもしれませんが、この言葉は「承認」の意味合いもあるといえます。
少々くどく感じられるかもしれませんが、その承認の部分をあえて言葉にするならば「お忙しく仕事をがんばっていらっしゃる素晴らしいあなたの手を止めてすみません」というところでしょうか。

私たちは誰でも自分の仕事ぶりを承認されれば嬉しいものですから、多忙でてんてこ舞いの人だけでなく、大抵の人に使えるクッション言葉といえます。

ただし閑職に追いやられている人に使うと嫌味に聞こえるので気をつけましょう。

2. 前にもお聞きしたと思うのですが

前にも同じことを聞いた気がするというときこそ、同じことを何度も聞かないで!と相手にイラッとされる前にこのフレーズを使ってみましょう。

人は、自分がイラッとすることを相手が理解してくれると、ふくらんだ怒りがしぼんでいくように感じることがあります。
「前にもお聞きしたと思うのですが(忘れてしまって/物覚えが悪くて、すみません)」などと先手を打つと、「わかっていればいいんだけどさ」と、溜飲を下げてくれるかもしれません。

3. もしご存じでしたら教えていただきたいのですが

「もしご存じでしたら教えていただきたいのですが」という言い回しは、「知っていたら教えてほしい」という意味ですよね。
それはつまり「知らなくても構いませんよ」という意味合いがあるといえます。

私たちは人に何かをたずねられたときに、「役に立てなかったら嫌だ/恥ずかしい」という思いを感じることがあります。

知っていたら教えてほしいけれど、知らなくても構いませんよ、というニュアンスが相手に伝われば、「わからなくてもいいんだ」と相手は安心し、肩の力を抜いてあなたの質問を聞いてくれるでしょう。

人はわからないとは言いたくないことが多いようですが、知らなくても許されるんだと感じると、わからないときに「わからない」と正直に言ってくれることが期待できるでしょう。
そのため本当に答えを知っていそうな人に遠回りせずに到達しやすいかもしれませんね。

◇ 気持ちよく質問に答えてもらう秘訣は、相手への気遣いです

質問したときに迷惑そうな顔をされるのは嫌なものですが、相手へのちょっとした気遣いを示すことで、気持ちよく答えてもらえることが増えていくかもしれません。

人は基本的には誰かのお役に立ちたいと思っていることが多いのだけれど、
・人に認められてない不満がある
・イラッとした気持ちを分かってもらえてない
・役に立たなかったらという不安がある
などの理由で、あなたにやさしくできないだけなのかもしれないのです。

そのやさしくなれない理由を取り除いてあげれば、あなたは「質問をする」ことが苦手じゃなくなるだけでなく、質問するということを通して、いろんな人の心に寄り添ってあげられるような、一層思いやりのある人になっていかれるのだと思います。

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この記事を書いたカウンセラー

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職場の人間関係、夫婦・家族の問題を主に扱う。 「解決したい問題がある時に、悪いところを探して正そうとするのではなく、自分の魅力や才能を受け取れば物事を全く別の見方で捉えることができ、自分の枠から自由になり、のびのびと楽に毎日を送れるようになる」というスタンスでカウンセリングを行っている。