*あなたの推しの“魅力”はなんですか?
あなたには“推し”がいますか?
アイドル、俳優、アーティスト、スポーツ選手、キャラクター。どんな存在でもかまいません。
“推し”について、どこが好きなのか、どんなところに惹かれているのか、あらためて考えてみてください。
あなたは“推し”の、どんなところが好きですか?
たとえば、こんな感じです。
・表には苦労を一切見せずに、陰でコツコツ努力を続けられるところ。
・グループの中で、必要なときに自然にフォローに回れるところ。
・誰かが困っていれば、さっと気づいて気遣いができるところ。
・苦しい時代にも腐らず、そのときの自分にできる最善を尽くしてきたところ。
——こうして文字にしてみて、少し眺めてみてください。眺めているうちに、「あれ?」と思う瞬間はありませんか。
あなたが“推し”に感じているその魅力は、あなたがこれまでの人生で、大切にしてきた“価値観”かもしれません。
うまくいかなかった日も、誰にも評価されなかった時期も、それでも大切にしてきたことはありませんか。
「やめたほうが楽かもしれない」そう思いながらも、自分の中で大切にしてきたもの。
あなたが選び続けてきた在り方。
だからこそ、“推し”のその姿に、心が動いたのかもしれません。
*あなたの中に無いものは、見えない
ここで、少しだけ心理学の話をさせてください。
「投影」という考え方があります。私たちは無意識のうちに、自分の内側にあるものを、外の世界に映し出して見ています。
人はそれぞれ、価値観や感じ方、在り方など、たくさんの要素を心の中に持っています。
そして、自分の中にある要素だからこそ、それを誰かの中に見つけることができる。
逆に言えば、自分の中にまったく無い要素は、そもそも「いい」とか「素敵」と感じることが難しいんですね。
だから、「あなたの推しはどんな人ですか?」という質問は、実は「あなたはどんな要素を持っていますか?」という問いでもあります。
けれど、自分のこととなると、私たちはそれを「大したことない」と感じがちです。
できて当然。
やってきて当然。
生きるために必要だったから、やってきただけ。
そうやって、自分が積み重ねてきたものほど、自分の価値として数えなくなってしまいます。
推しの努力には心を打たれるのに、自分の努力にはなぜか目が向かない。
推しの在り方には意味を見いだせるのに、自分の生き方には厳しい評価をつけてしまう。
でも、あなたが推しの中に見ているその要素は、あなたがこれまで生きる中で選び続けてきた姿勢と、決して無関係ではありません。
*推しは、推してるだけじゃもったいない!?
人を気遣う力、投げ出さずに続ける力、状況が整わなくても、あきらめずに自分にできることをやる力。
それらは、あなたがこれまでの人生で「そうするしかなかった」結果、身につけてきたものかもしれません。
あまりにも当たり前にやってきたから、それが“魅力”だとは、考えたこともなかったかもしれません。
実は私自身も、今年は2回、“推し”のライブに行きました。
2回目のドームツアーは、“推し”が同じカウンセラー仲間と一緒に行ったのですが、そこであらためて思ったんです。
私の推しは、優しくて柔らかい雰囲気を持ちながら、でも自分の個性はきちんと尖らせていて、どんなときも、「今いる場所」で自分を生きている人。実力はしっかりあるのに、状況によっては前に出るよりも、後方支援に回ることを選べる人。
そして不思議なことに、一緒に行ったそのカウンセラーにも、私は同じような魅力を感じていました。
(人のことは、よく見えるんですよね)
ライブ会場を見渡していても、「あ、この人、たぶん同じ“推し”だな」となんとなく伝わってくることがあって。あれ、不思議です。
推しの選び方には、その人が大切にしている在り方が、ちゃんと表れているんだなと感じることが実に多いのです。
あなたに無いものをもっているから、推しているのではありません。
あなたの中に、もともとあったから、惹かれているのです。
もし今、「自分に才能なんてない」「自分の魅力がわからない」そう感じているなら、まずは、推しの「好きなところ」をできるだけ丁寧に言葉にしてみてください。
推しは、推してるだけじゃもったいない。
推しから、あなたの才能や魅力を、たくさん教えてもらってくださいね。
私のお話が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。