カウンセリングサービスの南條あすかです。
皆さんは、仕事をしていて「なぜか、いつも自分ばっかりが仕事量が多くて忙しくなる」「周りの人たちはマイペースで仕事をしているのに、気が付くと私だけがいっぱいいっぱいになっている」ということはないでしょうか?
仕事を任されるのは会社や上司などの信頼の証でもありますが、仕事を抱えすぎて自分の気持ちに余裕がなくなるのは辛いですよね。
今回は、自分も周りの人も仕事を快適に進めるためのヒントをお伝えします。
●自分の思い込みに気づいて、期待を手放す
「いつも周りの人と比べて、自分だけが仕事量が多くなってしまう」と感じている方は、自分では気づかないうちに「この仕事はすべて自分がやる”べき”だ」という思い込みをもっているかもしれません。
確かに、自分に任された仕事は、最後までやり遂げる必要がありますよね。
しかし、任せられた仕事のすべてを自分ひとりで背負う必要はありません。
もし、自分の中に「すべて自分でやる“べき”だ」という思い込みがあると、他の人に相談する、協力してもらう、手伝ってもらうという発想自体が思い浮かばなくなってしまいますし、周りの人の「大変そうだから助けてあげたい」という想いにも気づけなくなってしまいます。
また、「いつも自分ばっかり、、」と感じている方は、無意識に「周りの人は自分の大変さをわかってくれている“はず”だ」「周りの人は、こんなに頑張っている私に配慮してくれて当然だ」といった“期待”を持っていることがあります。
すると、マイペースに仕事をしている人や楽そうに仕事をしている人を見ると、「私はこんなに頑張っているのに、どうして周りの人はこの大変さをわかってくれないんだろう」といった不満が出てくることがあるのです。
でも実際は、私たちは意外と他人の気持ちに気づけないことが多いものです。
自分が仕事でいっぱいいっぱいになっていても、周りにはその大変な状況や辛さが伝わっていないことがよくあるのです。
逆に、頑張っているあなたを見て、「すごいな。私には真似できないな」「1人で出来ているようだから、口出ししない方がいいかな。邪魔をしない方がいいかな」とあなたに遠慮をしている人もいたりします。
あなたが周りの人にあなたの仕事の状況や抱えている気持ちを伝えることで、周りの人はあなたの仕事の状況や気持ちがわかり、あなたの負担を軽くするために何ができるのかを考えることが出来るようになるのです。
●周りの人を信頼する
「他の人に仕事を任せるとミスが多くて、頼りにならないから、自分がやらなければならない」と思っている方もいると思います。
他の人に教えるにしても、余計に手間や時間がかかって大変になることもありますよね。
しかし、あなたが「周りの人は頼りにならない」と感じるとき、周りの人が実際に頼りになるかならないかは別として、あなたが周りの人を無意識に「頼りにならない人」「自分に迷惑をかける人」にしていることがあるのです。
つまり、「周りの人が頼りにならない」と思って、仕事がいっぱいいっぱいになっているのは、周りの人のせいではなく、自分の考え方に原因があるのです。
確かに、仕事を知っている自分がやった方が手間も時間もかからずに処理ができるでしょう。
しかし、仕事は、自分ひとりでやるのではなく、上司や部下、同僚たちと一緒に進めるものがほとんどのはずです。
人は誰かの役に立ちたい生き物です。
あなたが周りの人達に仕事を任せることで、周りの人達は「あなたに頼りにされている」「あなたの役に立てている」といったポジティブな感情を感じるのです。
また、職場全体を考えれば、1人の人が仕事を抱えていることはリスクもあるでしょう。
もし、何らかの事情であなたがその仕事を続けることが難しくなった場合、あなた以外の人がその仕事を知らないようであれば、職場全体の仕事が滞るかもしれません。
あなたが周りの人を信頼して一緒に仕事を進めようとする姿勢や職場全体のことを考える姿勢が、一緒に働く仲間の仕事の意欲を高めたり、職場全体をより働きやすい職場にすることが出来たりするのです。
※
任せられた仕事をやり遂げようとする気持ちは、責任感の強さや仕事への意欲の表れです。
しかし、自分ひとりで仕事をすべて背負い込んでしまって、途中で気持ちが折れてしまったら、仕事を最後までやり遂げることができなくなるかもしれません。
自分の任せられた仕事をやり遂げたいという気持ちを叶えるためにも、自分も周りの人も快適に仕事をするためにも、自分の思い込みに気づいて周りへの期待を手放すこと、周りの人への信頼を持つことをおすすめします。