2010年11月20日・21日、名古屋で初めて「ヒーリングワーク」が開催されます。
 ヒーリングワークというのは、カウンセリングサービスの母体である「神戸メンタルサービス」が、東京、大阪、福岡で開催している「グループセラピー」と呼ばれるセミナーです。
 欧米では知られている、心を癒すことに効果があると言われる手法ですが、それがこの秋、念願の名古屋初開催となったのです。
 僕は岐阜県に住んでいて、カウンセリングの活動拠点は名古屋がメインです。
 そうしたわけで、地元、東海地区の元気と幸せのお手伝いがしたい、そこから全国に癒しを発信したいというビジョンを持ってやってきましたので、「癒し」を効果的に扱えるヒーリングワークが名古屋で開催され、そのスタッフとして参加できることは、本当にうれしいことでした。
 けれど、そうした思いとは別に、地元名古屋でのヒーリングワーク開催は、僕にとって、この開催は、本当に感慨深いものがありました。
 今から、6年前、僕は様々な問題を抱え、まるで大きな壁にぶち当たったような苦しみをいだいていました。
 そこで、学生時代になりたいと思っていたカウンセラーになろうと、神戸メンタルサービスのカウンセラー養成スクールの門を叩いたのです。
 養成スクールのカリキュラムの中には、ヒーリングワークを受講することが入っています。
 当時は、大阪と東京しか開催されていなかったため、岐阜から大阪まで通う生活が始まりました。
 わざわざ大阪まで通うのは大変、と思われるかもしれませんが、僕にとってはとても都合がよかったのです。
 当時の僕は、先に書きましたように、いろんな事に行き詰まりを感じていました。
 極端な話、何もかも投げ出して外国にでも行きたいと思うほど、切羽詰まっていたのです。
 そんな気持ちだったので、大阪という全くゆかりのない土地に出かけて行くのは、ある意味、その時の苦しみから一時的にでも開放される感覚があったのだと思います。
 ですから、もし東海地区でヒーリングワークをはじめとする養成スクールの講座が開催されていたら、いつもの自分を引きずったまま参加するような気分になり、養成スクールのそのものに入らなかったかもしれません。
 その証拠に、名古屋では、養成スクールのカリキュラム講座は開催されていませんでしたが、カウンセリングサービスの心理学ワークショップは、当時から開催されていたのです。
 けれど、僕はプロカウンセラーになるまでは、地元のこうした講座には一切、顔をだしませんでした。
当時は「カリキュラムに入ってないから」という理由をつけていましたら、後から振り返って、それは、地元で受けるのが嫌だったのだと思いました。
 僕は昔から、自分に価値があるとは思う事ができずに人生を生きてきました。
 6年前にやってきた、何もかも燃え尽きてしまった感じや、すべて投げ出してしまいたい感じは、結局のところ、こうした「自分には価値がない」思いが積もりに積もって、どうにもならなくなったからでした。
 心理学では、よく、「自分を愛しましょう」といいます。
 また、「自分を愛すること」が今直面している問題を解決する方法である、と言ったりします。
 しかし、この「自分を愛する」という言葉、実際に言われても、どういうことなのかわからないものです。
 とても簡単に言えば、自分を愛するとは、自分には価値があると思ってあげることです。
 問題が起こるのは、自分に価値を持てないために、自分を過小評価して、自らを傷つける行為を引き寄せたり、逆に、そんなちっぽけな自分を感じたくなくて、外に攻撃的になる。
 こうしたことが、問題を引き起こすと言ったりします。
 そんな風に、自分に価値を持てていないと、自分の近くにあるものや場所を嫌いになったり、遠ざけてしまったりすることがあるのです。
 例えば、生まれ育った町や地域。
 その場所にいることが、あるいは、その地域を感じることが、そのまま「自分自身」を感じることにつながってくるからなんですね。
 でも、逆に言えば、地元を大切にできるように方向を向けることで、それは、自分を好きになれる道につながっていくとも言えます。
 また、地元を好きになっていけば、それは、自分を好きになる、自分の価値を取り戻してきた証拠になるとも言えると思うのです。
 こうして振り返ってみると、僕は、地元東海地区や名古屋という地域を、無意識に避けて嫌っていたのだと、後から気がつきました。
 それは、すなわち、自分に価値がないと思っていた、そして、自分を好きではなかったということを表していたと気がついたのです。
 そんな僕でしたが、カウンセラーを目指して自分自身の心に向き合い、家族やパートナーと向き合っていくなかで、自分自身を癒し、許し、カウンセラーになることができました。
 すると、あんなに避けていた地元名古屋に逆に愛着を感じるようになっていったのです。
 名古屋で開催される心理学ワークショップには毎回参加するようになり、今まで名古屋のこうした講座を支えてくれた仲間と交流を深め、感謝できるようになりました。
 そして、この11月、ついに名古屋でヒーリングワークが開催されることになったのです。
 この開催は、東海地区の皆さんが熱い思いで開催を願ってくれた結果です。
 そして、この開催は、僕自身の変化をも感じさせてくださることにもなりました。
 こんなにも地元を愛することができるようになった自分を改めて知ることができたこと。
 そして、それは、自分で自分の価値を認め、自分を愛せるようになった証だと思うのです。
 そんな東海地区の皆さんに、そして、地元東海地区という地域に
 深く深く感謝しています。
 ありがとうございました。
 今回だけでなく、これから定期的に名古屋でヒーリングワークが開催できることを、新しいビジョンに加え、
 この思いを胸に、「地元、東海地区の元気と幸せのお手伝いがしたい、そこから全国に癒しを発信したいという」ビジョンを改めて決意しなおした、この秋でした。
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1件のコメント
名古屋から全国に癒しを発信したいという池尾さんの思い、ひしひしと伝わってきます。
今週末、癒しを求めて名古屋に行きます。
素敵な時間を一緒に過ごせること、とても嬉しく思います。
よろしくお願いいたします。