●正しいはずなのに、なぜかうまくいかない
「こうすればうまくいく」
「これは正しいやり方です」
私たちは、あらゆる場面で“正解”に囲まれて生きています。
恋愛も、ビジネスも、人間関係も。
調べれば、いくらでもマニュアルや成功例が見つかる時代です。
それなのに、
ちゃんと調べて、ちゃんと守っているはずなのに、
なぜか思うようにいかず、心が疲れてしまう。
そんな経験をしたことはないでしょうか。
●ラベンダーが教えてくれたこと
最近、ラベンダーやローズマリーを育てています。
ハーブが好きで(詳しくはないですが)何度か苗を買ったのです。
実は最初のころ、何度か枯らしてしまっています
最初は、植物を買ったときについてくるプレートに簡単な育て方のコツ、みたいなものが書いてありますよね。それもちゃんと見ずに「何とかなるはず!」と好き勝手に植え替えて、結果上手くいかず、枯らしました。
可哀そうなことをしたな、と思い、次に新しい子(ラベンダーとローズマリー)をお迎えしたときは、今度こそっちゃんと育てよう!と思い、ネットでもしっかり調べたのです。
ラベンダーは乾燥した土地で育つ植物。
本やネットには、どこを見ても「水のやりすぎに注意」「乾燥気味に育てる」と書いてあります。
だから私は、とにかく水を控えました。
土が乾いても、「まだ大丈夫」「やりすぎはよくない」と我慢する。
それでも植物たちは元気をなくし、枯れてしまったのです。
「おかしいな…なんでだろう?」
そんなことを数回繰り返しました。
●マニュアルを守るのを、やめてみた
あるとき、少し考え方を変えました。
「乾燥気味」という言葉をいったん横に置いて、目の前のラベンダーそのものを、よく観察してみたのです。
葉の色、土の状態、風通し、日当たり。
触ってみて感じる感触。
水をやりすぎない、という大枠は守りながらも、これまでより明らかに回数を増やして水をあげてみました。
すると、驚くほどすくすくと育ち始めたのです。
マニュアルを破ったわけではありません。
ただ、「自分の感覚で調整した」のです。
●正解は「目安」でしかない
正解やマニュアルって、間違いを防ぐための“目安”にはなるんですよね。
そういう意味ではとても大切なもの。
ただ、それ自体が命を育てるわけではないんです。
植物を育てるのは、本に書いてある文字ではなく、毎日向き合う人のまなざしや手触りなんですよね。
あの子たち(ラベンダーやローズマリーや、その他いろいろな植物たち)を見ていると、確かに水をあげたりするのは人間の私ですが、すくすくと育ってくれているだけで心を和ませてくれて、それだけじゃなく、いろんなことを教えてくれているようにも感じます。
そしてね、マニュアルが万能ではない、というのは、植物だけじゃなく、人にも、関係性にも、仕事にも、共通のことなのだと思うのです。
●恋愛でも、仕事でも、人間関係でも
恋愛では、
「こう振る舞えば愛される」
「これを言ってはいけない」
ビジネスでは、
「成功する人の共通点」
「やってはいけない行動」
人間関係では、
「大人の対応」
「空気を読むこと」
どれも大切な指針です。
でも、それを守ることに必死になるあまり、自分の感覚を置き去りにしてしまうと、どこかで無理が生じます。
正しいはずなのに、苦しい。
頑張っているのに、満たされない。
それは、あなたが間違っているからではありません。
●自分のやり方は、最初から決まっていない
「自分のやり方があっていい」
これは、最初から我流で生きろ、という意味ではありません。
むしろ多くの場合、まずは正解をなぞり、違和感に気づき、少しずつ必要な調整していく。
その積み重ねの先に、いつのまにか「自分のやり方」が育っていくのかな、と思います。
個性とは、主張するものではなく、自然ににじみ出てくるものなのかもしれませんね。
●正解を、自分の手に戻す
マニュアルを使ってもいいし、あればとても便利ですよね。
ただ、その途中で、自分の感覚まで手放す必要はないのかな、と思うのです。
ラベンダーやローズマリーの植物が教えてくれたのは、「正解よりも、目の前を見ること」の大切さでした。
自分のやり方があっていいのです。
自分の感覚を信じてみるというのも大切なこと。
今日もあなたのそばで育っているものに、大切な何かに、そっと目を向けてみてください。
きっとそこに、
あなたにしかできない「育て方のヒント」があるはずですよ。