職場で、こんな風に感じたことはありませんか。
自分が手を抜いたら、
自分が弱音を吐いたら、
この場は回らなくなる気がする。
だから今日も、「大丈夫です」と言いながら仕事を引き受ける。
誰かが困っていれば先に気づいて、先に動く。
本当は限界に近いのに、「私がやります」と口にしてしまう。
それが当たり前になっている人ほど、ある日ふと、心の奥でこんな声が響き始めます。
「もう、こんなに頑張り続けられない…」
でも、その声を聞いた瞬間、同時に別の不安が押し寄せてくるのです。
「もし頑張れなくなったら、私は必要とされなくなるんじゃないか。」
■「犠牲になっている」という感覚は、どこから来るのか
マリコさん(仮名)は怠けているわけでも、仕事が嫌いなわけでもありません。
むしろその逆で、責任感が強く、誠実で、「役に立ちたい」という気持ちを大切にしてきた人です。
だからこそ、職場の中で無意識にこう考えるようになります。
・私が頑張らないと迷惑がかかる
・私が支えないと崩れる
・私が我慢すれば丸く収まる
それは一見、とても立派な姿勢に見えます。
でもこの考え方が長く続くと、心の中で“犠牲感”が育っていきます。
「私ばっかり頑張っている」
「誰も助けてくれない」
「ここは敵だらけだ」
そんな風に感じるようになるのです。
■本当に、職場は敵ばかりなのでしょうか
ここで少し立ち止まって、丁寧に見てみたいことがあります。
マリコさん(仮名)が感じている「敵の多い世界」は、本当に現実そのものなのでしょうか。
それとも、余裕を失った心が見ている世界なのでしょうか。
人は心に余白がなくなると、助けのサインを受け取れなくなります。
・声をかけられても「期待されている」と受け取れない
・配慮されても「結局は自分がやることになる」と感じてしまう
・差し伸べられた手に気づく前に、ひとりで抱え込んでしまう
すると世界は、「頼れない場所」「戦う場所」に見えてきます。
でもそれは、あなたがひとりで戦い続けてきた証でもあるのです。
■「人に頼る」ができないのは、弱さではない
よく「もっと人に頼ればいい」と言われます。
でもマリコさん(仮名)にとって、それは簡単な話ではありません。
なぜなら心の奥で、こんな思い込みを抱えているからです。
・頼る=迷惑をかけること
・受け取る=怠けること
・助けられる=価値が下がること
だから、頼れない。
これは性格の問題ではありません。
生き延びるために身につけた心の戦略です。
「ひとりで頑張れる私」でいれば、居場所を失わずに済んだから。
■本当に必要なのは「外を見ること」ではない
チームでやろう、
協力しよう、
助け合おう。
それらが間違っているわけではありません。
でも、その前に必要なことがあります。
それは、自分に余白を返してあげること。
・今日、少しだけ立ち止まる
・全部を自分の責任にしない
・「私が背負わなくてもいいかもしれない」と考えてみる
ほんのわずかな余白が生まれたとき、初めて外の世界が見えてきます。
「あの人、実は手伝おうとしてくれてたかも」
「全部、敵だと思い込んでいたのは私だったかも」
そんなことに気づける隙間ができるのです。
■ひとりで戦うのをやめたとき、見えてくるもの
頑張らなくなったら、
価値がなくなる。
必要とされなくなる。
それは、とても怖い感覚です。
でも、もしも、それが思い込みかもしれないとしたら?
信じられないかもしれないけれど、そう、疑ってみる余白を自分にあげられると、ほんのちょっとだけ見える世界が変わってきます。
もしかしたら、あなたがひとりで戦うのをやめたとき、初めて始まる関係性があるのかもしれません。
犠牲にならなくても、役に立てる形がある。
頑張らなくても、ここにいていい。
そう感じられる世界は、あなたが思っているより、すぐそばにあるのかもしれませんよ。
あなたの毎日が、今よりもっと心地いいものになりますように。