失恋から立ち直るために自分を大切にしよう〜後悔の大きさは、その人を愛した証拠〜

後悔するほど相手を愛せた自分に気づいて大切にしてあげましょう

失恋から回復したい時に邪魔する思いの一つは「後悔」。後悔は激しく自分を責めることに使われますが、後悔するほど苦しんでいるのは相手をそれほど愛していた証拠と思ってあげましょう。その上で、そんな自分は価値がある、だから大切にされていい、と感じて、自分を大切にする何かをしてあげましょう。

失恋を経験したあと、日常は続いているのに、どこか心が置き去りになったように感じる。そんな体験をしたことはありませんか?

時間が経ってもふと胸が締めつけられたり、「まだこんなに苦しいの?」と自分を責めたくなる瞬間が訪れたりもします。

そんな時には、こんな風に感じてみていただきたいのです。

失恋に対する思いが長く続いているように感じる時というのは、

「わたしが相手を愛していた証」

なのかもしれない、と。

この思いは、自分の価値を感じて、だからこそ、自分を大切にしていい、という思いにつなげていってくれます。

失恋から立ち直っていくために重要なのは、自分を大切にしてあげる、ということなんですね。

◇後悔は「責める心」ではなく「愛していた証」だったと気づく

失恋のあと、頭の中で同じ場面を何度も再生してしまうことがあります。

「私が悪かったのかな」
「もっと優しくすればよかったのかもしれない」
「言いすぎてしまった私がいけなかったんだろうか」

こんな風に、過去の自分に何度もダメ出しをしてしまうと、心は前に進むどころか、どんどん疲弊していきます。

しかし、こうした時には、次のような視点を持ってみてほしいのです。

それは、

「本気で愛した人のことは、大切にしたいと思う。だから、うまくできなかった自分を責めてしまう」

ということです。

「後悔している」ということは、あなたがその恋に真剣だった証です。
そして、「もっとできたかもしれない」と考えるのは、自分に厳しいからではなく、相手を思いやる心があったからこそ。

だから、後悔が大きいほど、それは愛の深さなのかもしれない。

こんな風に感じてもらいたいのです。

責める必要なんて、本当はどこにもありません。

むしろ、あなたがその恋に込めた想いは、その瞬間ごとにちゃんと存在していました。
そこで感じていた喜びも、苦しさも、戸惑いも、あなたの人生の一部として確かに息づいていたのです。

だからこそ、そんな自分には大切にされていい価値がある、と感じていただきたいのです。

◇怒りやモヤモヤの裏側にある「本当の気持ち」を理解すると、心は癒えていく

失恋から時間が経つほど、怒りやモヤモヤした感情が湧いてくることがあります。
相手に非があるような場合には、

「どうしてあんなことをしたの?」
「あの態度はあり得ない」

と、相手を責めたくなる気持ちが出てくるのも当然ですよね。

でも、この怒りの奥には、もっと繊細な感情が潜んでいることが多いのです。

それは、

「わかってほしかった」
「もっと話したかった」
「本当はまだ愛していた」

こんな思い。

特に、こうした思いを言葉にできなかった時には、心の奥にずっと眠っているままになっていたりします。

怒りは、心を守るための防衛反応とも言えます。
だから、怒りが湧くことは決して悪いことではありません。
自分が辛い思いを抱えていることを大切にする、自分の心を守ってあげる。

この前提で、感じていただきたいのです。

その上で、この怒りをそっと解きほぐす鍵は、

「自分の気持ちを聞いてあげること」。

例えば、
・ノートにそのまま思いを書き出す
・涙が出てきたら止めずに流す
・信頼できる人に話す

誰かに話すのはハードルが高い場合もあると思いますが、
このようなアプローチが、怒りの裏側にある悲しみや寂しさを優しく浮かび上がらせてくれます。
心は「本当の気持ち」に触れたときから、ようやく癒しのプロセスを歩き始めます。

段々と自分の本当の気持ちに触れていく準備をしていきましょう。

◇自分の価値に気づき、そんな自分を大切にしてあげましょう。

失恋を経験した人が必ずと言っていいほど口にするのが、
「早く立ち直らなきゃ」
という焦りです。

でも、心は、頭で考えている時間とは違う速度で回復していきます。
だから、急いで忘れようとしても、心がついていかないことも多いのです。

心が回復するための最も重要なステップは「自分を大切に扱うこと」。

そのために、小さなことでいいので、休ませてあげたり、リラックスさせてあげたり、自分へのご褒美をあげてください。

ゆっくりお風呂に入る。
休日にひたすら眠る。
友達に弱音を少しだけ打ち明けてみる。
何もしない一日を作ってあげる。
お気に入りのカフェにいく。
好きなスイーツを食べる。
友達と飲みにいく。
読みたいと思っていた漫画をひたすら読む。

「こんなことしていていいのかな」と思うような、ゆるい時間が、心を回復させていくことも多いのですね。

ポイントは

「がんばった自分へのご褒美」

と自分に言ってあげながらやることです。

そして、少し気持ちが落ち着いたとき、そっと自分に語りかけてあげてください。

「もしかしたら、わたしは、この恋愛を本当にがんばった。
そんな私は愛が大きくて、だから、自分を大切にしてあげていいのかもしれない」

こんな風に。

その小さな積み重ねは、自分を大切にするための行動です。

こうしたことが、「私は大切にされていい」と自分が自分に伝えていくことになり、自分のことを大切にしていくことが、自分の価値を取り戻していってくれます。

あなたは間違いなくこの恋愛をベストを尽くしてがんばってきました。

相手を愛してきました。

そんなあなたが価値がないなんてことは決してありません。

この思いを持って、自分を大切にすることを日々、積み重ねていくこことが、次の恋へ歩き出す原動力になります。
前に進むタイミングは、あなたの心が自然に決めてくれるようになっていけます。

(完)

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この記事を書いたカウンセラー

About Author

名古屋を軸に東京・大阪・福岡でカウンセリング・講座講師を担当。男女関係の修復を中心に、仕事、自己価値UP等幅広いジャンルを扱う。 「親しみやすさ・安心感」と「心理分析の鋭さ・問題解決の提案力」を兼ね備えると評され、年間300件以上、10年以上で5千件超のカウンセリング実績持つ実践派。