胸の奥で小さく鳴る「さみしい」という音

当たり前の事ですが親にとって子どもは幾つになっても子どもです。

子どもが成長し変化していくにつれ、親の気持ちも少しずつ変わっていきます。
嬉しいはずなのに、どこか胸がぎゅっとする思い。

子どもの変化を受け入れることが、「子離れ」の第一歩ですが、凄く難しい作業かもしれません。

今日は子どもの成長過程で感じる変化におけるさみしさを、受け入れる事についてお話したいと思います。

 

自分の時間を優先しはじめた子ども

幼い頃はどこに行くにも一緒だった子どもが、だんだんと友達や趣味の時間を優先するようになります。

自分の時間がやっと出来た!と嬉しい気持ちになったのは一瞬で、いざ一人になると何をしたらいいのかわからなくて落ち着かないという経験をした方多いのではないでしょうか?

いたらいたらで煩わしさを感じる子どもの存在ですが、いないとなるとこんなにも静けさが心にじわじわと染み切ない気持ちも感じたりします。

どこかで子離れの時期なのよねと思いつつも、どこかで寂しさを感じたくなくて、つい忙しいふりをして子どもの不在をやり過ごしてしまうことってあると思います。

可能な限りでよいのですが、さみしい自分を見つけたら、「さみしいな」と一瞬でいいので受け止めてみましょう。

誰かに話してもいいかもしれません。

感情を押さえ込むと、知らずに心に重さとして残ってしまうことがありますのでご注意くださいね。

 

悩みを話さなくなった子ども

成長とともに子どもが自分の悩みを話さなくなることもあると思います。

何時もより元気がない子供をみると何か悩みでもあるのか?困っていないか?などと思い親として「どうしたの?」と声をかけたりしますよね。

ですがスルーされるか「言ってもわからないでしょ!」と言われるかで、どうしたら良いのか?いたたまれない気持ちになる方もいると思います。

もしくはさみしさを感じる方もいると思います。

子どもが自分の悩みを話さなくなる変化も成長の証なのですが、そうは言っても辛そうに元気がないように見える子どもに対し親として何もできないのは辛いものです。

子育ては親育てと言いますがまさに何も出来ない事で学びがあるとしたら、見守る力を育んでいると言えます。

この何もできないという気持ちに居続けるって物凄く辛いものです。

何も出来ないと自分を責めてしまう方いると思いますが、見守る力を育んでいると思ってみてはどうでしょうか?

 

「もう大丈夫」と言われた日

最近思わず胸がぎゅっとなる瞬間がありました。

子どもにかけていた少額の保険がありました。

社会人になった時に「この保険どうする?」と聞いたら「ひとまずそのままでお願い」と言われたのでそのままにしておいたのです。

ですが最近急に「あの保険もう大丈夫、いままでありがとう」といわれ胸がぎゅっとなったのです。

何気ない子どもの言葉にここまでの反応があるなんて、自分でもびっくりしました。

子どもとの心の距離が今までよりも遠くなったように感じている自分もいました。

胸の奥で小さく鳴る「さみしい」という音が、こだまのようにいつまでも鳴っていました。

子どもが自立していく中で感じる寂しさは親として当然の感情です。
大切なのはその気持ちを無理に抑え込まない事、受け止めてあげる事なのですがその作業は難しいものです。

ですが「さみしい」と感じる自分を受け入れ認めることで心が軽くなる瞬間があるのです。

「さみしい」気持ちは貴方が親としての子どもへの愛の大きさと一緒ではないでしょうか?

「さみしい」気持ちが大きいほど愛も大きいと私は思います。

貴方の子育て応援しております。

 

次回は、吉村ひろえカウンセラーです。
どうぞお楽しみにしてください。

 

[子育て応援]赤ちゃんの頃から、思春期の子、そしてそんな子どもたちに関わる親とのお話を6名の個性豊かな女性カウンセラーが、毎週金曜日にお届けしています。
この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛、人間関係全般のカウンセリングを得意とし、安心感と受容をクライアントに常に提供し、何でも話せると好評。より楽に心が軽くなるカウンセリング。感受性が高くクライアント本来の輝きを導き出すことも得意。カウンセリング信条は「諦めなければ願いは必ず叶う」である。