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松本美和子さん(仮名)


「仕事に行きたくないって日に日に強く思うようになったんです」と語り始めたのは松本美和子さん(仮名)。でも、23歳の彼女の心に本当に引っかかっていたのは仕事のことではありませんでした。

美和子さんは私たちの質問に答えながらぽつぽつと話しています。
「就職活動を頑張って頑張ってようやく決まった職場なのに、課長の小間使いのような仕事ばかりで、イヤになってしまったんです。」
「ぎりぎりまで頑張って決まらなかった同級生のことを考えると、今仕事があるだけでも満足しなきゃいけないのに、それができない自分が情けなくなるんです」
「うちの会社は、昼ご飯は社内で食べるって暗黙の決まりごとがあるんですが、本当に息が詰まりそうになったので、最近は昼ご飯を社内で食べた後は外に出て気分転換するようにしてます。」
「でも、何も充実感とか満足感とかがなくて、つまらなくなって、定時に会社を出て家に帰っても、一人で何もすることがないのがイヤで、何か勉強を始めなきゃって思ったんです。それで、社会保険労務士の参考書とかを買ってきたんですが、やっぱり身が入らないんです」

話が進むにつれ、緊張も取れてきたのか徐々に話が弾むようになっていきます。
「就職活動はほんとどうしようかって思っていたんですよ。今年の1月にようやく内定をもらって、ちょうど同時期に何人かの友達も内定が出てみんなでわいわいやってました」「会社も嫌なことばっかりじゃないんです。楽なことは楽だし、みんないい人ばかりだし。うちの課長は最初怖い人だなって思ってたんだけど、仕事をちゃんとやれば褒めてくれるし、いい人なんじゃないかって最近は思うことがあります。」

彼女はずっと自由に話せる環境を探していたのかもしれませんね。
私たちの日常生活では、この日の美和子さんのように自由に自分のことや、心のことを話す機会は案外限られているのかもしれません。
美和子さんの顔にもそれだけで徐々に笑顔が出てきて、冗談にも笑えるようになっています。

「でも、何か退屈してしまってるみたいですね。どきどき、わくわくが無いような感じってしませんか?」と聞いてみると「そうなんですよね。それで目標が必要だと思って勉強を始めたんだけど、すごく難しい試験だから、最初から通らないような気がして身が入らないような感じなんです。」

そこで唐突に質問を投げかけてみました。
「パートナーシップなんてのはどうですか?」
「え?ああ、うん。今年の2月までは彼氏もいたんですけどね」
「あ、今ちょっと感情が動きましたね」
「えっ?あ、そうですか。確かに『え?』ってびっくりしたんですけど。そんなこと聞かれるとは思わなかったので」
「今、ちょっと表情に影が差したっていうか、悲しそうな目になったんですよ」
「確かにいい思いはしなかったんですけど、もう終わったことって思ってるんです。もう随分前のことですし」

「パートナーシップは?」って質問したときに彼女はふっと悲しげな顔をしたように感じました。彼女ももちろん気付いていないんですが。
でも、そういう『自分では気付いていないところ』に悩みの根があることが実は多くあります。少し彼のことを聞かせてもらうことにしました。

「1年ぐらい付き合いましたが、彼はすごく優しい人で、仕事もすごく頑張っていて、私が就職活動の間もずっと支えていてくれたんです。門限が厳しいので、もっと一緒にいたいって私を無理に帰してくれたこともありました。」
そこまで言うと彼女はすごく悲しそうな顔になってしまいました。そして、ぽつぽつと涙を流し始めます。そのことに一番びっくりしたのは他ならぬ彼女自身だったようです。
「あ、どうしたんだろう?ほんとにもう昔の事って割り切れてると思ったのに・・・」

「普段は考えないように考えないようにしていませんか?」
「うん。思い出さないように、忘れようとずっとしてました」
「それくらい素敵な人だったんですね。思い出すと本当に辛くなってしまうから、自分で彼への気持ちをずっと押さえ込んできたんじゃないかな?」
「・・・。確かにそうかもしれないです。思い出すと辛かったんです」

「どうしてお別れしてしまったの?」
「うちの親はとても厳しいんです。彼氏が出来たなんて知ったら、うるさくて邪魔されるんです。前の彼のときもそれでダメになったし。それでずっと隠していたんです。でも、あるとき門限を破ってしまって。それで母親にしつこく追求されて、隠しているよりはましだと思って彼のことをしゃべってしまったんです。そしたら、ものすごく反対されて。彼はちょっと特殊な商売をしてる人で、うちはサラリーマン家庭なので、親はそういう人、絶対反対なんです。それでお父さんも一緒になって『あんな人やめなさい』とか悪口とかを言うようになって。で、私もバカだから、ふと彼に『うちの親、あなたのことあんまり良く思ってなくて』って言ってしまったんです。そしたら、彼はそのときは笑顔でいてくれたんですが。でも、そんな風に言われて気分いいわけがないですよね。だんだん連絡が取りにくくなって、別れてしまったんです」
「すごく悲しいね」というと、彼女は声を出して泣き出します。
私たちのところにも美和子さんの心の痛みがずしずし響いてきます。
理加の頬にも涙が流れてきました。
その悲しみとは別に彼女のご両親への怒りも伝わってきますし、何よりも自分自身のふがいなさを責めて、責めて、責めている彼女の姿が目に浮かびました。

「ずっとずっと自分を責めていたんじゃない?いつも夢見てたでしょう?彼が家に来て、お父さんとお母さんと4人でご飯を食べて団欒する姿。楽しく笑う彼と両親の姿。でも、それをずっと美和ちゃんの心の中に押さえ込んできたんだね。考えちゃだめって思えば、思うほど、彼との幸せを夢見てしまったりしなかったかな。そのたびにその思いを本当に押さえ込んで、そして、彼と別れたとき、全部を失ったような、そんな感じになったんじゃないかな」
美和子さんは、何度も何度も頷きながら泣きつづけています。
そのとき部屋の中は彼女の悲しみでいっぱいになっています。
それが彼女がずっと押さえ込んでいた悲しみの姿なのかもしれません。

「そして、ずっと自分を責めつづけているよね、今も。彼に悪いことしたって。自分のふがいなさを本当に責めてるよね。それって本当に辛い事なんじゃないかな。そうやって散々蹴飛ばしてる自分は今どんな顔をしてると思う?ぼろぼろなんじゃないかな。もう許してあげてもいいんじゃないかな。」

彼女に十分泣いてもらいました。
遠慮気味に手に取るティッシュもその数を増やしていきます。

「今、その悲しみに決着をつけましょうね」
「はい」と小さく頷く美和子さん。
「残念だけどそんな大好きな彼は今、美和ちゃんの側にはいないよね。でも、彼と出会ったこと、彼と付き合えたこと、美和ちゃんにとっては苦しいだけの時間だったのかな。楽しいこと、嬉しいこと、いっぱいあった素敵な時間じゃなかったんかな」
「そうです・・・。本当に・・・。・・・。素敵って言葉が、ぴったりです。」
「今、彼の姿を思い出してください。辛いけど、勇気をもって」
「はい」
「彼は今どんな表情をしてるかな」
「申し訳無さそうな、辛そうな顔をします」
「じゃあ、その彼に『ありがとう』って言って見て下さい。声に出して」
「・・・・・。ありがとう。」
「もう一度、いや、何回も美和ちゃんが納得するまで何度でも、今までいえなかった感謝の言葉を彼に投げかけてください」
「ありがとう・・・。ほんとにありがとう。ありがとう」

彼女の目からはまた大粒の涙が流れていきました。

ゆったりした音楽に、理加が歌詞を合わせて美和子さんに聞いてもらいました。
彼女の心が軽くなるように、楽になるように願いながら。

そして、個人カウンセリングが終わったあと。
「こんなに泣いたのって生まれて初めてかもしれないです。でも、彼のことがこんなに引っかかっていたなんて、びっくりしました。本当にもう忘れたって思っていたんです。でも、そうじゃないんですね。なんかすごく軽くなりました。ずっとつっかえていたものが取れたような感じです。
本当に思ってもみませんでした。正直、今でもびっくりしています。」
「やられたぁー?って感じ?(笑)」
「(笑)ほんとそんな感じです。ああ、でも、ほんと楽になりました。信じられないです。」

私たちが「しんどいなあ」「うまくいかないな」って感じている裏には多く「考えちゃだめ、忘れなきゃ」って抑圧している感情があります。それは美和子さんのように、意識上では「仕事のしんどさ」という悩みが、その裏側に「彼との別れの悲しみ」があったように、意外と感じるところ、普段はあまり意識しないところに原因があることも多くあります。私たちはそこで目に見える「仕事」をナントカしようと頑張るわけですが、根っこにある「彼」のことに決着をつけない限り、そのしんどさ、退屈さからは抜け出せないでぐるぐると同じパターンを繰り返してしまうでしょう。

そして、美和ちゃんが彼への気持ちを抑圧していたら、その他の感情、楽しさとかわくわくするような感覚も一緒に感じなくなってしまったように、痛みを隠すことにエネルギーを使いすぎて、他のことになかなか力が出せなくなってしまうこともよくあります。

これを読んでるあなたにも何か見落としている過去はありませんか?
そして、抑圧している何かはありませんか?
そこには今のあなたをより輝かせる秘訣が隠されているのかもしれません。
ちょっと勇気を持って、その何かを見つけていきましょう。



根本裕幸&理加

(この記事はご本人の許可を得て掲載しています。)


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