痛み止めの恋が痛みになる

痛み止めだったはずの恋で、さらに傷口を広げてしまうことになる

神戸メンタルサービスの平です。

「パートナーがいないよりはいいかなと思って‥‥」

「とりあえずつきあっておこうかなぁと‥‥」

こんなかんじでおつきあいがはじまることは少なくありません。

とくによく聞くのは、「つきあっていた彼にフラれ、大失恋。そんなときに出会った彼はイマイチだったんですけど、まあ、やさしく接してくれたし‥‥」というようなパターンです。

恋愛においては、相手のことが大好きであれば、相手が多少わがままであってもがまんできたり、不平や不満を感じても乗り越えることができたりするものです。

一方、妥協しておつきあいをはじめたパートナーである場合、相手がわがままだったり、不誠実であったりすると、なんだかすごく傷つきます。

「ここまで妥協しても、こんな目に遭うのか‥‥」と解釈してしまうからです。

不倫の場合も同じようなことがいえます。

相手には配偶者がいて、遊びの関係だということはわかっていて、「それでも、だれもいないよりはいいか」と最初は軽い気持ちでおつきあいをはじめます。

ところが、その関係が深みにはまっていって、相手のことを好きになってしまうと、やはり独占したい欲求が生まれてくるんですね。

そして、自分だけのものにはならないとわかりながらも、嫉妬に苦しんだりするケースも多いのです。

また、最近は「10歳以上離れた会社の年下くんにアプローチされ、つきあいはじめた」という女性からのご相談も少なくありません。

「彼と別れたところだし、暇つぶしにいいか」と、初めは軽い気持ちだったのに、彼が若い女の子と遊びにいったりすると、ものすごく嫉妬したり、落ち込んだりしてしまいます。

つまり、本来の私ではないような動揺をしてしまうのですが、そうすると年下くんからは「しっかりとした大人の女性だと思って、好きになったのに」などと言われてしまったり‥‥。

で、痛み止めだったはずの恋で、さらに傷口を広げてしまうことになる‥‥ということがよくあります。

当初は割り切った関係のつもりでいても、いったん好きになってしまうと年齢など関係なく、ただ純粋に相手に恋をしている状態になるのです。

痛み止めの恋やつまみ食いの恋だと思っているときのあなたは、とてもクールです。

そんなあなたのことが魅力的だと思う異性も出てくるのですが、相手のことを本当に好きになってしまったら、クールなままではいられません。

ムキになったり、嫉妬したり、落ち込んだりするあなたになり、そして、その恋を手放さなければいけないこともあるわけです。

「タバコなんか、いつでもやめられる」と言っている人と似ているかもしれません。ちょっと吸いはじめて、気づいたらやめるどころか、ヘヴィ・スモーカーになっていた‥‥というかんじでしょうか。

必ず終わりの来る恋愛、いつか別れなければならない恋愛に熱中することにはリスクがあります。そうならないように距離をおこうとすると、ストレスや不満が溜まります。

痛み止めの恋やつまみ食いの恋が、結局、あなたを傷つけたり、大やけどのモトになるのには、こんな理由があるわけです。

だれだって、恋愛で傷ついたら、痛み止めを必要とする時期もあるでしょう。

しかし、そんなときも、だれかを好きになるということには妥協せず、未来ある関係を望むことをおすすめします。

その思いを大事にしてこそ、あなたの恋心ものびのびと広がり、それがあなたの幸せにつながっていくのです。

深層心理の中に、こんな思いはありませんか?

「こんな私を好きになってくれる人なんていない」

「私のことをぜんぶ知ったら、きっとドン引かれるわ」

こんな信念が強ければ強いほど、痛み止めの恋にハマることが多くなるようです。

あなたがどのような人であったとしても、あなたのことを好きになり、すべてを受け入れてくれる人はいます。そこが恋の不思議なんですよ。

来週の恋愛心理学もお楽しみに!!

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

神戸メンタルサービス/カウンセリングサービス代表。 恋愛、ビジネス、家族、人生で起こるありとあらゆる問題に心理学を応用し問題を解決に導く。年間60回以上のグループ・セラピーと、約4万件の個人カウンセリングを行う実践派。 100名規模のグループワークをリードできる数少ない日本人のセラピストの1人。