夢を叶えるための行動や思いにブレーキを感じたら夢を描いた原点に戻ってみる
そして、夢の実現の力になる自分の価値を知るためのひとつとして、あなたの応援者の言葉を思い出してみることも、夢を叶えるエネルギーになります。
◇夢を叶えたいと思った原点に戻ってみる
夢を実現するためには、自分の努力や歩みを認めることが欠かせません。
その第一歩としておすすめしたいのが、「夢や目標を持つきっかけになった出来事や思い」を思い出して書き出すことです。
これは、夢を叶えるために進んでいる時に、そのための行動や思いに行き詰まりやブレーキを感じた時にも有効はやり方です。
あなたは、なぜその夢を叶えたいと思ったのでしょう。
その理由や情熱の源泉を思い返すことは、前に進むエネルギーを取り戻すことにつながります。
そこには、あなたのやりたかったこと、志、情熱があり、それらを抱くに至った背景があります。
例えば、中学校の頃に部活動などで挫折しそうだった時、沢山の応援に励まされたような体験があれば、同じように、困った時には応援の力を知ってもらう記事や動画を発信したい。
逆に、居場所がなかった寂しさを抱えているなら、誰もがよりどころになる居場所になるようなカフェを開きたい。
そんな、心を打たれた出来事があるかもしれません。そうした原点に立ち返ることで、改めて、自分の夢を叶えることへの原動力が戻ってきたりします。
夢を叶えることは、単なる目標達成ではありません。
「私が本当に望んでいることは何か?」を見つけ、そこに向かって歩む自分と向き合い続けるプロセスとも言えます。
途中で迷いや壁にぶつかることもありますが、そのたびに原点を思い出すことで、自分の軸を取り戻すことができます。
◇自分の価値を知るために応援者の言葉を受け取る
連載の第1回目で書かせていただいたように、夢に向かうためには、この「自分の価値に気づくこと」が欠かせません。
とはいえ、自分の価値を自分で認め、夢に活かすのは簡単ではありません。
「こんな自分で大丈夫だろうか」と不安になる時もあるでしょう。そんな時は、自分一人で抱え込まず、信頼できる人の言葉をヒントにしてみましょう。
そのためには、あなたを応援してくれる人の言葉が役に立ちます。
これまで誰かにほめられたことや、感謝されたことを思い出してみましょう。
•「あなたがいてくれて助かった」
•「ずっと続けてるよね、すごいよ」
•「それってあなただからできたことだよ」
こうした言葉をかけられたことはないでしょうか。
それを具体的に思い出して書き出してみましょう。
それは、その人が、あなたの価値を感じて伝えてくれた言葉です。
自分では大したことがないと思っていても、他の人から見れば特別な力だったりします。
書き出したものを自分の心に染み込ませるつもりで声に出して読んでみてください。
あなたを応援してくれる人は、あなたよりも、あなたの素晴らしさをよく知っています。
その言葉は、夢を叶える過程での大きな自信と力になります。
◇夢を叶えることへの怖れは情熱の裏返しだとしたら
夢の実現を妨げる感情のひとつに「怖れ」があるという話。
この連載の第1回では、「幸せになることへの怖れ」についてお伝えしましたが、それ以外にも怖れはあります。
例えば、「失敗したくない」という怖れ。
夢への思いが強いほど、この怖れも大きくなります。
ここで覚えておきたいのは、怖れを否定する必要はないということ。
「それだけ私は情熱を持っているんだ」と受け止めれば、怖れはむしろ味方になります。
夢そのものが怖いのではなく、「夢を叶えたいと強く願う自分の気持ち」が怖れを生み出しているのです。
もし怖れを感じたら、「私はこの夢を本気で大切に思っているからこそ不安になるんだ」と、自分の思いを認めてあげましょう。
それだけで、心の緊張が少し緩み、次の一歩を踏み出しやすくなります。
◇過去の努力を受け取り、自分を信じる
夢を叶えるために必要なのは、未来への努力だけではありません。
これまで積み重ねてきた努力や経験を「自分のもの」として受け取ることが、夢を支える確かな土台になります。
・評価されなくても続けてきたこと。
・誰かのために真剣に考え、悩み、行動してきたこと。
・時には失敗したけれど、それでも立ち上がってきたこと。
それらすべてに、あなたの価値が詰まっています。
「私、けっこう頑張ってきた」
「この夢を叶える価値は私にある」
そう思えるようになることが、夢を引き寄せる力になるのです。
夢の実現は、遠くの未来にあるゴールではなく、今のあなたの中から始まっています。
あなたが過去の自分を信じ、価値を認めた瞬間から、夢はもう動き出しているのです。
(続)