より良くなりたい思いは、自分自身への強烈な否定かもしれません
今の自分の良いところに目を向けられるようになることで自信を回復させ、チャンスをつかみとれるあなたになりましょう。
上昇志向があるみなさん、努力が報われる素晴らしいチャンスがやってきたときに、タイミングよくそのチャンスをつかみ取ることができていますか?
たとえば仕事で、収入や仕事内容がより良いポジションのオファーを受けたのに、怖くて躊躇してしまい「やります」と言えなかったという経験がありませんか?
実は上昇志向が強いことで、知らず知らずのうちに自信をなくしてしまい、チャンスをつかみ取れない心理に導いてしまうことがあるようなのです。
今日は、上昇志向が強い人が自信をなくしてチャンスをつかみ取れない理由とその対処法を、心理の観点からご紹介します。
◇ 上昇志向が強いと自信をなくしやすい理由
上昇志向が強いと自信をなくしやすい代表的な理由は、自分が「より良くならねば」と感じることによる自己否定があげられます。
たとえば、あなたが「今よりもっと明るい雰囲気の私になりたいな」と思ったとします。
そのために、声のトーンを高くしようか、笑顔を増やそうか、などの方法を考えるかもしれませんよね。
より良い自分になろうとすることは素晴らしいことです。
一方で、「今より明るい雰囲気の私になりたい」ということは、今の私は明るくないし、好きじゃないし、良くないなど、今の自分を否定しているともいえるのです。
上昇志向でより良くなることに貪欲な人は、非常に前向きでポジティブだと思われるかもしれませんが、深層心理では強烈に自分自身を否定し嫌っているのかもしれないのです。
自分のことを否定ばかりしていると、そんな自分を信頼できませんから、自信をもてなくなってしまうのです。
・自信がないとチャンスをつかみ取れない
自信がないとチャンスをつかみ取れないことが多いようです。なぜなら、自信がないと目の前のチャンスを手に入れるには、自分は相応しくないと感じてしまうからなのですね。
たとえばあなたが、ずっとやってみたいと思っていたお店の店長をやってみないかとオーナーから打診されたとします。
念願のポジションで嬉しい気持ちがあるものの、引き受けてしまっていいのかな、私に務まるのかな、などと色んな不安が頭をよぎるかもしれません。
お店のみんなを引っ張っていくリーダーシップがないから、リーダーシップを身につけてからの方がいいんじゃないか、とか、
人前で話すのが苦手だから、話し方を学んでからの方がいいんじゃないか、などと悩んでいるうちに、そのオファーを受けると言えずチャンスを逃してしまうことがあるかもしれません。
◇自信の無さを卒業して、チャンスをつかみ取るための対処法
自信の無さを卒業してチャンスをつかみ取りたいという思いがあるならば、対処法として以下を試すことをおすすめします。
・欠点のある自分にダメ出ししていることに気づく
まず、欠点のある自分にダメ出し(否定)していることに気づいてみましょう。
たとえば、話し方を学ぼうかな、などと思うときは、「人前で話すのが苦手な自分」を嫌っているのかもしれないと気づくことで、次のステップに進みやすいといえるのですね。
・嫌ってしまった自分に、やさしくする
自分を嫌っていることに気づいたら、嫌ってしまった自分にやさしくしてあげてください。
自分にごめんね、と言ってもいいし、イメージの中で自分をなでなでしてあげてもいいでしょう。
あなたのやり方で、あなた自身をやさしくしてあげましょう。
これは自己否定をやめて、自分を受容していくための一歩です。
・その自分がダメじゃないとしたら?と考えてみる
ダメ出ししたその自分がダメじゃないとしたら、それがあなたの良いところだとしたら、あなたの良さは何なのか考えてみましょう。
これはリフレイミングという手法です。
リフレイミングというのは、枠組みを変えるという意味ですが、一方から見てネガティブに思えることを、他方からポジティブに見てみることなどで使われます。
人前で話すのが苦手だとすると、もしかしたら、1対1なら親身な思いやりある態度が得意なのかもしれません。
みんなを引っ張るリーダーシップがないなら、寄り添いサポートするというリーダーシップは得意なのかもしれません。
良いところに目を向けられるようになることで、今の自分を肯定でき、少しずつ自信がつき、物事にチャレンジできるようになると考えられるのですね。
◇チャンスをつかむ秘訣は、「今の自分」を100パーセント与えていくことです
チャンスをつかむ秘訣は、「今の自分」を100パーセント与えていくことです
チャンスが目の前にやってきたときに、自分では力不足だと感じたら、今ある自分の良いところに目を向けて、そんな自分を最大限に活かすことで、何ができるだろうかと考えながら挑戦することです。
自分を「より良くしよう」ではなく、「今ある良さを発揮させよう」という考え方にシフトするという方法があるのですね。
自分を信頼できないときは、仕事などオファーしてくれる人を信頼しようとしてみてください。
その人たちは、あなたに見えないあなたの才能・能力・可能性が見えているはずなのですから。
それでもチャンスをつかみ取れないこともあると思います。
逃がした魚は大きいといいますが、つかみ損ねたことを学びとし、次のチャンスをつかみ取れるよう心の準備をしておきましょう。
チャンスは何度でもやってくるはずです。
(完)