アカウンタビリティーの視点(1)〜責任の概念の利点〜

責任の概念の利点とは

アカウンタビリティーとは責任の概念であり、癒やしの手法の一つになります。
この考え方をする利点は自分の考え方や行動を変えることで状況が変わる可能性があるという視点を持つことができるところと言えます。

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●様々な視点での解釈ができる

私たちは一つの出来事に対して、一つの物の見方ではなく、様々な角度からの見方、捉え方、解釈の仕方ということができます。

例えば、
職場での人間関係でストレスになっていることを友達に毎晩電話で2時間ほど聞いてもらっていた人がいたとします。
そんなある日友達から、
「あなたが変わらなきゃ何も変わらないんじゃない!自分が変わろうとしないで職場の人が悪いという言い分だったら毎日同じ話の繰り返しなるよ。同じ話の繰り返しを聞くのはしんどいから明日からは電話はかけてこないで!!」
という言葉を放たれ電話を切られたとします。

そんな出来事があったときに、様々な角度からの見方、捉え方、解釈の仕方ということができます。

・「こんなに辛い思いをしているのに、明日から電話をかけてこないでって言うなんてひどい!傷つけられた」
と、被害者の視点で、この出来事を捉えることもできます。

・「私の気持ちをわかってくれる人なんてこの世に誰もいないんだ」
と、誰もわかってくれる人はいないという視点でこの出来事を捉えることもできます。

・「あの人があんな言い方をするなんて限界になるまで聞いてくれてたんだなぁ。感謝しなきゃなぁ」
と、感謝の視点でこの出来事を捉えることもできます。

・「今までもこうやって終わっていった人間関係があった気がする。ここで何かを学ばなきゃいけないのかな」
と、この出来事から何かを学ぼうとする視点で捉えることもできます。

このように様々な角度からの見方、捉え方、解釈の仕方ということができるわけですね。

 

●アカウンタビリティーの概念と利点

カウンセリングではアカウンタビリティーの概念という考え方でをすることがあります。

アカウンタビリティーとは責任の概念という考え方です。

起こった出来事は自分の考え方や、行動が影響してるところもあるんじゃないだろうか?自分にも責任の一端があるんじゃないだろうか?というような、責任という視点で出来事を見ていく考え方です。

アカウンタビリティーの考え方をする利点は、今起きている状況に自分もの考えや、行動が影響しているとしたら、逆の見方をすると自分の考え方や行動を変えることで状況が変わる可能性があるという視点を持つことができるところと言えます。

例えば、Aさんが
「家庭でムカつくことが多いのは旦那がやさしくないからだ、あいつのせいだ!」
と思っているとします。

そうすると、このムカつく状況が変わるのは旦那しだいということになります。(旦那が考え方を変えるとか、行動を変えるとか。)

しかし・・・
「どうも旦那は変わる様子は見受けられない・・・。ということは私は一生このままムカつきながら過ごすのか」
と、Aさんは思ったします。

こう考えると、未来が暗く思えちゃいます。

しかし、Aさんは、ここでアカウンタビリティーの視点でこの出来事を捉えたとします。

「旦那がやさしないという状況に、自分の考え方や、行動が影響してるところもあるんじゃないだろうか?・・・認めたくないけど、私も旦那に優しくしていなかった気がする。私が変わればこの状況も変わるのかもしれないなぁ」

という考え方が浮かんできたとします。

こういう捉え方ができると、
「状況が変わる可能性がある」
と未来に希望を見出せたりすることがあります。

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アカウンタビリティーの視点で捉えることが正しい捉え方というわけではなく、そういうものの見方もすることもできるよ!
というふうに捉えていただければと思います。

自分の考え方や行動を変えることで状況が変わる可能性があるという視点を持てるのは利点だと思いますので、アカウンタビリティーという考え方を、あなたの考え方のオプションの1つとして取り入れてみてはいかがでしょうか?

何かのヒントや、インスピレーションになれば幸いです。
読んでいただいてありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。