自分を受け入れることで自己肯定感をあげる

自分を受け入れ、自己肯定感をあげる

自己肯定感には自分の素晴らしさを感じて自分を良く思える自己肯定感もあれば、自分はこれでいいんだとありのままの自分を受け入れる自己肯定感があります。後者の方の自己肯定感を高めるには自分を受け入れようと思っていくことがテーマになり、それをする為には自分を許すことが鍵となります。

●自己肯定感

自己肯定感という言葉をご存じでしょうか?
文字どおり自分のことを肯定できる感覚です。

自己肯定感が低いと嫌われることを恐れて言いたいことが言いにくくなってしまうことが起きがちだったり、他者からの言葉に傷つきやすくなってしまったりという現象が起きがちです。

逆に言うと、自己肯定感が高いと、これらのことが防ぎやすくなるわけですね。

自己肯定感が高いと 恋愛でも、仕事でも、友人関係などでも自分の考えや思いを表現しやすかったり、他者からの言葉に振り回されずにすごせたりと楽に生きやすいです。
また他者の目を気にせず自分らしく生きやすいという面もあります。

●価値がある自分のことを良く思う自己肯定感

「自分は人を思いやることができる素晴らしさを持っている、そんな自分は素晴らしい!」
というように自分の素晴らしさを感じ、そんな自分を良く思えるのも自己肯定感です。
自分のことを好きに思えるという言い方もできますね。

自分の素晴らしさ、美しさ、などの価値の部分を認識して、そこを良く思うわけですので、自分の素晴らしさ、美しさなどの自分の価値を見つけて認めていくことが自己肯定感をあげる方法と言えます。

あなたの素晴らしいところ、美しいところなどはどんなところがあるでしょうか?

・努力できた自分って偉い!
・人を精一杯愛した自分は美しい!
・勇気をだせた自分ってすばらしい!

などなど、
探してみて何となくはある気がしているものを言語化していくことができるかもしれません。

言語化してみると「思ったより多かった!5つ、6つどころか何十個もあった」なんて人もいらっしゃるかと思います。

●自分はこれでいいんだという自己肯定感

自分の素晴らしさを感じ、そんな自分を良く思えるのも自己肯定感ですが、それとはまた違う自己肯定感があります。

「自分は人を思いやることができる素晴らしさを持っていれば、その思いやったことを人に伝えたり、行動として表せない臆病な面も持っている。人間完璧でないし、そういう上手くできいないことがあってもいいんだ」
というようにすばらしいところ以外の自分の一面も嫌わずに、そういう面もあっても良いと受けいれることができるという自己肯定感もあります。

良いところも、そうじゃないところも全部含めて自分を受け入れているという自己肯定感であり、ありのままの自分を受け入れているという言い方もできます。

自分のことを受け入れていこうとする意欲を持とうとすることが、こちらの自己肯定感を上げていく方法と言えます。

しかし、人によっては「自分のことを受け入れていこう」と意欲は持ってみるのですが、受け入れづらいという人もいるでしょう。

・「人のことを妬んでしまう自分が嫌いだ」など自分のことを好きじゃない面がある。
・過去に人間関係で勇気がだせなかったことあり、その当時の自分が嫌い。
・お酒を飲むと電車の中に物を忘れる失敗体験をすること多いのに同じ過ちを繰り返す自分が嫌だ。
などなど、自分のことを嫌ったり、責めてしまったりしている気持ちが強い時は受け入れづらくなってしまうことがあります。

逆に言うと、自分のことを嫌ったり、責めてしまっている気持ちを緩めることができると自分を受け入れやすくなるとも言えます。

●自分のことを理解して許すことに意欲を持つ

なぜ、自分のことを嫌ったり、責めてしまうのか?
それは人それぞれ理由が違うかと思います。

・完璧主義の心理が強くなっていて完璧じゃない自分を嫌ったり責めたりしているケースがあります。
・過去の過ちに罪悪感があり自分を嫌い責めているケースもあります。
・誰かを怨んでいるのに、その怨んでいる人と同じ事をしてしまう自分を嫌っているケースもあります。
・もっと愛してあげたいのに色んな感情が邪魔をして愛を差し出すことをケチってしまう。そんなしたいことを上手くできない自分を嫌って責めているケースもあります。

理由は人それぞれなのですが、いずれの場合も、そんな自分を許していこうとする気持ちを持つことが鍵となることが多いです。

人は完璧ではありません。
過ちや失敗をすることもあります。
頑張っても上手くできないこともあります。
人間ですから腹が立ったり悲しくなったりという感情が生じてスムーズに愛せないこともあります。

ミスをしてしまう時、上手くできない時、スムーズにできない時は何らの理由があるのだと思います。

そんな自分を嫌ったり、責めるのではなく、なぜミスをしてしまったのか、なぜ上手くできないのか、なぜスムーズにできないのか理由を探して自分のことを理解してあげることが必要な場合が多いんです。

理解が進むと自分のことを許してあげられるようになっていくことが多いです。

●人を許すことで自分を許せるようになりやすい

人の不出来なところや、不完全なところを許していけると、自分のことを許しやすくなるでしょう。

人に対して、
「人間だからミスをしてしまうことがあるよね」
と失敗や過ちを許していけると自分に対しても、
「人間だからミスをしてしまうことがあるよね」
と自分の失敗や、過ちを許しやすくなります。

人に対して、
「人間だから苦手なジャンルがあってもいいよ」
と苦手なことがあってもいいと不完全さを許していけると自分に対しても、
「人間だから苦手なジャンルがあってもいいんだ」
と自分の不完全さを許しやすくなります。

人のことを許していこうと意欲を持ってみることは、自分のことを許していけるようになる為に役立つことでしょう。

あなたが自分の嫌っているところや責めているところを許せるようになり、そしてより自分を受け入れられるようになっていけるよう祈っています。
「自分はこれでいいんだ」とありのままの自分を愛せれるといいですね。

(完)

心理学講座4回シリーズ/同シリーズ記事はこちら
  1. 自分を隠すことのコスパを考えてみる〜自分のことを受け入れる〜
  2. 自分をさらけ出すことで恋愛が上手く行く?!
  3. 自分の不出来なところを受け入れらると対人関係が上手くいく
  4. 自分を受け入れることで自己肯定感をあげる
この記事を書いたカウンセラー

About Author

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。