お金を使うことに抵抗感がある人に

私達は、お金を使って生活をしています。
そのお金を得るために働いています。
もちろんお金だけが働く原動力ではありませんが、お金は重要な要素です。

しかし、
「貯金しているわけではないが、お金を使うことに抵抗感を感じる」
「お金を使うことに不安を感じる」
など、お金にまつわる不安やモヤモヤする気持ちは、誰しも一度は感じたことがあるのでは無いでしょうか?

無駄遣いすることなく、お金を貯めることは素晴らしいことですが、お金を使うことに強いストレスを感じてお金を使えなかったり、お金を貯めても安心感より不安ばかり感じてしまうのであれば、お金に対してどのような感覚を持っているのか見つめ直してもいいのかも知れません。

では、どうしてお金を使うことに抵抗感や不安を感じてしまうのでしょうか?

例えば、子どもの頃に欲しい物があり、親におねだりをしても「我慢しなさい」と買ってもらえなかった経験などがあり、「欲求」を「我慢する」「抑圧」することを覚えたとしましょう。
欲求を持つことは悪いことではありませんし、我慢を覚えることはとても重要なことですが、「我慢しなければならない」といった感覚が、自覚できない無意識に擦り込まれていると、どうでしょうか?
何か欲しいものがあったとしても、我慢しなければならないと言う感覚から、お金を使いにくくなってしまいます。

例えば、欲しい物は不自由なく買い与えられていたけど、親が自身のことを後回しにしている姿を見て、自分だけ買い与えられていることに申し訳なさ、いわゆる罪悪感を感じた経験があり、その感覚が心の深い部分。無意識に染み付いているとどうでしょう?
自分に何か買い与える、自分にお金を使う時に無自覚の罪悪感が、感覚的な抵抗感として現れることがあるのです。

このように、自覚できる顕在意識のさらに深い意識のレベルである潜在意識に、お金を使うことにネガティブな感覚があると、お金を使うことに対する抵抗感になってしまうのです。
そのネガティブな感覚が刻まれる出来事は、人それぞれですが、その出来事を自覚するだけでもお金を使う抵抗感が軽くなりやすいです。

そして、お金だけでなく、不安を感じる時は、「無い」や「失う」ということばかりに意識が向いていることが多いです。

お金を使うということは、当然お金を失うということですが、得られる物や体験より、お金を使って失うことに意識が向いてしまい不安になってしまうのです。
お金を貯めても安心感を得られるず、不安になってしまうということは、今ここに無い未来、起こっていないリスクに対して不安になっているのです。

「無い」ではなく、あるもの、得られるものにまずは意識を向けてください。

お金を使う時は、物や体験といった得られるものに意識を向けてみてください。
得られたものにプラスの価値やマイナスの価値を持たせるのも自分自身ですので、ぜひプラスの価値を見ていくようにしてください。
余談ですが、物より体験にお金を使った方が満足度が高いという研究結果がありますよ。

しかし、自己肯定感が低いと「自分にお金を使うのは勿体ない」と感じやすくなるので、自己肯定感を高めるためにも、大切な人を扱うように自分自身のことも大切に扱ってくださいね。

散財することを勧めているわけではなく、将来のために貯蓄するのは大切なことです。
ただ罪悪感や不安を抱えて、お金を使うことに抵抗感を感じ、今ここにある自分の楽しみや喜びに一歩踏み出せない気持ちになってしまう人の背中を押せたら嬉しく思います。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

我慢や犠牲的な生き方、依存的な恋愛、生きづらさを乗り越え、独立開業やカウンセラーになる夢を叶える。ユーモアに富んだ表現で心理学をわかりやすく伝え、クライアントの魅力や可能性を見続けて、クライアントと一緒に「その人らしく」「楽になる方法」を考えるスタイルに好評を得ている。