意識して、懸命に、観察・調査

カウンセリングサービス、山田耕治です。
いつもビジネス心理学を読んでいただきありがとうございます。

今回のテーマは、お客様と向き合う時の観察や調査する事について、です。

意識して、懸命に、それはどういう意味があるのか?

自らの日々の行動の振り返りや自戒をこめて、考察をしてみます。

お客様と書いていますが、日々お客様と接することのない裏方バック部門の方も、また、お家で生活を支える方もいると思います。

お客様を、営業部隊さんとか、パートナーさんとか、日々向き合う、目の前にいる大切な誰かと置き換えていただければと思います。

お客様、そして、目の前にいる人をしっかり観察するのは、普通のことであり、当然ではあります。

ゆえに、なぜに、この当然のことが、わざわざ心理学のテーマになるのだろうと思われるかもしれません。

ずいぶん昔の話ですが、最近、思い出した事がありました。

高齢のお客様と共有する資料がA4の大きさだったのです。

お客様の前に小さな数字が並ぶ資料を出して、お客様の態度にすぐに気付きました。

A3に拡大した資料にすべきだったのです。
すぐに謝罪しました。

お客様の年齢は事前にわかっていたのです。

以来、資料の大きさについては気を使うようにしています。

年齢は事前にわかっていたのに、実際に、そのことに注意を注ぐことができなかった。

自分の想像力をお客様に発揮することができなかったわけです。

ということはどういうことなのか?

お客様や大切な人を見ているような私がいても、本当は見てはいない自分がいたのです。

見ているようで見ていない!
観察しているようで観察できていない!
調査しているようで調査できていない!

では、私は目の前の大切な人を見ないで、私は一体何を見ていたのか?ということになります。

そう、自分を見ている。

そんな風に言って良いように思うのです。

もっと極端な言い方をすると、そこには、注意を注いでもらいたい、自分を見てもらいたい、ニーズの強い自分がいたとさえ、言えるのだとも思います。

そもそも相手を見ようとしていないのです。

特に、ビジネスにおける、目の前のお客様は、わかりやすく、困っているので助けてほしいと、助けを求めてくれているわけです。

でも、実は、そこには、そうは見えない、わかりにくい存在ですが、もう一人の困って助けを求めている、ニーズの強い私がいたわけです。

つまり、どちらがお客様か、わからない状況なのです。

それでは、高齢の方だから、A4の書類の数字が小さすぎて読みにくいから、拡大コピーして行こう、そんな心配りできないこともわかるような気がします。

ちょっと笑うに笑えない状況と思いませんか。

丁寧に注意を注ぐこと、優しさや配慮の重なりが、お客様、そして大切な人々との繋がりをつくっていくように思います。

でも、そこに、ニーズの強い私たちがいるとどうでしょう。

お互いにニーズを満たそうとする競争となります。

それでは、本来繋がりができていたはずの人と繋ができない状況になる。

それでは、成功や幸せに繋がらないということになります。

問題のない人なんていないですよねって、よく書かせていただきますが、私たちは誰もが問題をもっているのだと思います。

問題こそがニーズを産み出し、それに引っ張られる私たちがいます。

それが過ぎると、お客様や私たちの大切な目の前にいる人に応えられる自分になれない、わけです。

だからそこ、まず、意識して、懸命に、観察すること、調査する事をお伝えさせていただきたいのです。

ニーズの強い私たちがいることを意識して、だからそこ、懸命に、観察・調査しようとしないと、本当の観察・調査にならないことを意識してもらえたらなと思うのです。

意識して、懸命に、目の前の人を観察・調査しようとすることで、やっと自分の問題やニーズを突き抜けることができるのだと思うのです。

さらっとした観察・調査では、その自分の問題を突き抜けることができず、見ているようで見ていない状況になる。

それだけ私たちは、自分、自分って、心で思っているのだと思うのです。

それが普通。

だから、その事を、そうなのね!って、理解した上で、こちらは、さらっと対処していくことが、秘訣なんだと思うのです。

懸命に、とは、少し手間と時間がかかるところではありますが、丁寧に観察し、情報を収集する、調査する。

一度の観察・調査のみならず、時間をおいて、再度、もう一段の深さを持って、踏み込むぐらい、冷静沈着地な懸命さを持っておきたいものです。

繰り返しますが、それぐらい、私たちは、お客様ではなく、自分を見ている、それが心理学的な見方だと私は思います。

その上で、もう一つお伝えしたいことがあります。

それが、観察・調査した上で、お客様や大切な人々の気持ちを想像することです。

観察・調査して、状況を理解した上で、今度は、意識して、懸命に、お客様や大切な人々の気持ちに寄り添ってみることです。

すると、その人々が必要としている何かが見えてくるかもしれません。

そして、そこには手をさしのべるあなたがいるように思います。

逆接的な話しになりますが、そのためには、自分で自分の気持ちを拾い、寄り添って上げることも大切なひとつの取り組みだと思います。

問題のない人はいない。
なので、自分にも問題がある。
ニーズの強い自分がいる。

それならば、そんな自分を、意識して、懸命に、観察・調査し、そして、自分の気持ちに寄り添ってみる。
自分の気持ちについて、思ってみてもらいたいなあと、思います。

そのことは、私たちに心の余裕をもたらすだけでなく、お客様や大切な誰かの気持ちに寄り添うことができる共感力となります。
頼りがいのある味方になることができるのだと思います。

そのような自分の取り組みにより、誰かに寄り添える、それだけのパワーが、私たちに備えられるのだと思います。

意識して、懸命に、目の前にいる人の状況を観察・調査し、そして、気持ちを想像する自分になる。

そこには、つながりと成功が待っています!

是非、カウンセリングの中で、その事をともに取り組んで参りましょう。

今日も最後までビジネス心理学、読んでいただき、ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

1967年広島県呉市生まれ。早稲田大学法学部卒。家族は妻と小学生の息子3人。 恋愛、婚活、夫婦、家族、職場等、対人関係全般が得意。 臨月で子を亡くした喪失体験が人生に大きく影響し、18年勤めた会社を退職、心理学を学び直し2010年プロカウンセラーに。現在はサラリーマンとのWワークを推進中。