それは情熱の女(男)だからなんです(2)~情熱の女(男)がそれを捨てたとき~

本来はバイタリティがあって前向きな人が、その情熱を捨ててしまったのにも理由があるんです。

例えば、お母さんがとても厳しくて自分の感情を出す環境に無かった場合やお母さんがとても感情的で、そのお母さんのご機嫌を取らなきゃいけなかった場合などが代表的です。「欲しいけれど手に入らない」のは辛いので、それならば、と「欲しい」という気持ちを抑圧してしまう、そうすると、情熱もまた抑圧されてしまうのです。

●情熱の女(男)がそれを捨てたとき・・・

例えば、あなたのお母さんがとっても規律の厳しいお母さんだったとしましょう。車の中でも電車の中でもじっとしていないと怒られます。食卓でもちょっとでもマナーが悪いときつく叱られます。朝学校に行くときも、きちんと準備できないと罰を食らいます。そして、走り回りたいときも、はしゃぎたいときも「ダメ!」と禁止されます。
さらには欲しいものも選ばせてもらえなくて、全部、お母さんが決めていたとしたら・・・。

自分の情熱を出す口をふさがれてしまったようなものですよね。

そんな風に自分がしたいことに情熱を燃やすよりも、お母さんの言うことに従わなければいけないとしたら・・・。

「そんな思いなんていらない」

って捨ててしまうかもしれません。

だって「走り回りたい!」という気持ちがあるからこそ、苦しいんですもの。
その思いがなくなったら、お母さんに怒られずに済むし、褒められるかもしれませんよね?

また、逆に、とても感情的なお母さんだったとしましょう。虫の居所が悪いとあなたに当たってしまいます。
気分によって毎回言うことが違うのであなたやきょうだいは振り回されます。
また、子どもに依存して“子どもの子ども”になってしまう人もいます。
(子どもの立場から言えば、母の母役になるわけですね。)

そういう環境の下では自分を自由に表現することはできませんよね。

他にも色んなケースがありますが、上の二つのパターンは典型的と言えるでしょう。

子どものあなたにとっては、お母さんがいなければ生きていけないわけですから、自分のことよりも、お母さんを優先させなきゃいけなくなります。
もっと言えば、自分の感情よりも、お母さんの感情(機嫌)を優先させなきゃいけないわけです。

そうすると、とても早い時期に自立することになります。
例えば、「小学生なのに、家族の晩御飯を全部一人で作っていた」そんな話を聞くこともよくあります。本来遊びまわっているはずの頃に、包丁を握って料理を作っているわけですから、子ども時代を十分に過ごすことができなくなり、その結果、子どもらしさは抑圧されてしまうのです。

すなわち、子どもらしい感情の激しさや無邪気さが封印されてしまい、大人びた子どもになってしまうのです。

そんな風に子ども時代の親子関係が、大人になった今、自分を生きにくくしている面は否めません。

でも、「だから、そんなお母さんが悪いんだ!」と決め付けるのは早計です。

そこにはあなたの心にある「愛」が大きく影響しているのです。

 

>>>『それは情熱の女(男)だからなんです(3)~愛のために演じる~』へ続く

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